やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

初めてスポーツクラブへ行った話 その1「自転車を漕ぐやつ」

私は「ガリガリ芸人」です。ちっちゃな頃からガリガリで、15で今と同じ体重になりました。あれから20年以上が経ちまして、体重は微増しましたが未だガリガリのままです。
別にそれでもいいと思っていたし、わざわざ運動をする必要もないと思っていました。したい人はすればいいし、鍛えたい人は鍛えればいい。
それでもこのガリガリはコンプレックスでしたので、ジムなどへ行ってみようかと思ったこともあります。でも、そのためにはまず「ジムに行ける体作り」をしなければ恥ずかしくて行けない。
マキシマムザ亮君の「何で合コン行かないの」「合コンへ行く靴がない」「じゃあ靴買えばいいじゃん」「靴を買いに行くための靴がない」という理路と同じです。
鍛えることを美徳としている「ジム」という空間に、私のようなガリガリが行ったら笑い者になるのでは。初心者用のプログラムでさえ全うできないのでは。
そんな未知なる「ジム」なる空間には、恐れ多くて近づくことができませんでした。


しかし。
最近、このままでは日常生活にも支障をきたすほどの体力のなさになってしまうのではないかという危惧が生じてきました。
先日山形県の山寺へ行ったのですが、そこを巡るだけで疲労困憊になってしまいました。お寺ですから年配の方もたくさんいまして、みなさんすいすい登ってらっしゃる。それに引き換え私ときたら…。


これはまずい。そう思って、地元のスポーツクラブへ行きました。もう「ジムへ行ける体作り」とか言っている場合じゃない。日常生活が脅かされているのだから。
このスポーツクラブは器具を使ったトレーニングルームとプールがあり、その他に体育館やランニングコースがあります。
しかし、私は用具を何も持っていません。普段運動を全くしないので、ジャージも運動靴も持っていません。というわけで近くのスポーツ用品店でジャージ上下と運動靴を購入しました。金ならあるよ。
そして再びスポーツクラブへ。ここは1回利用券もあるのですが、背水の陣で1ヶ月の定期券を買いました。これで行かないわけにはいかないぜ。


更衣室でジャージに着替え、トレーニングルームへ。
ここはルームランナーみたいなやつとか自転車を漕ぐやつとか腹筋するやつとかその他諸々の器具がいろいろ置いてあります(器具の名称が全然分かりません)。既に大勢の方が走ったり伸ばしたり鍛えたりしています。
さーて、どれをやればいいのかな。しかし、どれも使い方が分かりません。最初は走るやつをやりたかったのですが、ほぼ器具は使用されていて、私のような素人が入るのはおこがましい気がして、諦めました。既に気持ちで負けています。
しかし、いきなり筋肉系のやつはまずい。使い方も分からないし、何も持ち上げることができなくて笑い者になること必至だ。


というわけで、消去法で自転車を漕ぐやつにチャレンジすることにしました。
とにかく漕げばいいんでしょ。漕ぎ出すと走行距離や消費カロリーなどが表示され、何だかやりがいがあります。ペダルの負荷も調整できるので、ちょっと重くして漕いでみました。
画面に表示される数値を見ながら、ある一定の数値以上になるように漕ぐようにしました。怠けず張り切らず無茶はせず。
しばらく続けていると汗が!自転車漕ぐだけで、ポタポタ落ちるほどの汗が流れてきます。体は辛かったですが「俺、頑張ってる感」があって、より頑張る気にさせてくれました。
「頑張ってる感」があっても、やはり辛いものです。でも自転車なので漕ぎ続けることはできます。そうすると止め時が難しいのですが、この器具は運動時間や走行距離も表示されるので、とりあえず30分漕いで走行距離10kmになった時点でおしまいにしました。心の中では「今日は初日だから無茶せず、ほどほどで」と言い訳も用意して。
そして自転車から降りてみると、腿が私の腿じゃない!腿の部分だけ体から外されたような感じ。ふらつきそうになりながら平静を装い、器具に落ちた汗を拭き取っていました。


受付にロッカーの鍵を返しながら「器具の使い方って教えてもらえるんですか」と訊くと「毎月1回、講習会をやっています」とのことだったので、申込みました。
時間を聞くと1時間半。私、自転車だけで30分でギブアップしたのですが、1時間半も講習受けられるかしら。
いや、もう背水の陣なのだ。その日までに1時間半動ける体を作るのだ!
2日後、プールに行ったのですがもう長くなったので次回にします。


果たして、講習会までに少しは体力向上するでしょうか。講習会は26日です。
続く。