読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

知っている方が楽しい、知らない方が楽しい

知っている方が楽しい編


映画でも音楽でも、「元ネタ」というものはあります。下敷きでも影響でもインスピレーションでもオマージュでもリスペクトでもいいのですが、パクリではなく温故知新の結果、新しい作品は生まれています。
で、そういう「元ネタ」に気付くのは楽しいです。
映画でいえば「この演出方法、あの監督っぽくやっているんだな」「この場面、あの映画のあの場面じゃん」「このセリフって、前作のあれを汲んでのセリフだよね」「部屋に置いてあるぬいぐるみがあの映画のキャラだ」などなど。
音楽でも「このフレーズ、あの曲のものだ」「この歌詞、あの曲のフレーズだ」「メロディやコード進行があの人に似ているのは影響受けているのかな」「このアレンジや音色、あのバンド直系じゃん」などなど。
こういうのって、やっぱり知っている方が楽しい。ただ見る・聴く以上に重層的というか複合的というか、より楽しめます。


また、影響ではなく、「気づくから楽しい」というものもあります。
「あの映画のあのシーン、実はこうだったんだよ→だから後半ああなっていたのか!」「パンフレット読むとこの役の趣味がこう書かれているけど、本編では何も触れられていなかったよ→よく見たら部屋の小道具などでそれが分かるようになっていた!」などなど。
「この曲のこのメロディはコード進行がこうなっているから気持ちいい」「この曲はドラムのスネアの入る位置がここだからグルーヴが生まれる」などなど。


その他「前作がこうだったから今作はこうなった」「最近この人はこういうジャンルに傾倒しているから今作はこういう音になった」など、時間的文脈を踏まえた見方・聴き方もあります。


ちょっとマニアックな見方・聴き方ですが、知っていた方がより楽しめます。

知らない方が楽しい編


しかし、知っていた方が必ず楽しいのでしょうか。そうでない場合もあります。
例えば原作ものの映画化。
何であのキャラをこいつが演じるんだ、何であのエピソードを削るんだ、何であの場面を変えるんだ、などなど。
こういうのは「原作と違う」というだけであって、「その作品が悪い」というものではありません。でも、その原作を好きであればあるほどその違いや変更を許しにくくなるのです。逆に言えば「原作再現度が高い=いい映画」と思ってしまう可能性があるのです。
しかし、原作を知らなければその映画は「そういうもんなんだ」と見るので、映画そのものの出来で判断します。
そう思うと、知らない方が楽しめるのでは?


音楽だって「こいつは過去にこういう発言をしたから」「バラエティでもちゃらちゃらしていてアイドル扱いだから」という理由で聴かないのはもったいないですよね。
さらには「イケメンだから」「ブサイクだから」なんてもっとどうでもいい。
前情報も知らず、純粋に「いい曲」「いい歌」で評価したい。そう思うと、ラジオって素晴らしいメディアですね。
とはいえ、音楽を聴くのは、クラシックなどを除けばアイドルでなくても見た目の印象は大切なのは間違いないので、「歌だけで好きになれ」とは言えません。ミュージシャンでもアイドルでも、見た目や言動も含めて好きになるものですからね。


私はサブカルクソ野郎なので、チャート上位の王道ポップスをあまり聴きません。AKBも嵐もEXILEも、1曲丸々知っている曲なんてほぼありません。AKBと嵐はともかく、EXILEは歌唱力もあるので、ちゃんと聴けばいい曲もあると思うのですが、手が出ない。クソ野郎だから。
こういう無駄なこだわりや自意識もなく、「いいものはいい」でヒット曲を聴く人たちは羨ましいです。


そして最近、映画でも音楽でも「知らなくても楽しめるし、知っていればより楽しめる」作品が増えてきた気がします。
例えば「マッドマックス 怒りのデスロード」は、表面上は車が行って戻ってくるだけのヒャッハー映画で、そういう見方でも十分楽しめるのですが、フェミニズムや人権の観点や独裁システムの構築と破壊(そして再構築)という観点でも見ることができます。何も知らないミーハーも、映画に意味を見出したい薀蓄マンも、両方が楽しめる作品になっているのです。


音楽でも、3代目Jソウルの人たちに楽曲提供をしている人たちやセカオワのプロデュースをしている人たちは、世界的にも有名な作曲家・プロデューサーです。しかし、ほとんどの人はそんなことは気にせず聴いているのです。で、薀蓄マンはそういう周辺情報も含めて聴いているのです。


結論。
知っていた方が様々な角度から楽しめるので知っていた方がいいと思うけど、それが変な足かせになるのは本末転倒。無意味なこだわりなく、「いいものはいい」で見たり聴いたりできる方がよっぽど健全。
(でも、知っているとより楽しいよ)



SEKAI NO OWARI「ANTI-HERO」 - YouTube

三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE / Eeny, meeny ...