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やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「キャストアウェイ」 感想

映画

水、水だって!


トム・ハンクス主演、ロバート・ゼメキス監督「キャストアウェイ」を見ました。
「オデッセイ」を見て、「そういやひとりぼっち映画でこれを見てないな」と思い、数か月かかりましたがレンタルしてきました。


あまりはまりませんでした。


バイバルものは、何としてでも生き抜く意志や生き抜く技術が必要なのですが、その辺があまり見えませんでした。
モチベーションはもちろん彼女の存在ですが、途中からバレーボールの相棒「ウィルソン君」の方が存在大きくなって、彼女のために!という部分が見えにくくなりました。
また、いくらモチベーションがあっても生き抜く技術がないとサバイバルするのは難しいと思うので、仕事や大学で何かを学んでいたなどのサバイバルできる根拠がほしかったです。
それが遭難までのキャラ説明で「フリ」になるはずですが、そこで描かれているのは時間厳守の仕事マンと婚約者の存在だけ。彫刻が趣味だから手先が器用でいろいろ作れるとか自然に詳しくて食べられるものとそうでないものの見分けがつくとか天文学や数学に強くて脱出のためのストーリーを考えられるとか。


遭難した島は、動物全くいないの?どれくらいの広さなの?4年間いたら隅々まで探検したの?ココナッツ以外の果物はないの?畑を作るという発想はないの?無人島の状況がよく分からない。


あとは生き抜くリアリティ。
まず、水はどうしたんですか?ココナッツの果汁を飲んだシーンはありましたが、そんなんじゃ絶対足りないでしょ。海水を水にする装置とか雨水を貯める装置とか絶対必要でしょ。川が近くにあったのかな?
食べ物は、カニと魚ばかり?動物はいないのかな?それで十分なのかな?


さすがに完全手ぶらでは生き抜けないので墜落で一緒に流されてきた荷物を開封して役立てるのはOK。しかし、普通だったら拾ったそのときにすぐ開けるでしょ。生き死にに関わるんだから。食べ物だったら最高だしそれ以外にも使えるものが入っている可能性もあるのだから。それをずーっとほったらかしにしておく理由が分からない。
そして、この荷物の中でひとつだけ開けずに取っておく荷物があります。これがラストに活きてくるのですが、なぜ開けないの?開けない理由が分からない。繰り返しますが、生き死にの世界ですよ。
同じく、水死した飛行機の乗組員を埋葬しますが、私だったら身ぐるみはがすけどな。服でも何でも、使えるものは使いたい。靴とライトをもらうだけで、靴もサイズが合わないのでサンダルみたいに切ってしまいます。えー、足元を守るのはとても大事だと思うけどなー。
ライトも、私だったらもったいなくていざというときしか点けられません。あんな無駄遣いしていたらすぐに電池切れちゃうよ!


4年後、バレーボールの相棒ウィルソン君とはすっかり意思疎通ができるようになりました。そうですよね、ひとりぼっちだと話し相手がほしいしすがるものも必要ですもんね。
トタン屋根みたいなものが漂着し、それを活かして無人島脱出を図ろうと決意する主人公チャック。海に出ても助かる見込みなんてほぼゼロですが、ここにずーっといても同じ。じゃあチャレンジしなきゃですよね。
その可能性を高めるために季節風の変化を利用するチャック。4年間いたので季節によって風や波がどう変化するかを熟知していたのです。そしてそれを見ている私たちに伝えるためにウィルソン君に話しかける脚本もよい。


いざ出発!えー、荷物少なすぎない?水は?食料は?何日海の上で生活することを想定したの?


運よくタンカーに拾われ、無事帰国するチャック。しかし4年の間にチャックは死んだことになっており、婚約者も別の男性と結婚して子供まで作っていました。寂しいけどしかたない。これが現実です。
もちろんチャックもそれは理解しており、よりを戻そうというつもりはありません。でも二人で話していたら火は着くよね。それも分かる。なので抱き合ってキスするまではいいのですが、別れた後に雨の中を走り出してもう一度抱き合うのは、個人的には不要だったと思います。女性は現実的なので、気持ちはあっても現実には旦那も子供も家のローンもあるのだから、全てを捨てるわけにはいかない。なので、気持ちはありながらも抱き合っておしまい、でいいのではないでしょうか。焼けぼっくいに火を点けるなら駆け落ちしなきゃ。そうでないならもうちょっと前で線引かなきゃ。


ラスト、島でも開けなかった荷物を届けに行くチャック。あいにく不在のためメモを残して戻る。交差点で立ち止まり、さてどこに向かおうかというラスト。
このラストが理解できませんでした。チャックは何を迷い、どう決断したのか。誰か教えてください。


あと、この場面、光の向きが途中で逆になるのでそこが気になってしまいました。
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まず、荷物を届けに行く場面。光は右から当たっています。多分午後だと思うので、右が西で奥が南で左が東で手前が北でしょう。以下、そうだということで話を進めます。
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戻って来るチャック。ここでも光は西から。でも、影が短くなっていますね。時間巻き戻っているぞ。
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別の車がやってきます。ここでも西から光。
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チャックと会話をした後走っていく車。奥(南)へ向かうので、後ろからのショットで右(西)から陽射しが当たっているのは当然。
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それを見送るチャック。ここでなぜかチャックの左(画面向かって右。方角でいうと東)から陽射し。何でだよ。走っていく車を見ているなら右側(画面向かって左側)から光だろ!
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車を見送った後、交差点の真ん中に歩き出すチャック。ここでは西から陽射し。戻った。
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その次のカットは、車が見えないとか奥の木の配置などから二つ上のチャックのアップの場面と同じ方角だと思われます。南から北側を映しているショット。なのに、影が左側にある。また光が東側から当たっている!どうなっているのか。
この辺、スタッフの誰も気づかなかったのかな。私の見立てが間違っているのかな。誰か教えてください。


というわけで、あまりはまりませんでした。トム・ハンクスが22キロも痩せてすごいという意見もあるでしょうが、そんなのは当たり前だしお話の本筋とは関係ない(説得力に差は出ますが)のであまりプラスポイントになりません。
バイバルのリアリティとモチベーションの部分であまり乗り切れませんでした。


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