みんな無駄に怯えすぎ。個人情報そこまで大事？

「何か嫌」という感情だけで判断するのは止めてくれ

マイナンバー制度が始まりました。当然のように「個人情報がー」という意見が飛び交っております。
個人的には「またそこからですか？」という感じです。

まず、マイナンバーは、漏れます。年金情報など国が管理しているデータですら漏れるのに、市町村や企業が管理しているデータなんて漏れるに決まっています。サイバー攻撃でなくても、悪意ある内部の個人によっても漏れるでしょう。
そうしたら「マイナンバー危ない！」「廃止を！」という声が上がるでしょう。
ちょっと待ってください。番号が漏れて、何が問題ですか？番号だけでは何もできませんよ。巷でよく言われている「他人のなりすまし」だって、マイナンバーだけで個人を特定しているわけではないので、できません。
マイナンバーでお金を下ろせたりするわけではないのです。その番号だけ手に入れても、何もできません。

マイナンバーで個人のあらゆる情報が一元化されているから漏れたら自分の給料から病歴から全て明らかになってしまうと恐れている人、そんなことありません。それぞれの情報はそれぞれ別で管理されていますので、一網打尽で全ての個人情報が流出するわけではありません。

また、マイナンバー制度のデメリットとして「副業でホステスなどやっている収入が会社に把握されてしまう」という指摘もありましたが、これに該当する人って、全国に何人いるの？ほとんどない例を挙げても説得力に欠けます。
「国に管理されるのが嫌だ」という人もいます。何が嫌なの？きちんと把握してもらっている方がよくないですか？悪用は別として、管理や透明性は度合いが高い方がいいと思うのですが。

そもそも、個人情報はどこまで大事ですか？名前、住所、電話番号、年齢、家族構成などなど。これらの情報は既にあらゆる業者が持っています。今さら「嫌だ」という段階ではありません。
たまに企業が個人情報を流出させてお詫びとして500円程度を支払いますが、これに対して「自分の個人情報が漏れたのに500円なんて安すぎる！」と文句を言う人。あなたのこんな情報、500円もするわけないでしょ。
そして、これらの情報は、別に知られても何ら実害はないと思うのですが、どうでしょうか。「自分が教えていない相手が自分の情報を知っていることが嫌」という感情は分かります。でも、実害はないでしょ？
なぜこういう情報が流出しているかといえば、卒業アルバムなどで収集する場合もあるでしょうし、レンタルビデオ屋の入会などで個人情報を自ら書いている場合もあります。しかし、これらは全く別物です。
前者は誰かが漏らしたものだし個人が特定出来てしまいますが、後者の場合はきちんと管理された個人情報が提供されています。TSUTAYAの場合でいえば、いただいた個人情報は、個人と特定できない状態で外部に出します。企業などが「40代で本をよく読む男性」「20代でジャニーズが好きな女性」といった特性をリクエストし、TSUTAYAが（正確に言うとCCCの子会社が）その情報をDMやメールなどで発信します。個人情報そのものを外部の企業に売り渡すわけではないのです。
安心してください、流出していませんよ。

え、それも嫌？じゃあ、自分のパソコンで検索した情報をもとに広告が貼られているのはどう思いますか？ネットで購入した商品に基づいた広告メールが送られてくるのはどうですか？
どう違うのでしょうか。

収入や病歴などを外部に知られるのは私も嫌です。しかし、マイナンバー制度はその部分は直接関与していません。漏れるか漏れないかという意味では安心とはいえませんが、本当に漏れるとマズい情報が流出するかといえば、しません。

感情だけで判断するのは止めましょう。その「何か嫌」という感情は、どこから来るのか、何が不安なのか、その不安は事実なのか。ちゃんと考えて、調べて、知識を得て判断しましょう。

同じように、先日の国勢調査がネットで回答できることになったことに対しても「大丈夫なのかしら」「何に使われるか不安だ」という声をいくつも見かけました。
何に使われるって、国の基本的データを得るために決まっているでしょ。そして、実際ネット回答してみましたか？漏れて困るような質問はなかったでしょ？
根拠なく怯えるのは、不安がるのは、訝しがるのは、もう止めましょう。

個人情報に対してこんなに敏感なのに、各種SNSでは自分から個人情報垂れ流し。どういうことなんだ。そのSNS、知り合いしか見てないと思っているの？

同じことを書いているエントリ↓ese.hatenablog.com
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