やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

正義の拳を振り下ろしたい人へ。「それ、あなた関係ないから」

悪い奴はいねえがー(ポリコレ棒を振り回しながら)


正義の拳は今日も止まることを知らない。西に女性差別(とも受け取れる)の広告があれば拳をぶん回し、東に老害(とも受け取れる)の文章があれば拳を叩きつける。毎日ご苦労様です。
さらに自分の目に入るものだけでは物足りないのでネットを徘徊してポリコレに抵触する表現物を片っ端から叩いて回る。わざわざご苦労様です。


でもさ、その広告、その文章、そのテレビ番組、そのマンガ、その記事、あなたに向けてないから。あなた関係ないから。


当たり前ですが、その商品には「ターゲット」がいます。「コロコロコミック」は小さい子供(特に男児)が対象だし、SPA!は中年男性が対象です(SPA!は昔は20代後半くらいが購読層だったのに時代とともに対象年齢も上がったなあ)。ファッション誌は性別はもちろん、年齢や属性によって細かくセグメントされています。
なので、そのターゲットの心に響く内容や興味を持ってもらえるコピーを作り出すのが編集部の仕事です。それ以外の人にどう思われるかなんて関係ないのです。だって、その人は自分の雑誌を買わないから。


なのに、文句を言ってくるのです。買わないくせに。
なのに、文句を言ってくるのです。本気か冗談か理解してないくせに。


SPA!の「ヤれる女子大」なんて、書く方も本気で書いているわけないし読む方も本気で信じているわけないのです。もし本気にしたり女性にそういう発言をする人は、その人が悪いのです。包丁が悪いのではなく、刺す人が悪いのです。
そして、本気でこういう企画に怒っている人は「抱きたい女子アナ」とかにも怒らなければならないし実話系・大衆系の「あの女優は実は淫乱」みたいな記事にも怒らなければならないのです。こっちの方が実名出ているんだから余計タチ悪いだろ。


ミュージシャンの不倫に怒る人。アルバムが発売延期になることに騒いだりツアーをすることに非難する人。あなたどうせアルバム買わないでしょ、ライブ行かないでしょ。関係ないじゃん。あなた、関係ないじゃん。


広告のコピーに文句を言う人も、どうせその商品の購買対象者ではないので、気にしなくていいのです。もし購買対象者だったら買わなければいいだけなのです。「自分に向けた言葉じゃないんだな」と思えないかな。
あなたの「気に入らない」は「悪」とイコールではないのです。


もうひとつ。



大坂さんの「気にしていない」はヤフコメオーサーの書いている通り「気にしていない」のではなく「注意を払っていない」の方が的確だと思いますが、「被害者なき被害」ですよ。いったい何に、誰に、誰のために怒っているのか。


そりゃ、あなたの言っていることは正しいよ。でもね、世の中正しくないことだってたくさんあるのよ。それは「悪を認める」とか「パワハラやむなし」「男尊女卑は正しい」とかではなく、「こっちの世界では誰も気にしてないんだけど、あんた誰?」「そんなこと分かった上で楽しんでいるんだけど、あんた誰?」「こっちはその当事者だから意味があるんだよ。で、あんた誰?」ということです。


<1/26追記>
この記事を読んだ方から、以下の記事を教えていただきました。
lite-ra.com
私が上に書いたとおり「気にしていない」ではなく「注意を払っていない」なのですが、それはこの件そのものではなく日本のマンガ表現についてのものでした。また、それ以外にも元の記事の彼女の発言はニュアンスも違っていて、意図的にこの問題を矮小化しているのではないかという内容です。
「意図的に問題を矮小化」は分かりませんが、正確な訳でなかったのは間違いないようです(「間違いであることが間違いない」って変な日本語だな)。
ただ、この質問が出たのは世間の一部が騒いだからで、それを踏まえて大阪選手に質問をしたのでしょう。それに対して「その件はよく知らないけど自分の肌の色は褐色だ」と答えています。「先回り炎上」なのは変わらないようです。
というわけで私の本旨に変わりはありませんが、正確な情報として追記しておきます。


政治的に正しいおとぎ話

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