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映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』 感想

リミックス?あたしゃ認めないよ


映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』を見てきました。公式サイト↓
marvel.disney.co.jp
映画単独のサイトはないの?全てマーベルの管理下?手のひらの上?
前作の感想はこちら↓
ese.hatenablog.com
前作は面白かったですが、世間ほどの熱はありません。週刊少年ジャンプの読み切り作品みたいだな、日曜午前中の特撮作品みたいだな、と思いながら見ていました。なので、今回もそれほどの熱も期待度も持たずに見に行きました。


うーん、やっぱり私には「少年マンガ・特撮番組」の豪華版に見えてしまいます。
世間では褒め褒めなので、本作の魅力については他のブログなどを読んでください。


映像はきれい!前作がヒットして製作費が増えたなーと感じるきれいさでした。この作品は舞台が宇宙なので、ほとんどのシーンがCGです。今はCGで何でもできてしまう時代で、クリストファー・ノーランのようにあえてロケ・セットを重視して撮影する監督もいますが、今作は「どうせCGなんだからロケやセットでは絶対に無理な映像見せてやるぞ!」という気合を感じました。


オープニングの怪物と闘っている最中にグルートが踊っているワンカットのシーン、とてもいい。この作品の「SF・戦い・明るさ・楽しさ・音楽」がこの場面だけで伝わります。さらに今作の「グルートかわいい」も加わっている。完璧。
この場面のCGだけでおいくらかかっているのかしら。この数分間の製作費で邦画何本分なのかなー、なんてことも思いながら見ていました。


途中、敵がドローンで襲撃しますが、これが完全にゲーセンのゲームだったのはよかった。効果音や外野が覗き込む感じも完全にゲーセン。
ワープのし過ぎで顔が歪むのは、SNOWのやりすぎかよ!と思いながら笑っていました。哺乳類は50回のワープしか耐えられないのに700回のワープにどうやって耐えたんだ。何かロジックないのか。


登場人物たちの「軽妙な会話」もこの物語の魅力のひとつですが、これが私には伝わらなかった。英語のギャグを日本人に伝えるのは言葉も文化も言い方も違うのでとても難しいですが、まず間が悪くて全然笑えませんでした。言葉は難しい。


登場人物はみなキャラ立ちしていてみんなよかったです。ドラックスって、前作に引き続き戦いではひとつも役立ってないよね。あと、マンティスに対する「ブサイク攻撃」がしつこくて嫌でした。そもそもブサイクじゃないし、そうであっても何回も言うな。ドラックスは空気読めないキャラだから言うのは仕方ないですが、何度も言わせるとセクハラ・モラハラが頭をよぎって笑えません。「オエー」って小学生かよ!


お話は、途中までよかったのですが、敵は「天人」であり「星」であり「宇宙の創造主」なのか。話でかすぎるよ!『ベルセルク』『バスタード』かよ。
で、クイル(クリス・プラット)が勝つロジックがない。「クリリンのことかー!」とか「イヤボーンの法則(マンガでよくある自分内部の未知なる力が勝手に発動して敵を倒す都合のいい力のこと)」で勝ってしまいます。それは冷めるんだよなー。
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ついでにいうとグルートが起爆装置を正しく設置できたこともロジックや伏線がほしいなー。「たまたま」「偶然」は好きではない。「ゆで理論」でも「民明書房理論」でもいいので、何かしら理屈がほしいなー。


この辺の細かいツッコミはこの作品には無効です。少年マンガの世界観なんだから、細かいツッコミはせずにこの作品の中に入って楽しむのが正解です。でも、それが私にはできませんでした。
何でだろうなー。アメコミファンじゃないから?うーん。


音楽は今回もとてもよかった!前作に比べると世間的な大ヒット曲は減りましたが、どれも名曲。音楽の力は偉大だ。


ハリウッドはお金があっていいなー。日本のマンガの中にはアメコミより面白い作品がいくつもあると思うのですが、日本ではこの規模の作品は作れないしなー。どんどんハリウッドでリメイクしてほしいなー。しかし『ドラゴンボール』にしろ『北斗の拳』にしろ『攻殻機動隊』にしろ、どれも上手くいっていないので、そんな単純なことではないんだろうなー。


さて、この作品は第3作が決定しています。「Vol.2」を「リミックス」にしちゃった邦題、次はどうするんだろ。下手にいじらない方がいいのにな。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2(オリジナル・サウンドトラック)