やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

「僕らの時代」村本×山里×西野

真面目と大人とスター


「僕らの時代」ウーマンラッシュアワー村本と南海キャンディーズ山里とキングコング西野の同期芸人回。めちゃくちゃ面白かった!このメンツ、「アメトーーク」の同期芸人よりも熱いですね!
いくつか書き起こしをします。


こういう番組に慣れていない村本。

村本「こういう番組って、お茶とか飲みながらOFFの状態で雑談する感じでしゃべるやん。だから、(OFFの状態でしゃべる引き出しが無いから)どうしゃべったらいいか分からん」
山里「お前さ、赤裸々にするタイミング早くない?」
西野「村本は全部そうやもんね。ちゃんと練習して、ちゃんと『ここでこれをしゃべる』って決める人ですから」

今回は真面目な村本と、余裕の西野と、それを俯瞰で見て解説する山里、という図式で進んでいきます。


同期でも売れている芸人が多いという話。

西野「(売れた芸人が)たまたま固まった。だってNSCの中で毎年1組2組くらいやもんね」
山里「そうそう、言われるのはね。まあ、『そのうちの1組ですよ』って今ご自分で仰ったとおりで」
山里「こいつはねえ、笑いながらしゃべっていることによりマイルドにしているけど、なかなかひどい男だよ」
山里「(村本に対して)気さくな話してるんだなあ、って普通に聞いてただろ。(頷く村本)こいつ、(さっきの「ちゃんと練習して」という発言は)お前のこと裸にしてたんだぞ」
ハッと気づく村本。
山里「こんなカラッとした陰湿な奴いない」

余裕で語る西野に対し、素で聞いていた村本。山里の解説でやっと気づいて素直に悔しがるのは普段あまり見せない姿ですね。


3人の出会いの頃の話。

山里「養成所が一緒でこいつばっかり贔屓されてたから大嫌いって話だよ」
山里「昔楽屋でさ、ずっと学校で真ん中にいた人間のボリュームでしゃべるのよ。『さあ皆さん、クラスは僕の話を聞いて回りましょう』みたいな空気でさ」
山里「西野は、無自覚にスターがこぼれちゃって、俺らみたいな泥はさ、乾いちゃうわけよ」


「はねとび」が始まった頃の話

西野「20歳で『はねる』が始まってるから。そん時の苦労って大変なものがあるんやけど、言ったところで本当の意味で理解してくれる人は、まあいない。だからそこでそれしゃべっても、嫌味になっちゃうし」
山里「いや、しゃべってたよー。ひな壇に大御所がいたって言ってたじゃーん。嫌味言ってたじゃーん。俺楽屋で聞いてたもーん」

あんまりピンと来ていない様子の村本。当時、山里は西野のすぐ後ろにいたから嫉妬していたけど、村本にとっては西野なんてはるか遠い存在で、嫉妬すらできなかったのでしょうか。
同期なのに、他の二人に気後れしている感じがします。


キングコングが売れ始めた頃の話

山里「キングコングの受賞したシーンを見て感想を言うっていう授業があったのよ、NSCで。むっちゃくちゃ腹たったもん。で、バカが笑ってんのよ」
村本「このタイミングで言うの嫌やけど、笑ってたでしょ、バカどもが。そん中の一人や俺」

今残っている芸人はやはり当時から名前が挙がっていたのですが、村本はそこにいなかったそうです。
NSCの卒業公演は、ランクによって持ち時間が決められているそうです。そこでキングコングはMC+3分のネタ+トリ、南海キャンディーズは2分。その下に1分組があって、さらにその下に「授業料を払っているから出させてやる」という30秒組があり、その3人のうちの一人が村本だったそうです。


昔、番組で西野にいじられて上手く返せなかった村本。

村本「『今度こいつらがこう来たらこう返してやろう』って考えて、それがTHE MANZAIのネタにもなってるんやけど、これがドカーンと受けて、『これが復讐の力か』と。そっから、自分のスタイルが決まってきた」
西野「真面目やもんね、村本って」

どこまでいっても余裕がある西野。


さらにぶっちゃける村本。

村本「前、別の番組だけど『同期芸人』のときも事前にネタ繰り上げまくって。だって、ショーやもん、テレビって。おっさんの居酒屋のトーク聞きたいんじゃないから。そこで最強の武器を見せていくっていう戦い方やから」
山里「村本って、この番組に何かを賭けてるの?種明かしのレベルがすごいのよ。プリンセステンコーが『皆さん後ろから見てください』っていう(レベル)」
村本「山ちゃん、そのコメントに対する返しは用意してなかったから答えられません」
山里「やめなさい。ダサすぎるだろ」
西野「前の日メールしてくれないとね」
村本「3日前から台本取り寄せるタイプやから」


若かりし頃のコンビ間の葛藤

村本「大阪時代から、『俺のネタ』をいっぱい用意しておけと。俺はゲスキャラで行くからって言ってるのに、(相方は)自分の話も用意せず、今こういう風にいろんな番組に出たときに、俺の話がないのよ」
山里「(頷いて)全く一緒の道を歩いてる。俺もしずちゃんに『大きい女の子の悩み』を1日1個ずつ(用意する)っていうのを約束したの、コンビ結成のとき。それがいつか全部武器になるからって言って。で、ネタ合わせの時に訊いても『いや、考えてない』と。何でって訊くと『自分のペースでやる』と。いや違うでしょ、『自分のペース』ってのは、サボる人間が言う一番最高の言い訳だと。相方が頑張ってるんだから自分のペースなんかないよ」

と言ったらしずちゃんはそこから心を閉ざしてしまったそうですが。


しかし、山里は続けます。

山里「でも俺、気づいたのよある時に。これやってる時間が一番いらないなと。他人に『こうやらなきゃいけない』って言うと、さも自分が仕事してる錯覚になる。でも他人を怒っているときって、前進んでいるように見えて、全然進んでないのよ。だから、『あいつムカつくわ。こんなときに遊んでて』って言うよりも、『次どうしようかな』っていう方に費やしていった方が、実は自分の生き方として得だな、っていう風に思うと、意外と楽よ」
山里「頑張ろうっていう気持ちって、外部からじゃどうにもならないのよ。自分で、『このままやらないでいたら、置いていかれるな』って気持ちにさせるくらい、片方が頑張るしかないの」


現在のお笑いの構造について。

山里「特に村本はさ、大変だと思うの。ボケの人が少ないんだよね。一番面白い人が役者さんだったり一般の人になっているからさ」
西野「『笑わせる気ないですよ』って言ってるアイドルがボケてる方が、こっち(視聴者)も安心して見れるし」
山里「そう。『ウケなくてもいい』っていうところで起きるハプニングって超面白いしさ」
村本「確かにね。ハードル下がってるから」
山里「その中でストロングスタイルでボケ続けているブラマヨの吉田さんってバケモノだと思うもん」


恋愛の話。

山里「マツコさんに言われたのかな。そうやって恋愛しないことをカッコいいって思い始めちゃってる、ヤバい状態に入ってる。あんまり遊ばない俺がステキってなってる」
山里「女の人と遊ぶ時間をお笑いに費やしてる自分に酔ってて、こういうことを積み重ねていると、何年か後に特大ホームランが打てるんじゃないか、ってずーっと生きてきてる」

西野と村本は結婚願望なし。山里は結婚して子どもが欲しいそうです。


撮れ高終了後、自分のトークの出来が不安な村本。

村本「絶対二人のところいっぱい使われてるわ」
山里「そんなことないよ。今みんなが見たいのはお前だって」

山ちゃん大人だな!


西野は終始余裕。村本は必死で、用意してきたこと以外をしゃべろうとすると本音になっちゃう。山里はそれを上手くエンタメになるように捌いていく。
こういう、「裏話」好きなんです。誰と誰が付き合っているとか嫌っているとかではなく、裏ではこうやって牙研いでいます、準備していますという話や、あの頃実は、という話。
今回は山ちゃんがいじられる側ではなかったので、山ちゃんの考えも聞けてよかったです。
村本は、用意が出来なくなったときどうなるのかな。「実はゲスじゃなかった」という展開でもう1周するかな。
西野は、やっぱり芸人として面白いとは思わない。中山秀征のように「楽しい芸能人」になればいいんじゃない。


お笑いの皆さんは偉い。これからも頑張ってください。