「王道」の強さ「フラガール」感想 - やりやすいことから少しずつ

歳をとると涙腺のパッキンがバカになってくる

いい映画だとは知っていましたが、ずっとスルーしていた本作。
で、見てみたら本当にいい映画でした！

お話はよくあるストーリー。「がんばれベアーズ」「スウィングガールズ」のような、弱小軍団が徐々に強くなっていく物語です。本作はそのスポ根要素に加えて、街や時代の移り変わりなどの「3丁目の夕日」要素も入っています。
そんなおいしいとこどりのオーソドックスなお話なのですが、あまりに上手く作られているため、私は終始泣きっぱなしでした。
笑い→感動→困難→感動→挫折→感動→別れ→感動→協力→感動→大団円→もちろん感動
と、それぞれの場面で感動の要素が入ってきます。上手い。
こういうベタなお話はひとつ間違えると「よくある」「ありきたり」になってしまうのですが、何が違うんだろう、上手いなあ。

キャスト陣もみなさん良かったのですが、蒼井優の幼馴染役の徳永えりが途中でフェードアウトしてしまい、それっきりなのがかわいそうでした。この映画の宣伝などでも松雪泰子・蒼井優・しずちゃんなどは登場していましたが、彼女は出ていることさえ知りませんでした。可愛いのに。

ネットを見ると「リトル・ダンサー」「プリティー・リーグ」のパクリでしょ、なんて意見も散見しましたが、お話の筋はこの2作に限らず古今東西ありふれた題材です。それをどれだけ上手く仕上げるかが監督を始めとした制作側の腕の見せどころ。そして本作はそれがとても上手く作られていると感じました。
まあ、私はこの2作は未見なので、見たらまた意見が変わるかもしれませんが。

映画自体の内容も良く、この映画のヒットをきっかけにして「スパリゾートハワイアンズ」は息を吹き返したのですから、みんなが得をする、とてもいい作品だと思います。
それにしても、「いわきにハワイを」と考えたのは誰？それがいちばんすごいと思うのですが。

フラガール予告