やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「トリプルX再起動」 感想

どの目線で見るか


映画『トリプルX再起動』を見ました。公式サイト↓
www.xandercage.jp
第1作は見ています。主役がアイス・キューブになった続編は見ていません。


はじめに、第1作の話を。
かつてアクション映画はシュワちゃんやスタローンに代表されるような「マッチョなヒーローが敵を倒す」というスタイルが一般的でした。それが『ダイ・ハード』の「ヒーローでない一般人(この作品だと警官ですが)が愚痴と工夫で敵を倒す」というスタイルが新しく、大ヒットしました。
そして2002年『トリプルX』の第1作が公開されます。Xゲームのスターで、危険なエクストリームスポーツに自ら飛び込んでいくというまた新しい主人公像。主役のザンダー・ケイジを演じるのはヴィン・ディーゼル。日本人ではありえないマッチョな体がこの主人公像に説得力を持たせています。
また、この作品はスパイアクションでもあるので、『007』に対するカウンターでもあります。だからオープニングでタキシード姿のスパイはあっけなくやられてしまうのです。
続編公開ということで10年ぶりくらいに本作を見返したら、CGに頼らず「壊すためのセットを組んでそこでアクション→建物爆破」というアクション映画の王道の作りでした。アラはあるけど痛快娯楽活劇としてとても面白い作品でした。


で、続編の本作。
私は『ワイルド・スピード』シリーズを見ていないし前作を見返したばかりというのもありますが、久しぶりに見たヴィン・ディーゼルは老けたなーというのが第一印象でした。だってもう49歳ですよ。そう考えればあの肉体は脅威!


本作は、上海資本が入っています。そのせいなのか、アジア人俳優が何人も参加していて、正直ちょっとバランス悪い感じがしました。ケイジの仲間のDJの彼(クリス・ウー)はDJ以外何もしてなくね?ジャン(ドニー・イェン)の仲間(トニー・ジャー)は飛び跳ねているだけじゃね?
それ以上に、ネイマール、お前は完全にいらない。プロデューサーがファンでねじ込んだのかな?


もちろん、ドニーさんは毎回素晴らしいですよ。一度のジャンプで2回蹴るとかおなじみのドニーアクション満載です。


そして、女性陣はみな素晴らしい。
本作のヒロイン(しかし、なぜ彼女がケイジと恋仲になってヒロインの立ち位置になるのかは解せない)セレーナを演じたディーピカー・パードゥコーンのエキゾチックな顔立ち、ケイジの仲間でヒットマン(異名は「クリ勃起」!)アデルを演じたルビー・ローズの「タチ」という感じ、スパイものに欠かせないガジェット担当でドジっ子メガネのベッキーを演じたニーナ・ドブレフの「ドM性欲強め腐女子」な感じ、どれも素晴らしかったです。


で、肝心のお話ですが、これはどう見たらいいのだろう。ハリウッド超大作の続編として見ると、駄作です。しかし、B級アクション映画として見れば、笑って見ていられる娯楽作です。


トリプルX』はザンダー・ケイジの「自ら無茶やるアクション」が醍醐味なのですが、本作だとオープニングの「スキーで森を滑る」と前半の「バイクで海を走る」しかありません。車が行き交う道路上でのバトルや飛行機内での闘いもいいけど、この作品のコンセプトに則ったアクションを見せてほしかったなー。
ラストの「落ちてくる人工衛星に飛行機をぶつけて危機を脱す」はよかった!こんな無茶が通用するのはザンダー・ケイジだから。
あと、仲間が増えたことで彼らの見せ場も用意しなければならず、とっ散らかった印象もありました。スタントマンの彼も車を横転させるくらいしか活躍してないよね?


最初敵対していたケイジとジャンが共通の敵に向かって共闘する、という筋書きはいいのですが、そのせいで途中「君たちは敵なのか味方なのか、ベクトルはどっちに向かっているのだ」と思いながら見ていました。まあ、アクション映画なのでその辺の細かいところは私は気にしません。


仲間たちが追い詰められて絶体絶命。ここで助けに来たのは何とアイス・キューブ!前作は黒歴史としてなかったことにされていたと思いましたよ。盛り上がりつつ、笑った。


オープニングで死亡とされたギボンズサミュエル・L・ジャクソン)は実は生きていたというエンディング。ちょっと長く感じました。もっとスパッと終わろうぜ。


本作はチーム戦になり、ガジェットの効果的な活用もなく、『トリプルX』である必然性が薄まっています。続ける必要あるかなあ?ヴィン・ディーゼルは『ワイスピ』だけでいいんじゃない?
何となく、いろいろな大人の事情が入り混じってできた脚本なのかなーと思いながら見ていました。
B級アクション映画として面白かったですが、映画として傑作なわけではない。そんな愛憎入り混じる感想でした。


トリプルX [Blu-ray]

トリプルX [Blu-ray]

トリプルX ネクスト・レベル [Blu-ray]

トリプルX ネクスト・レベル [Blu-ray]

Creepy Nutsツアー「いつかのエキストラ、ライブオンステージ。」に行ってきました! 感想(その2)

曲の力を信じろ


後半戦。前半のお話はこちら↓
ese.hatenablog.com
続いては『中学12年生』。
映像を探したのですが、見つからず。ライブの隠し撮りみたいなものを見つけましたが、権利的によくないと思って貼りません。でも、その動画では「思い切りフカセ」の後セカオワの『Dragon Night』が少し流れて「セカイノオワリ マカイノハジマリ」と続いていました!あー、ここ、そうだったのか!初めて気づいた!
ライブと関係ない話でした。


そのまま『どっち』。この曲の「ドンキ(=ヤンキー)」と「ヴィレヴァン(=おしゃれサブカル)」という例え、上手いなー。R-指定はラップが上手いのはもちろんですが、キャッチコピーを作るのも上手い。『助演男優賞』だって『合法的トビ方ノススメ』だって、いいタイトル!


ここで、ネット評論家の守護霊を降ろすという体(てい)で『教祖誕生』。そしてそのまま降霊を続けながら『みんなちがってみんないい』。
www.youtube.com
www.youtube.com
『みんなちがってみんないい』はレコーディングでも声を加工せず録ったと聞いていましたが、生で見て納得。素晴らしい降霊でした!こういう大人数が登場する歌詞を書くのは、R-指定が普段落語を聴いているせいもあるのかな。人が変わるたびに右向いて左向いて動きも変わるところは、完全に落語でした。
あと、ファンモンっぽい部分では松永さんが目いっぱい手を左右に振っていて、「明るい悪意」を見せつけてくれました。笑いながら私も手を振る。


さあ、クライマックス!『合法的トビ方のススメ』!
www.youtube.com
ここですさまじいモッシュ!苦しいよー!モッシュ嫌いー。
それでもやっぱりこの曲のパワーはすごい。名刺代わりの1曲だし、初めて聴いても「いい」「分かる」1曲です。テレビで歌ってほしいなー。


ここでMC。ほとんど忘れたけど、「HIPHOPは黒人の音楽とか貧困層や不良の音楽と言われているけど、根底にあるメッセージは劣等感とかを暴力ではなく音楽でひっくり返すことだと気づいたから俺たちはHIPHOPを選んだ」ということを言っていました。いいこと言う!
『トレンチコートマフィア』
www.youtube.com
この動画はオフィシャルではないのですが、『桐島、部活やめるってよ』と合わせるのは上手すぎる!ルサンチマン爆発しちゃう。


そしてラストへ。しんみりMC(何も覚えていない)から『朝焼け』。
この曲は歌ものっぽく、かっちりビートに乗るわけではないポエトリーリーディングっぽい曲です。それでも、実際ライブで聴くとR-指定のライミングやリズム感の良さに感心します。ビートがルーズな分、リズム感が際立つ。


いよいよ本編ラスト。もちろん『未来予想図』。
www.youtube.com


本編終わったらもちろんアンコール待ちの手拍子。そしたら、すぐ出てきた!体感30秒くらい。
R-指定「アンコールに慣れてないので、手拍子が途切れるのが怖くてすぐ出てきちゃう」そうです。
さて、やるべき曲は全てやったようですが、アンコール何やるのかな?と思っていると「未発表曲」「まだ音源化していない曲」とのこと。そんなのあるの?
披露した曲はアジカンの『リライト』!
www.youtube.com
3/29発売のアジカントリビュートアルバムに、彼らはこの曲で参加しているのです。
「最初話が来たときは『うわー、うれしい。アジカンといえば『リライト』やなー』と無邪気に手を上げたら他のバンドの皆さん誰もこの曲立候補してなくて。そりゃそうだよね、恐れ多いもんね。曲が決まった後にレコード会社のお偉いさんに『よくこの曲やる気になったね』と言われて事の重大さに気づいた」
リリックは覚えていませんが、アジカンの曲のタイトルやフレーズを入れ込んだリリックでした。これはトリビュートアルバム楽しみだ!


終わってしまいました。終演21:10。会場前の貼り紙には20:45終演予定と書いてあったのに!おかげで電車の時間のためドリンクも飲めず物販にも並べず、駅に向かって歩いていきました。物販コーナー見たらPORINさんがいたのに!じっくりお顔を拝見するチャンスだったのに!


R-指定は、「○○できる奴どんだけいるんですか!」という煽り方を何度かしていましたが、完全に宇多丸さんの言い方でした。RHYMESTERチルドレンだなー。
また、松永さんは途中お客さんから「ダンジョン」という単語が聞こえたときに「それ、俺が今一番終わってほしい番組」と言っていました。闇が深い!


ライブは、ラップもDJも上手いので問題なし。ただ、少ししゃべりが長いなあと感じました。HIPHOPはもともと「言葉にならないを言葉にする」音楽ですが、それをさらに説明するのはちょっと過多だな、と思いました。曲で十分説明しているので、あまりくどくど言わなくてもいいのに。曲だけで十分伝わっているよ、と。
でもまあ、今のRさんは言いたいんだよね。溢れちゃうんだよね。分かるぞ。


ツアーはまだ続きますが、私はここのみの参加。次はいつ見られるのかなー。人間交差点フェスかなー。期待していいですか。


セトリ
1.助演男優賞
2.たりないふたり
3.爆ぜろ
4.中学12年生
5.どっち
6.教祖誕生
7.みんなちがってみんないい
8.合法的トビ方ノススメ
9.トレンチコートマフィア
10.朝焼け
11.未来予想図
アンコール
12.リライト(アジカントリビュート)
持ち曲ほぼすべてやったけど、ツアーファイナルのワンマンはどういうセトリなんだろ。


助演男優賞

助演男優賞

たりないふたり

たりないふたり

AKG TRIBUTE

AKG TRIBUTE

Creepy Nutsツアー「いつかのエキストラ、ライブオンステージ。」に行ってきました! 感想(その1)

Creepy Nutsのツアー「いつかのエキストラ、ライブオンステージ」に行ってきました。
会場はNEXS新潟。初めて行くところです。ここはキャパ400。ライブ当日直前になってめでたく完売御礼。以前RHYMESTERのライブに行ったときはキャパ300弱のハコだったので、既に新潟ではRHYMESTERを超えた!
f:id:ese19731107:20170226143955j:plain
チケットが良番だったため、正面2列目に陣取る。PORINさん見放題だぜ。


お客さん、若いなー。ほとんどが10代~20代。30代ですらほとんどいないのでは?その中で40代のおっさんがひとり。がんばるぞ。


この日の対バンはAwesome City Club。以前フェスでちょっと見たことあるくらいで、ほとんど知りません。何となくオシャレサブカルヴィレバンバンドだろ、という偏見がありました。
それでも何も知らずにライブに臨むのは失礼だなと思って付け焼刃の予習をしたところ、オシャレシティポップなので即効性や殺傷性はなく、最初はなかなか馴染まなかったのですが、徐々に染み込んできた。いいじゃん。いいじゃん。
弱々しいと思っていたボーカルはアルバムを重ねるごとにいい声になってきて(二人とも!)、フックがないなーと思っていたメロディはサウンドと一緒に味わうととても気持ちいい。さすがオーサムシティのサントラやで。


開演時間を10分ほど過ぎていよいよスタート。PORINさん、白い、美しい。木村カエラ鳥居みゆきのような「美しいけど私みたいなもんが近付いてはいけない別人種」な感じがしました。人としてのステージが違う。
そしてもう一人の女性メンバーがドラムのユキエさん。ストライプのノースリーブワンピ。黒髪ショートカットで歌いながら笑顔でドラムを叩く姿にやられました!


肝心のライブパフォーマンスですが、オシャレシティポップなのでいきなり爆発することはなく、メンバーも楽器を弾きながらなので自由に動いて煽ることもできず、少し静かめなスタート。私は後ろの状況は分からず耳栓をしていたからそう感じただけかもしれませんが。
後半でボーカルのatagiさんが客席の中まで入り込んで歌ったりPORINさんと二人でモニターの上に立ったりして盛り上げてくれました。前半からこういうアグレッシブなパフォーマンスしていたらもっとハネたかも?
私はPORINさん以外名前も知らなかったのですが、メンバー紹介をしてくれなかったのが残念。今Wikipedia見ながら名前書いています。ギターのモリシーさんはキーボードも弾くのね。ベースのマツザカさんはラップもするのね。
ドラムセットの横にはパッドも設置してあり、生バンドでありながら打ち込みサウンドもできるというまさに現代的なバンドですな。


セトリは全然覚えていないので、やった曲をいくつか貼っておきます。
www.youtube.com
www.youtube.com
www.youtube.com
www.youtube.com
www.youtube.com
↑これ、ラストの曲でとても盛り上がったので、前半にもこういう強い曲がほしかったなー。


18:40スタートで19:25終了。客層にはまったか不安でしたが、個人的にはよかったですよ。


転換の間にTwitterでも見るかと思いましたが、ここは電波が入らない!手持無沙汰で転換を待つ。しかしDJ松永さんのマックの調子が悪いらしく、なかなか始まらない。
ようやく始まったのは19:50。いきなり『助演男優賞』!
www.youtube.com
さすがにモッシュがある!横が女の子なので肘や腕を気にしながら(変なところに当たったりしないように)モッシュの波にもまれます。
しかしそのせいで私の目の前は長身の男性。2列目なので彼しかいないのに、見えない!すぐ目の前にR-指定がいるのに、見えない!首を振って盗み見る。すぐそこなのに!


続いて『たりないふたり
www.youtube.com
www.youtube.com
そして『爆ぜろ』
つかみはOK。盛り上げるねー。


R-指定はあまり大きくない。心配していたおなか周りもそんなにでかくない。そして思っていた以上に髭面でした。髭面でもロン毛でも、もっとかっこよく見せる方法あるのに、なぜこんなきったない恰好しているのだ。そのロン毛はMummy-Dではなくロッチ中岡だ。その髭は室伏ではなく野村貴仁(清原にクスリを渡していた人)だ。


ここで自己紹介と聖徳太子ラップ。私は「Neggico」を言おうと思っていたら、最初の男性がいきなり言った!あー、もうネタなくなった。その他は「ハンバーグ」「佐渡汽船」「中越高校(松永さんの母校。中退だけど)」「三条(新潟県にある市)」「オーサムシティクラブ」えーっと、これで全部だったかな。まだあったような気がするけど覚えていない!
で、披露してくれた聖徳太子ラップは、もちろん素晴らしい出来でした。何も覚えてないけど!
これって、この言葉を織り込んでフリースタイルするのがすごいのですが、それ以前にこの単語を全部覚えていられるのがまずすごい。


続いては童貞松永さんのDJプレイ。もっと長く聴きたかったなー。
今回は地元ということもあり、地元のツレも多く来ていて、適当なヤジがひどかった(褒めてます)。小学校時代に友達と「トム」と「スティーブ」と呼び合っていたことを暴露されたりと、この場所ならではのグダグダ身内トークが聞けてよかったです。


まだライブも前半ですが、ここで一旦切ります。続きは明日以降。
ese.hatenablog.com


Awesome City Tracks

Awesome City Tracks

オーサムは、アルバム出すごとによくなっている。曲も歌唱力もずっと右肩上がり。

映画「ラ・ラ・ランド」 感想

映画って総合芸術


映画『ラ・ラ・ランド』を見てきました。公式サイト↓
gaga.ne.jp
普段私はミュージカル映画は全く見ないのですが、この作品はずっと前から「最高!」「最高!」という熱狂しか聞こえてこないので、その熱に浮かされるように劇場に足を運びました。また、この作品はアカデミー賞を獲りまくるはずなので、その渦の前に見に行こうと思い、行ってきました。


素晴らしい!映画って素晴らしい!


映画って、当たり前ですが物語(=脚本)だけではなくて、構図・編集・照明・衣装・音楽などすべてが合わさってひとつの作品になるわけです。映画って総合芸術なのです。なのに私は普段脚本の辻褄とか登場人物の行動原理とかばかりに気を使ってしまう見方をしています。つまんなくて狭い映画の見方だな。
それが、この作品では私のつまんない目を引っぺがされました。ワンカットで撮る撮影、季節ごとの変わり目では昔の映画を思わせるカットのつなぎ方、日常と非日常を区別する照明、画面映えも考えられた登場人物の衣装、本作の主役の一つでもある音楽。どれも素晴らしい!


(以下、ネタバレ含みます)
オープニングの渋滞の高速道路でのミュージカルシーンでまずやられました。いきなり100点が出た!
これ、どうやって撮っているのでしょうか。ワンカットなのですが、本当にワンカット?信じられない!
登場人物のカラフルな衣装や画面のずっと奥にいる人たちもしっかり踊っているところなど、どこをとっても素晴らしい。作品タイトルが出た時点で私は拍手してしまいました。


その後もミュージカルシーンはどれもワンカットなのですが、その準備やテイク数などを考えると恐ろしくなります。自分がこの作品の出演者だったらそのプレッシャーに耐えられるかしら?
部屋の中でルームメイトとパーティに行くかどうかの場面。部屋を動きながらカメラも動きながらの歌唱シーン。駐車場での場面はダンスシーンになる前の普通のお芝居も含めてずーっとワンカット。しかも時間は夕暮れ寸前のマジックアワーで失敗は許されない。ああ、怖い。ああ、素晴らしい。


ミュージカルって非日常な演出で、ずっとワクワクしながら見ていたのですが、ラストは「現実ってそうだよね」という終わり方でした。考えればそうなるしかない(あそこで夫や子供を捨ててセブに走る方がおかしい)わけですが、そのせいで見終わった後の高揚感やカタルシスが少し薄れてしまいました。
そうなるしかない結末だし納得のいく脚本なのですが、もしラストも分かりやすいハッピーエンドだったらより一般的にも受けるのではないか、なんてことを考えました。


主役の二人は、素晴らしかったです。
セブ役のライアン・ゴズリングは、『ドライヴ』しか見たことないのですが、優しそうな目がステキ。スタイルもいいので、ワイシャツでもベストでもスーツでもどれもカッコいい。
ピアニストの役なので劇中で何度もピアノを弾くのですが、彼は元々ピアノ弾けるのかな?この作品のために一夜漬けなんて無理ですよね?


ミア役のエマ・ストーンは『アメイジングスパイダーマン』のヒロイン役が有名ですが、私見ていません。『バードマン』に出ていたときは「目がデカすぎる」という印象でした。
それが、本作ではかわいい!キュート!コーヒーショップでの作り笑いと本当に嬉しいときの笑顔の差がいい。
あと、彼女はおっぱいがでかすぎないのがいい。背中丸出しのセクシーな衣装を着る場面が何度もありましたが、エロくならないのがいい。それは見ている私の目線の話ですが、エロすぎないのがよかったです。
彼女の着ている服はどの場面でもステキでしたね。普段衣装なんて目がいかない私がそんなことを思うのですから、相当いいのです。


その他、監督の前作『セッション』に出ていたJ・Kシモンズもバーのマスター役で登場。セブをクビにするのは店の要望通りの演奏をしなかったからですが、『セッション』を見ている私からすると「テンポがずれていたからでは?」なんて勘ぐりしちゃった。ファッキン・テンポ!
また、セブをバンドに誘う役でジョン・レジェンド!これはびっくりした!劇中で歌う曲もとても素晴らしい曲でした。


こんな素晴らしい作品を作り上げた監督はデミアン・チャゼル。脚本も彼。まだ32歳ですよ!恐ろしい。これでアメリカの映画界は後50年安泰だ。


もう、見ている間中ずーっと「すげーすげー」と高揚感だけの128分でした。そしてラストの「あったかもしれない未来」に胸かきむしらされる。この作品はラブストーリーではなく「夢を叶えること」がテーマなので、これでいいのだ。


映画史に残ることは間違いないしアカデミー賞も獲ること間違いないので、迷っていないでさっさと見に行きましょう。DVDではなく、劇場で。


<追記>
2回目を見てきました↓
ese.hatenablog.com


ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com

Ost: La La Land

Ost: La La Land

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

分かり過ぎてツラい「人付き合い苦手あるある」

私の場合


これを読みました。
omocoro.jp
分かる、分かるぞ。分かり過ぎて読んでいてツラい。その中でも「ものすごく同意!」と「私はそうでもないなあ」と温度差があるので、私の場合を書き出します。


01~06遠くから知り合いが来た場合
完全同意。顔見知り程度の知り合いと出会っても、何を話せばいいのか。私の場合は「あ、どうも」の会釈でおしまいだな。会話すらしない。
知り合いでなくても、歩いて追い越すときなどは異常な緊張感を覚えます。田舎は歩いている人があまりいないので、マンツーマンでの闘いになるのです。


07~08趣味
確かに、以前は映画もライブも一人で行くことは嫌だったけど、今は何も気にならない。ライブは待っている間に会話したいし、映画もライブも感想を語り合いたい。でも行く人がいないので仕方ないのだ。映画もライブも本編中はどうせ一人だし。行く人がいないので仕方ないのだ。


09筋トレ
以前は部屋で腕立て腹筋スクワットくらいはやっていました。ジムにも行きたいなと思っていましたが、「まずジムに行っても恥ずかしくない体にしなければ」と思い、行くことができませんでした。
しかし数年前、無職で時間が余っていたのでようやく勇気を出して行ってみました。そしたら田舎の平日の昼間なので年寄りばかりで全然恥ずかしくなかったです。
そして今、完全に何もやっていません。体はダルダルです。


10休日
そこまで思わない。行きたいところへ行く。でも誰にも会わない。


11~13昼ご飯
今は職場の自分の机で食べるのでこの辺の感覚はありません。


14電話が苦手
同意。メールの方が推敲できるしじっくり考えられる。会話だとよく理解していないのに雰囲気で「そうですね」と言ってしまい、後で後悔する。そして切った瞬間に重要な事項をもう忘れている。
電話をかける前も緊張します。散々シミュレーションしてからでないとダイヤルできません。


15~18声かけられること
分かるけど、声かけられるのはうれしい。自分からは何もできないので、声をかけてもらうのはうれしい。


20夜の外出
家に帰ったらもう出ない。ビール飲んじゃうし。誰かに誘われても腰が重くて動けない。


21仕事中にコンビニに行く理由
コンビニには行きませんが、トイレに行きます。個室に入ってTwitterチェックしちゃう。


22~24
分かる。ひとりの仕事の検索はしないけど。
BBQは肉やビールが美味しいからするのではなくて、みんなでワイワイするのが楽しいからするんでしょ?


25~26仕事・バイトの条件
同意。ワイワイできる才能はとてもうらやましい。


27~30同じ方向に歩く顔見知り
分かる。歩きで同じ方向に顔見知りがいると面倒。1と同じく可能であればルートを変える。


31知らない人は平気
これが今回いちばんの同意ポイント。そうなんです。見知らぬ人には話しかけられるんです。その場限りの付き合いで今後のことを考える必要がないから。
たぶんリアルの私を知っている人は私のことをコミュ障だと思わないはず。人当たりいいんです、私。
でも、二度目まして以降が苦手。何を話せばいいのだ。


32定食屋で話しかけられて
そこまでは思わないけど、あまり距離詰めてこないで、とは思います。服屋さんとかでも。用があったらこっちから声かけるから。


33~34友達・知り合いの距離感
そこまで思わないけど、言われてみれば、納得する。


35距離感
踏み込めない。なので職場の同僚の家族構成も彼女がいるかどうかもどこに住んでいるのかも、何も知らない。でもこれは、踏み込めないのもあるけど、単に他人に興味がないだけ、の方が大きい。


36目を見て話す
意識していないけど、絶対にそう。なので、人の顔を覚えられない。顔を見ていないから。


37自分の意見
時と場合と内容による。仲良しの前ならウザがられるほどしゃべる。会議では一言も発しない。


38~39トイレ個室
完全にそう。


40集まりのポジション
うーん、逆に「あれ、来てたの」と思われるのが恥ずかしいから一応「俺いるよ」アピールはする。何の効果ももたらさないけど。


41美容院での会話
分かる。会話しなくていいです。今通っている床屋さんとは付き合い長いので会話するけど、そんなに自分のことを語りたくない。


42変な想像
それはない。


43子供の頃
同意。昔は勉強ができたのでクラス内のポジションはあった。あと、当時はスクールカーストなんて言葉もなかったし、そんなことを考えたこともなかったので、カースト下位だったことに気づかなかっただけかもしれない。


44マンガ
そこまでマンガとリアルをリンクさせないな。ウシジマくんは染みるけど。あ、私が『ワンピース』にはまらないのはそういうことなのか?


45人付き合いに悩んで
検索するほど悩んでいない。というか、それすら面倒で改善する気もない。


46~50とはいえ
そうなのだ。分かっているけど、それと実践できるのは別ものなのだ。


コミュ障なんてほとんどの場合病気でもなんでもなくて、単に行動を面倒くさがっているだけ。こういうのは「慣れ」なのだ。
オードリー若林さんも「年取ってコミュ障治った」と言っていたし有吉弘行さんも「年取って人見知りってダサい」と言っていました。そうなんだよな。やるかやらないかだけ。
でも、それをできるかどうかが別問題。そして私は何もしないので今日もぼっち。