やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

今改めて、真心ブラザーズ「KING OF ROCK」を語ろう

祝20周年!


真心ブラザーズの名盤「KING OF ROCK」が発売されたのが1995年5月1日。今年で20年です。
このアルバムは、私にとっても真心ブラザーズにとっても、とても大きな意味を持つアルバムです。


真心ブラザーズはこのアルバム以前から知ってはいました。「どか~ん」も「真夏といえども」も知っていましたし前作「善意の第三者」は買いました。
ただ、この頃は「面白フォークデュオ」というイメージでした。「善意の第三者」なんて冒頭からの4曲は全部老人の歌だし、「秋風」では「秋風オナニーくらいだ」なんて歌詞もある。


それが、このアルバムで一気にイメージが変わりました。「面白フォークデュオ」が「ロックの王様」ですよ。そして、内容もそれにふさわしいはじけっぷり。ロックだけでなく、ファンクやHIPHOPの要素も取り入れています。次作以降大きく導入されるソウルの要素はまだ薄め。
THE真心ブラザーズ」から「真心ブラザーズ」に変わったのもこのアルバムから。
ほとんどの曲が一発撮りで、歌詞カードも入っていない。
このテンション、この頃の倉持陽一氏(この頃はまだYO-KINGではない)の天才の覚醒と爆発の賜物ですな。


週末にこのアルバム発売20周年記念ライブがあり、もちろん私は行ってライブレポも書くのですが、このアルバムの曲について先に書いておかないととんでもない文字数になりそうなので、今のうちにアルバム単体についてここに書いておきます。
では、1曲ずつ語ります。


1.スピード
このアルバムの先行シングルです。今となっては覚えていませんが、このアルバムを買おうと思ったきっかけはこの曲かもしれません。
意味よりも言葉のイメージを優先した詰め込み過ぎの歌詞。このスピードとテンションでこのアルバムのイメージも掴んでくれました。
この曲は倉持さんがソロライブで弾き語りで歌っていたのを桜井さんが見て、このアレンジが浮かんだそうです。素晴らしい!この二人でなければこの曲は生まれなかった!


2.高い空
お葬式の歌ですが、明るいポップな曲です。こういうポップなメロディは倉持さんの大きな武器。なぜ最近この武器を出してくれないんだ。
そして、この曲はキーが高い。いい曲なのでカラオケで歌おうとすると「高い空~」の部分で「ホントに高い!」と思ってしまいます。
CDを聴いていると高いと思わないのに自分が歌うとキー高くてびっくりする歌手①YO-KING宮本浩次。もう一人誰かいないかな。


3.愛
サビ前はラップですが、特に韻は踏んでいません。
この曲は演奏が気持ちいい。ライブで聴くとCDよりテンポ遅めで演奏されることが多いのですが、それが気持ちいい。ソウルの薫りも少しする。
歌詞は「俺様」倉持節。素晴らしい。
真心ブラザーズ - 愛 - YouTube


4.マイ・バック・ページ
ボブ・ディランの日本語カバーです。わざわざカバーするくらいですから、もちろんいい曲。こういう字余りのフォーク、好きなんです。
ボブ・ディランのカバー曲を集めたアルバムでは、何と1曲目に入っています。世界中の人が真心を聴いているんだぜ。
真心ブラザーズ マイ・バック・ページ - YouTube


5.上手な眠り方
桜井さんの曲です。
私はYO-KING信者なので、桜井さんの曲やボーカルは好きではないのですが、このアルバムの2曲はどちらも好き。今聴くとボーカル力がまだだいぶ低いですが。


6.すぐやれ今やれ
これも倉持節炸裂!歌詞に「爆発しそうハイな気持ち」とありますが、まさに当時の倉持さんはこんな感じだったんだろうな。


7.マイ・リズム
この曲もライブで聴くのが好き。あまりやってくれないけど。
こういう人力のグルーヴは気持ちいい。打ち込みの規則正しいビートとは違った気持ちよさ。


8.マイ・ガール
この曲も「俺様」倉持節なのですが、サビでの「俺にとっては彼女が神」という着地が素晴らしい。今までの曲や倉持さんの発言が全部フリになっている。
真心ブラザーズ - マイ・ガール(1) - YouTube
(この映像何だろう。初めて見た)


9.忠告
雨の日にバイクに乗ると濡れちゃうよという忠告を聞かないから友達はずぶ濡れ。うぬぼれるくらいの自信を持とうという忠告を聞かないから友達は鬱に入った。
面白い。アルバム曲らしい曲。


10.今しかない後がない
これも桜井曲。歌詞が沁みる。うん、今やらなきゃいつやるんだ。と思いながら早20年…。
ライブで聴いたことないですが、後半の掛け合いは盛り上がりそう。


11.STONE
「スピード」と双璧をなすハイテンションソング。いまだかつて尿管結石の歌なんてあっただろうか。
当時大学生で音楽サークルに入っていた私はこの曲をコピーしようぜとバンドメンバーに提案したのですが、ボーカルだった女性に断固拒否された思い出。
「また一つ俺は大いなる進化を遂げた」は今でもよく使うフレーズです。
真心ブラザース STONE - YouTube
(この動画も何なんだ…?)

12.日曜日
アルバム実質ラストのほっこり沁みる曲。こういう「ほんのりとしたさみしさ」も倉持さんは上手い。


13.スピード2
「スピード」の別アレンジバーション。演奏はかっこいいけど、テンポがゆったりなのでサビが間延びしてしまう。


いやー、素晴らしいアルバムです。アルバム20周年記念ライブが楽しみだ!