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映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」 感想

頭のいい狂人が作った狂った王道冒険活劇


「マッドマックス怒りのデス・ロード」を見てきました。
wwws.warnerbros.co.jp
私は過去作は見ていないしもともとはそんなに興味なかったのですが、Twitterでみんながあまりに叫びながら絶賛するので、これはただごとではない、と思って見てきました。


最高だ!!ヒャッハー!!!V8!V8!V8!


ストーリーは、車でぶいーんと走ってぶいーんと戻って来るだけです。その間にどかーんとかぼかーんとかぐしゃーんがあるだけです。
ストーリーはどうでもいいのです(どうでもよくはないけど)。この世界と映像とアクションを見る映画なのです。


ビジュアルはまんま「北斗の拳」の世界ですが、そもそもこの映画を受けて「北斗の拳」のあの世界観があるので、「北斗の拳」が「マッドマックス」の影響下なのです。
北斗の拳」は、あの時代だから熱狂的な支持を集めましたが、今の時代あのビジュアルや世界観はネットで「草不可避」的に笑われてしまうかもしれません。
それが、この映画を見た後では「北斗の拳」の世界が何て理性と調和が保たれた世界なんだ、と思ってしまうほど、この映画は狂っています。なのに、「草不可避」などと言わせない圧倒的迫力。「ありえねー」なんてつまんないツッコミを許さない画力(えぢから)。
こちらのまとめも見てください。↓
matome.naver.jp


登場人物のビジュアルも過剰だし出てくる車や機械や装備もいちいち過剰。でもそうしないとこの映画のパワーに釣り合わない。
アクションシーンも迫力ありすぎ。最近の「新しい映像・撮影方法で見せる」や「CGを効果的に使用」ではなく、「単純に危ない!無茶しすぎ!」というハラハラ感。こんな無茶な映像なのに、8割以上は実際の映像なんだそうです!何だそりゃ!無茶しすぎ!CGは俳優の安全のために使っているだけ(ワイヤーを消すとか)だそうです。
オープニングのマックスが逃亡を図るシーンはコマ落としをしているようで、早回しのように見えます。これが何だか昔の冒険活劇を見ているようでした。そこで行われている映像は「活劇」なんてさわやかなもんじゃないけど。


主人公マックスはトム・ハーディ。「ダークナイト・ライジング」のべイン役なのか!どっちも顔があまり出てないので分からなかった。ウィキ見たら身長175㎝だって。あまり大きくないのね。
主人公ですが、ほとんどしゃべりません。無口な性格という部分もありますが、物語前半は「輸血袋」なので、猿ぐつわでしゃべることができないのです。今までこんな主人公いた?
左手の肘から先を欠損し、坊主頭の女性大隊長役のシャーリーズ・セロン。えー、言われても分からない!(ちなみに彼女は身長177㎝でした)この狂った世界で正しいことを行おうとする彼女は美しい。全く女性らしさを出さないところも素晴らしい。だからこそ美しさ(美人ということではなく)が滲み出してくる。
その他は狂人と変人と美女です。


この作品は日本語吹き替えでEXILEAKIRAがマックス役をやっていることで一部批判もありますが、セリフはほとんどないので関係ありません。逆にEXILEファンが「AKIRAのセリフ全然ないじゃん!」と怒るパターンがありそうなくらい。


ストーリーは上に書いたようにあってないようなものですが、実はそうではありません。私はあまり深くは語れないので、それぞれググってみてください。
セリフは最小限で上映時間のほとんどがアクションシーンのみですが、それだけで世界観から登場人物のキャラクターから立ち位置の説明とその変化を描いているのです。こんな映画、他にある?
きちんとロジックが組み立てられているので、こんな狂った世界の狂った映画でも破綻しないのです。コウメ太夫だったらとっくに破綻です。
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(は~た~ん!)
それでも、そんな深読みは全く無用なアドレナリン映画です。これを見た後は走っている車に飛び乗っても大丈夫な気がする!



映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』予告編 - YouTube

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