やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 感想

様式美(しかしタンクトップはなし)


(ネタバレあります)
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を見てきました。公式サイト↓
www.jurassicworld.jp
前作の感想はこちら。↓
ese.hatenablog.com
感想は、基本的に同じです。恐竜がガオーと吠えてそれを支えるアクションと映えるルックがあればそれでいいのです。そういう意味では、今回も大満足でした!


「え?何?聞こえない。俺の後ろに?」→振り返る→恐竜出現→うわー!という「志村、後ろ後ろ!」の様式美の世界。今回もオープニングからきっちり見せていただきました。
あと、このシーンの後にあった「危機一髪!→何とか逃れて一安心→と思ったらさらにデカい奴がガブリ!」というのも教科書通り。この手法は前半のクライマックスでも使われていましたね。恐竜が近付いてきて危ない→もっとデカい奴がガブリ!そして咆哮。
この咆哮のシーンも大事。第1作のクライマックスでTレックスが吼えて「ジュラシック・パーク」の垂れ幕が落ちてくるシーンは「これぞ映画!」な名場面でしたが、今作では吼えている恐竜の背後で火山の噴火どかーん!いいぞ!
後半でも月をバックに吼えているシーンがありましたね(雨降っていたはずだが…?)。
そして、悪役はちゃんとラストにひどい目に遭う、水戸黄門的世界観。これでいいのだ。


このように正しい様式美を全うした作品なのに、「アクション・ホラー映画のヒロインはタンクトップになる」の法則が今回は発動していません。なぜだ。ブライス・ダラス・ハワードのおっぱいが破壊力ありすぎるからか?
今回恐竜保護グループで参加していた獣医役の女性と、ITオタクの男性、どちらもとてもよかった!獣医役の女性は目がいい。他の作品でも見たい。ITオタクの男性は、よくあるポジションですが、「ちょうどいい顔」をしていた。


今回のラスボスは遺伝子組み換えで生み出した新種インドラプトル。知能もあって狂暴だそうです。
前作までの敵と違って、そんなに大きくない。これは、今回室内でアクションするシーンが多かったので、それが可能になるように会議で決まったんだろうな。そんな大人の事情を考えてしまいました。
あと、こいつは中途半端に知能があるから、動き方がエイリアンみたいなのです。そこは不満だなー。


素晴らしい映像とアクションが見れたので大満足ですが、脚本としていくつか気になったことを書いておく。
●今回、恐竜を島から連れ出した後のオーウェンとクレアたちの行動原理がよく分かりませんでした。彼らは何をしようとしていたのかしら。
●恐竜の存在が「絶滅かわいそう」なのか「人類の脅威」なのか、立ち位置がよく分からない。これは上記の主人公たちの行動原理の不明さともリンクする。
●クレアは「かわいそうだけどさすがに外に出すのはヤバい」と大人の判断をしましたが、そこまで悩むことか?出せるわけないだろ。
●と思ったらメイシーが出しちゃった。子供のやることだから仕方ない、のか?取り返しつかないことしたんだぞ!
●このメイシーがクローンであることはこの映画の「遺伝子工学の暴走」を象徴するエピソードだから入れてもいいけど、あの場面で言う必要ある?
●クレアは前作であんな大きな被害を出した張本人なのに、まだ「恐竜かわいそう」なんて思ってるの?ヤバい女だ。
●ラストで外に出ちゃった恐竜ですが、ほんの数匹だし、見つけ次第殺されるでしょうから実際は被害なんてほとんど出ないと思いますが、これは次回作への布石だから生き残るんだろうなー。つがいはいないけど繁殖どうするんだろ。もしかして他の動物と交配しちゃったりして?そしたらもう『ジュラシック・ワールド』じゃなくなるからさすがにそこまでしないか。
●前作から思っていましたが、ブルーがいくら賢かったとしても、所詮恐竜ですよ。ワニや鳥と意思の疎通を図るのと同じですよ。数年ぶりに会って覚えてもらえるわけないだろ(さすがにこれは野暮なツッコミだけど)。


とツッコミはいろいろありますが、この作品はその辺の整合性や理屈はあまり重要ではないので、これでいいのだ。素晴らしい映像と素晴らしいアクションを見れたので大満足です。そして続編があればまた見に行きます。


ジュラシック・ワールド インドラプトル FVW27

ジュラシック・ワールド インドラプトル FVW27