やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

居候がやってきた!ヤァ!ヤァ!ヤァ!

今、我が家には居候がいます。


彼は私の一回り下の若者。仕事の関係で東京からこの田舎に引っ越してきました。
今までは料理屋さんの2階に下宿をしていて、朝夕賄い付き、さらに電気ガス水道費込みで6万円という破格の宿に住んでいたのですが、そこの料理人が病気でいなくなり、さらに追い打ちをかけるように宿のご主人まで亡くなってしまいました。
5月で料理の提供がなくなり、彼を除く他の住人はめいめいに新たな宿を見つけて出ていきました。しかし彼はそのまま居続けます。
そして6月にご主人が亡くなり、いよいよ6月末で出ていかざるを得なくなりました。さて、彼はどうする?


6月28日、休みの日で彼を含めて遊んでいると、突然彼が語り出しました。
「エセさん、僕、今月末で下宿出なきゃいけないんですよ」
彼がそろそろ下宿を出なければいけないことは聞いていましたが、そんな間近に迫っていたとは知りませんでした。
「ああそう、次どうするの?」「いやー、まだ決まってないんですよね~」「え、でも今月末ってことはすぐじゃん」「そうなんですよね~」
そこで彼はすかさず次の一手を打ちました。
「次の宿が見つかるまで、ちょっとエセさんの家にご厄介になるって可能ですかね?1週間くらい」
確かに我が家は姉も祖母もいないので部屋は空いている。不可能ではありません。
「大丈夫だと思うよ」
「じゃあ、お願いします!」
早いな!


その日の夜、親に伝えると
「いいよ」と快諾。
彼にも伝え、我が家に来ることが決まりました。


6月30日。相談から2日後にはもう引越しです。早いな!
夕方、私と彼の仕事が終わった時間で落ち合い、彼の引っ越し作業を行います。彼は車を持っていないので、引っ越し作業は私の車です。


彼の部屋に入ると、---何もない!
ほぼ物がないのです。いや、私だって「断捨離」が流行る数年前から「シンプルライフ」を提唱して何も持たない生活をしていたつもりですが、それとも全く比較にならない「何もなさ」です。
私はCDと本が大量にあるのですが、それも引っ越しのタイミングである程度処分してから出るので、そんな量ではありません。CDラックと本棚の他はテレビ・冷蔵庫・洗濯機・食器類・タンスくらい。フィギュアも水槽も観葉植物もありません。何もないつもりでした、自分としては。
それが、彼の部屋にはCDラックも本棚はおろか、テレビも冷蔵庫も洗濯機も食器もタンスありませんでした。どうやって暮らしていたんだ。


私の車に彼の荷物を積むと、1回で95%を積むことができました。あとはテーブルとカーペットだけ。
私の車はSUVなのでそんなに荷物たくさん積むことはできないんですよ。それでもこんな簡単に引っ越し完了。
我が家に来た彼が暮らす部屋は客間の6畳一間。それは彼が今までいた部屋と同じなので、全く同じレイアウトで暮らすことができるのです。
引っ越し作業は、搬出~搬入~セッティングまでを2時間で終えることができました。早いな!


というわけで、LDK生活というか同居生活が始まりました。
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二人っきりで暮らしているわけではないので↑こんなことにはなりません。というか両方男ですから!
私と違って愛想もいいしご飯もたくさん食べる彼は親からの受けもよく、すぐに馴染んでいきました。彼はこの辺がすごいな。人見知りの自分では考えられないわ。


同居だったり居候だったりしても、特に何かの制限があるわけではないので、一緒に飯を食い、風呂にも入り、洗濯物も一緒。兄弟が増えたような感じです。
私の方が帰りが遅い時は風呂上がりの濡れた髪で「おかえりー」なんて言ってくれるわけです。もはやどっちがこの家の人間か分からん。
私としても別に不自由も不都合もないので、気を遣うこともなく一緒に生活をしております。


当初の予定を超え、2週間を過ぎてもまだ家にいます。私を含め家族のみんなは全く気にしていないのでいつまでいてくれてもいいのですが、とにかくまだ我が家にいるのです。
彼は「不動産屋に支払う敷金礼金が許せん」とのことで、不動産屋を通さない方法で部屋を探しているのですが、なかなかその方法では見つけることができません。そりゃそうだ。


そんな日々を経て、もうすぐ1か月です。そんな彼が今どうしているかというと、
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「実はまだ2階に居るのです」


つげ義春コレクション 李さん一家/海辺の叙景 (ちくま文庫)

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