やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

生まれて初めてコンタクトを入れた話 続き

本当のわたし、デビューしたらおっさんだった


<前回のあらすじ>
プールで美人OLの水着姿を見るためにコンタクトを買いに行った私はドSのお姉さんに罵倒されながら何とかコンタクト装着に成功し、女子の大変さを垣間見た。
※一部嘘が混じっております。


コンタクトを再度装着した私は、そのまま家へ帰りました。
コンタクトにすると視界が開けるよ!と友達には聞いていましたが、そんなに変わらないような。確かにメガネを掛けていると視界の端にフレームが見切れますが、焦点が合っているのはそこではないので、物を見る分にはそんなに大差ない気がします。
それよりも近くが見えにくい。老眼始まってるのかな?


家に戻り、鏡でじっくりと自分の顔を見てみると、
「老けてるな…」
俺、こんなにおっさんだったのか。今までもメガネ越しに鏡は見ていたのに、何が違うのだ。でも、確かにそこには腫れぼったい目をしたおっさんがいます。
あと、高校時代からずっとメガネを掛けてきたので、何だか輪郭もそれに合った成長を遂げているような。俺、こんな輪郭だったっけ。
今までも自分がイケメンだとも20代の若者と変わらないとも思っていませんでしたが、何だか現実と正解を見せられたようで、少し凹む。
コンタクトにした女子たちはみんな「本当のわたし、デビュー!」となったのでしょうか。私のように現実を見せられて躊躇した子はいないのでしょうか。


そして夜。
コンタクトを外さなければなりません。また心が折れる時間ですが、外さないわけにはいかないので渋々鏡の前へ。
さすがに2回目なので慣れてきました。技術というより度胸が付いてきました。眼球触るといってもレンズ越しだし、爪で引っ掻くわけでもないし。
やはり時間はかかりますが、最初に比べれば泣き言も少なく外すことができました。


さて、コンタクトデビューの本当の目的はプールでの美人OLとの出会いです。翌日、早速私はプールへ向かいました。
コンタクトを付けて初めて入るプール。見えます。今まで私が時計だと思っていたものがライトだと判明しました。今まで私は何を見つめていたんだ。コンタクト素晴らしい。
そしてプールの中を見ると、全員老人でした。一人消防署員のようなマッスルボディでガシガシ泳いでいる人がいましたが、それ以外は男性も女性も全て老人。私もおっさんですが、この中では最年少の若輩者です。
そりゃ平日の夕方にOLさんはいないか。そしてよく考えてみれば女子高生だって体育や部活で運動しているのに、それ以上に泳ごう!なんて思わないですよね。


途端にプールへのモチベーションは下がりましたが、それでもちょいちょい通っています。いつの日か、と思って行くのですが、今まで若い女性がいたことは一度もありません。


<まとめ>
コンタクトにしても別にいいことないよ。悪いこともないけど。