やりやすいことから少しずつ

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映画「マシニスト」 感想

頑張りすぎて


ダークナイト」→クリストファー・ノーランクリスチャン・ベイル→「メメント」→「インソムニア」という流れで、クリスチャン・ベイルが不眠症になる「マシニスト」にたどり着きました。


この映画は、クリスチャン・ベイルが「1年間眠っていない不眠症役のためにものすごい減量をした映画」という情報だけ知った状態で見ました。
面白かったですが、結構普通でした。不眠症のため現実と幻覚がごっちゃになり、ラストでその幻覚の意味と不眠症になった理由が明かされます。
メメント」なんかに比べればまどろっこしい演出もなく、すんなり見られます。でも、実は作品中にいろいろ意味が散りばめられていて、見返してもまた楽しめる作りになっています。右と左の選択とか、シガーソケットとか、1:30の時間の意味とか、あの親子や、あの遊園地や。
というわけで、作品としては佳作だと思うのですが、クリスチャン・ベイルのビジュアルが強烈過ぎて、作品自体の評価をあやふやにしてしまっているのでは、という思いもあります。頑張りすぎでそっちがメインになっちゃって、いろいろな伏線や示唆するキービジュアルなど、監督のこだわりが見えにくくなってしまったのでは。
映画のキモは「激やせ」ではなく「なぜ不眠症になったか」なので。激やせは不眠症の結果に過ぎないのに。


それでもやはり、あの減量はすさまじい。
30kg減量して54kgになったのもすごいですが、その4ヶ月後に45kg増やして「バットマン・ビギンズ」の撮影に臨んだというからすご過ぎです。
普通、やろうと思ってもそんなに痩せられないし、太ろうと思ってもそんなに太れません。いわゆる「デニーロ・アプローチ」ですが、デ・ニーロでもそこまでできるかしら。


関係ない話。
私は「吹き替え&字幕」で見たのですが、アイバン役の人が初めて登場したときはスキンヘッドにサングラスをかけており、さらに声が玄田哲章さんだったので、ローレンス・フィッシュバーンだと思って見ていました(「マトリックス」のモーフィアス役の人)。それが、途中でサングラスを外すと全然別の人。それでもまだモーフィアスのイメージがあるので(あの映画だとずっとサングラスしているので、素顔が分からない)、へえ、この人グラサン外すとこんな顔なのか。あんまり二枚目じゃないのね。とまだ信じながら見ていました。
しかし、途中から「M:I:Ⅲ」「コンテイジョン」などを思い出し、「この人、あの人じゃない!」とようやく気がつきました。そのせいで途中のストーリーをしっかり見れていません。


もうひとつ。
マシニスト」ってどういう意味かと思ったら、「マシーン(機械)の人」、つまり「機械工」なんですね。何だ、普通。



「マシニスト」予告編

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