やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

民間経験者による公務員試験対策③面接

③面接


一般教養試験に合格すると、いよいよ面接です。ですが、ペーパーテストに合格するまでは面接のことは考えなくてよいです。ペーパーテストで足切りくらったら準備していても意味ないので。
ただし、前回も書きましたが、志望動機記入のときには面接のことまで考えて書きましょう。逆に言えば「訊いてもらいたいことを書く」くらいの気持ちで。


さて、面接準備です。
■本は必要か
面接採用試験対策の本は買って読んでおいたほうがよいでしょう。私も何冊か買いました。
ただ、これらの本にも書いてあるとおり、模範解答を覚えるために読んではいけません。「なぜ今の会社を辞めてまで公務員になりたいのか」という幹の部分とずれていると面接官の心象も悪くなりますし、質問のたびにあなたの意見に齟齬が生じる恐れがあるためです。
また、一問一答形式で準備していると、それに外れた質問に対して答えられなくなってしまいます。
なのでこういった本は、試験の流れを知ることや身だしなみなどの情報を得るために読みましょう。枝葉はあんまり関係ありません。
内容そのものよりも、さすがにここまで来るとちょっとドキドキしてくるでしょうから、心の安定のためにも読んでおいた方がよいと思います。


■必ず「書いて」「口に出す」こと
本に書いてある質問を見ながら、自分ならどう答えるか考えるでしょう。でも実際にしゃべってみると、上手くしゃべれないものです。
これは、頭の中での「イメージ」で言語化できているように感じますが、いざ実際の言葉にしてみると「イメージ」に過ぎないことが多々あるのです。さらに接続詞や言い回しなども、実際に言葉にしないと上手くできているかが分からないものです。
また、書いてみることで自分の言葉を客観視できます。これで自分の言いたいことが相手に伝わるかな?この意見のどこがポイントなのか?など。
最初は箇条書きでも構いません。それを上手く話し言葉になるようにつなげていきましょう。
ただし、丸暗記をしようとしないこと。ど忘れした時に困っちゃいますよ。芯の部分がしっかりしていれば、忘れてもそれなりにしゃべれるものです。
しかし、事前に書き出しておかないと「イメージ」なだけで言語化できない場合があります。


■幹の部分をしっかりと太くする
「なぜ今の会社を辞めてまで公務員になりたいのか」です。「今の仕事ではできない理由」「民間でなくて公務員の理由」を書き出しましょう。また、地元でなく現在の勤務地とも関係がない地方の受験の場合は、その地方である理由も必要です。
「○○でない理由」というのはマイナスの要素が入りがちですが、あまりそこは押し出さず、「○○がしたいから」というプラスの理由を語りましょう。ここがしっかりと太くなっていると、想定外の質問をされてもうろたえることなく答えることができます。
じっくり考えて、幹を太くしていきましょう。
ただし、「じっくり考える」というのは、ネタをたくさん思いつく・考えるということではありません。自分に向き合って、自分の中から夢や理由を掘り出しましょう。


■相手を知る
受験する市役所などのHPは必ず確認し、人口や予算などの数字の部分、その自治体が現在何に取り組んでいるのかを確認しておきましょう。
質問にもよりますが、正確な数字は説得力を増しますので、数字で答えられると「こいつはちゃんと準備しているな」と思われます。
その地方の特色は何か、そのために自治体は何をしているのか、問題点は何か、それに対し自分ならどうするか。
自治体の情報と、それに対する自分なりの意見をまとめておく。


■身だしなみ・態度や姿勢
せっかくいろいろ準備をしても、身だしなみや態度が悪かったら台無しです。
身だしなみなどで減点されるのはもったいなさすぎるし、良い第一印象はその後の応対でもプラスの印象を与えます。
身だしなみや態度についてはどの本にも書いてあるので、確認してください。というか、社会人であるならこの辺はちゃんとしているはずです。
人生のかかった大一番です。髪の毛もネクタイも靴も背筋も、隅々まで気を配って面接に挑みましょう。


■いざ本番
入室・着席・退室などの立ち振る舞いも本には載っているはずなので、それを確認しておくこと。
実際の面接で私が気をつけたことは「基本は笑顔」「ゆっくりしゃべる」ということです。
笑顔は敵を作りません、味方を増やします。また、緊張していると早口になったりカミカミになったりしますので、あえてゆっくり目でしゃべることを心がけました。
私の場合は面接官は5名いて、順番に質問をしていくという流れでした。ですので、質問のたびに質問者の方へ体の向きを変え、その質問者へ向けて話をします。
しかし聞いているのは5名全員なので、たまに視線を移し、5名全員に話していますよ、というアピールもしました。
ざっくり言って質問者に8、その他へ2くらいの割合で視線を移動していました。
また、オーバーアクションにならないように気をつけながら、手振り身振りを交えてしゃべることもしました。
これらは、「相手に伝える」ということを意識してのことです。
面接は「聞かれたことを答える」のですが、これは「自分のことを語る」のではなく、「自分のことを相手に伝える」ことなのです。
私は仕事柄人前でしゃべることは慣れているのであまり意識せずこういうことができましたが、普段慣れていない人はこの辺の練習もしておいた方がいいかもしれません。
質問が事前に想定してきたものと同じだと、すぐ答えたいがために質問に喰い気味で答えたり、暗記してきた答えをそのまま朗読するような答え方になる人もいるでしょう。この「原稿を読んでいるような」答え方ではあまりいい印象にはなりません。落ち着いて、相手の質問を受けきり、ゆっくりと余裕を持って答えましょう。
イメージは池上彰の「いい質問ですね」です。あれで質問を余裕を持って受け、自分のペースで答えるわけです。


以上で終了です。少しは参考になったでしょうか?
これ以外で何か質問があれば答えますのでコメントください。


今回のまとめ

■心の安定のためにも本は準備
■志望動機の幹の部分をしっかりと太く
■相手を知り、それに対する自分の意見も持つ
■身だしなみで減点なんてもったいなさすぎ
■余裕を持ってゆっくりと、自分の言葉でしゃべる


過去のエントリ
民間経験者採用枠で公務員になることになりました - やりやすいことから少しずつ
民間経験者による公務員試験対策①職務経歴書・志望動機 - やりやすいことから少しずつ
民間経験者による公務員試験対策②一般教養試験 - やりやすいことから少しずつ