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やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「TOO YOUNG TO DIE」 感想

舞台でやろうぜ


宮藤官九郎脚本監督の「TOO YOUNG TO DIE」を見てきました。
公式サイト↓
tooyoungtodie.jp
脚本家宮藤官九郎は大好きです。しかし、監督になるとうーむ…。「木更津キャッツアイ日本シリーズ」で途中無人島のシーンがあってそこがイマイチだなーと思っていたら、そこだけクドカン監督部分でした。
真夜中の弥次さん喜多さん」は未見ですが、「少年メリケンサック」「中学生円山」はどちらもイマイチでした。
ese.hatenablog.com
脚本だけだとはちゃめちゃなことを書いても監督が形を整えてくれますが、監督も自分だと誰も止める人がいないので、ハチャメチャと悪ふざけがそのまま形になってしまいます。なので毎回着地に失敗しているような気がします。


で、本作ですが、やはり監督クドカンはとっ散らかるのだよ!
文句はいろいろあるのですが、このブログに懇々と書いてあるのでこちらを読んでください。↓
kagehinata64.blog71.fc2.com
重複になる部分もありますが、私が言いたいのは
神木隆之介君、嫌な奴だな
②ふざけが過ぎるとテンポが悪くなるぞ
皆川猿時さんは強すぎるぞ
④映画は多くの人が見るんだぞ
ということ。


神木隆之介君、嫌な奴だな
見る前は、イケてない童貞高校生がキスのために奮闘する物語だと思ったのですが、そんな底辺ヒエラルキーではないのですね。クラスメイトと一緒に女湯を覗いたり女子の部屋に夜這いに行ったりできるレベルだもの。じゃあ別に応援しねえよ。
それよりも、付き合い始めでラブラブでキスを何度も邪魔されてこの修学旅行中に必ず!というところでの事故だったら応援できたかもしれない。
あと、ツッコミキャラとしては面白かったけど、初対面の人(鬼だけど)に無礼すぎ。ああいうスカしたキャラではなく、純愛とキスに燃える男というキャラの方が応援できたな。
その他は上のブログに書いてある通りです。嫌な奴だから応援しづらいし何も成長していないので物語のエンディングにカタルシスがない。
いきなりギター速弾きできるのはなぜ?


②ふざけが過ぎるとテンポが悪くなるぞ
本作は125分あるのですが、編集をしっかりやれば100分切ることも可能だったと思います。小ネタとは別で、ふざけが多すぎる。動物ネタももっとカットできたはず。


皆川猿時さんは強すぎるぞ
どの作品に出ても、皆川さんはキャラが強すぎる。ワンポイントだと強烈なインパクトでいいのですが、メインキャラになるとその他のキャラやお話の本筋が霞んでしまいます。用法容量に注意して使いましょう。


④映画は多くの人が見るんだぞ
なので、ストーリーの整合性とかPC(ポリティカル・コレクトネス)とか文句をつける人が出てきます。舞台のように内輪の「くだらねー」の「分かってる感」は通用しません。
私もクドカン舞台は好きですが、映画だとやはり「おかしくね?」「気になるな」と思ってしまいました。


その他細かいところでいうと、オープニングのワンカットで撮るシーン。下手か!
あと、地獄のシーンはセット丸出しですが、あれはわざとなんですか?途中後ろの空(を描いた幕)が揺れていましたけど。


ストーリーの整合性よりもその場そのシーンの面白を優先したからこういう結果になったのでしょう。というわけで、このお話は舞台向けだったのでは。
私が以前見た「高校中パニック!小激突!!」のあの感じ。
ese.hatenablog.com
舞台だったらはちゃめちゃでもその場が面白ければOKです。


と、ここまでダメ出しをしてきましたが、良かった点もたくさんあります。
役者の皆さんは素晴らしい。
長瀬君はバカと熱さが似合う男なので、地獄の鬼は最高に似合っています。ギターを弾く姿も様になるし、チョーキングの「顔で弾く」も上手い。
そして途中前世の姿で登場するのですが、このさえない感じまで上手いじゃないか。髪型って大事だな。


森川葵さんの役はかわいこちゃんなら誰でもできるので、特に感想なし。ただ、あんなに想い続けるのは納得いかない。バスでのセリフは「私のこと好きでしょ」よりも「私のこと好き?」の方がいいのでは。
尾野真千子さんは確かにちょいちょい登場していましたが、クレジット3番目は前過ぎない?桐谷健太と清野菜名の方が先じゃない?
地獄の牛と馬の役が烏丸せつこさんと田口トモロヲさんだなんて分からなかったよ!
それ以上に中村獅童!何と我慢汁役!何だそりゃ!エンドロールのおたまじゃくしのイラストで気づいた。


そして、この映画はロック映画なので、ロック好きだとより楽しめます。逆に言うと、ロックに詳しくない人は理解できない箇所があったかもしれません。
主題歌の歌詞の「俺の左手はジミヘンの左手/俺の右手はカートコバーンの右手/俺の下半身はマイケル・ジャクソン/俺の声は忌野清志郎」ですよ。いいね!でも若い子はジミヘンもカートも知らない?
アンプの上にジュースを置いたりシールド巻かずに返したりするのは確かに重罪!
コードにはAからGまであるけど、地獄にはHのコードがある。それは人間の手では絶対に無理な押さえ方。この辺も面白いのですが、伝わらないよなー。


地獄から人間界に戻った人にオジー・オズボーン、キッスのジーン・シモンズ(他の3人は違うのか!)、葉加瀬太郎篠山紀信
皆川さんが自分の身体に移植したギタリストの手がランディ・ローズとか(あと誰だったっけ?忘れた!)。
ギター対決で登場するのがChar、野村義男マーティ・フリードマンROLLY


その他小ネタも盛りだくさんなのですが、追いつけないしもう忘れた。DVDで大勢で一時停止しながら巻き戻ししながらあーだこーだ言いながら見たい。


というわけで、面白かったのですが、遊びすぎのため、映画としてはまとまらない出来でした。繰り返しまずが、舞台だったら最高だったのになー。


クドカンその他エントリ↓
ese.hatenablog.com
↑これは役者としての出演。
ese.hatenablog.com
↑これは脚本のみ。



『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』予告編

TOO YOUNG TO DIE! 地獄の歌地獄

TOO YOUNG TO DIE! 地獄の歌地獄