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映画『ファースト・マン』 感想

見てないのだから感想なんて


映画『ファースト・マン』を見てきました。公式サイト↓
firstman.jp
こういう作品なのでIMAXで見ようと思いTOHOシネマズ新宿のチケットを取ったのですが、さすが都会、前日予約でも席はほとんど埋まっており、だいぶ前方の相当端っこの席しかありませんでした。
この距離この角度で見るにはIMAXはデカすぎる!


で、感想なのですが、私、寝てしまった…!がっつり寝たわけではなく瞬間的にコックリしただけ(しかし何度も)ですが、それでも字幕のいくつかは見逃しているし演出の部分も堪能できていません。なのでこの感想はちゃんと見てない奴の断片的な記憶の結果ということをご承知の上、お読みください。ネタバレありです。


全体的な感想としては「アップ多過ぎ」「手持ちカメラ多過ぎ」です。
狭い船内の圧迫感を出すためにアップを使うのはいい。重力と衝撃の緊迫感を伝えるためにブレまくるカメラもいい。しかし、普通のドラマパートの部分でもアップ多過ぎ手持ちカメラ多過ぎは見ていて疲れる。揺らすな、動かすな。IMAXでかつ近すぎる席というのもここではマイナスだったなー。失敗。


物語は、いろいろ悲劇は起きつつもアポロ計画は進んでいき、最終的に見事月に到達する。この辺、私が寝ていたのもありますが、ニール(ライアン・ゴズリング)が淡々としている(ように見える)キャラなので、「いろいろあったけど淡々と進む」に見えてしまいました。政府としての決定とかニール自身の葛藤→決意とかがもう少しドラマティックに描かれていたら印象違ったのかな。息子たちとの対話部分も、割とあっさりとした印象でした。寝ていたからかもしれませんが。


クライマックス。いざ月へ。いざ人類の偉大なる一歩へ。ここはIMAX撮影なので、映像がきれい!宇宙の永遠の漆黒、月の表面の詳細な凹凸、砂の一粒まで、精細に映し出します。すげえ。
そしてニールは亡くなった娘のブレスレット(でしたっけ?)をクレーターに落とします。これ、事実?月に私物置いてきていいの?


ラスト、月から戻ったばかりでまだ衛生隔離されているニールの元を訪れる妻ジャネット。ここでニールは笑顔を見せないのですが、何で?「無事戻ってきたよ!」「君に会えて嬉しいよ!」とかはないのかな。投げキッスをアクリル板に付けるニールとそれを受け取るジャネットでラストカットでしたが、そんな控えめな愛情表現でいいのか。宇宙から帰ってきたんだぞ。こんな小津映画みたいな演出でいいのか。「静かな感動」かもしれませんが、やり遂げた事実との差が大きすぎてしっくりこない。


そうだ、妻ジャネットはクレア・フォイが演じているのですが、彼女は『蜘蛛の巣を払う女』のリスベットじゃないか!全然違う!俳優ってすげえ。個人的にはこちらの柔らかいフォイさんの方が合っていると思います。彼女のリスベットは強さが足りない。
ese.hatenablog.com


チャゼル監督は映像を撮るのは上手いけど、ドラマを撮るのは上手くないのかな。『セッション』『ラ・ラ・ランド』も批判する人はそこを指摘していましたね。私も若干思っていましたが、それ以上の映像の魅力(魔力か?)にやられてしまい陶酔していたのですが、メッキがはがれたか?
まあ、チャゼル監督はまだ若いので、これからどんどんよくなっていくでしょう。才能があるのは間違いないので。


チャゼル監督作品の感想
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ここからは映画本編とは関係ない私の意見です。
本作でも、月に行くための道のりは厳しく険しく、重大な事故は何度も起きてきました。打ち上げであれだけの設備を作り気温から風速まで詳細に計測し大勢の人の働きがあってようやく打ち上げることができるのに、帰還は宇宙飛行士だけでできるものなの?
着陸する地面は平らなところを選んで着陸できる余裕と技術はあるの?着陸した後、帰還用ロケットだけで再打ち上げできるの?打ち上げのときにロケットを支えているいろんなパーツなくても大丈夫なの?いくら重力が少なくても、角度間違ったらアウトだと思うけど、大丈夫なの?
本作でも帰還はさらっと描かれていましたが、そこにドラマはないんか。エレベーターで帰るのとは違うんだぞ。
私はいつもこれが気になってしまいます。だって、1969年ですよ。その当時の科学技術でそんなことできるのかなー。コンピュータだってまだだいぶアホですよ。『テトリス』だって作れないレベルのはず。
本当にできるの?


そこで私が思ってしまうのは、「本当は月に行ってないんじゃないか説」です。
当時のアメリカはどうしてもソ連に勝ちたかった。そこで月に到達するというアポロ計画をぶち上げたが、なかなか上手くいかない。その間にソ連は有人宇宙飛行や宇宙遊泳を成し遂げる。ケネディ大統領が宣言した「10年以内」はまもなく来てしまう。そこで、フェイクニュースを作ったのではないか、という疑惑です。
カプリコン1』という映画がそういうお話で、私はこっち派なんですよねー。昔から「アメリカ国旗がはためくのは」「影の方向が」という疑惑の目はありましたが、私はそういう映像解析疑惑よりも、「そもそも月から帰ってくるなんて無理だろ」と思っているのです。
ZOZOの前澤社長が月に行くと話題になりましたが、あれも「月の周回」であって着陸ではないのです。あれから50年経って、今の技術でも月への到達(というか地球への帰還)は難しいのです。じゃあ、さあ…。


どうなんですかね。信じるか信じないかはあなた次第ですって話ですけど。


<2/24追記>
と書きましたが、いろいろ調べたら、月、行ってるわ。陰謀説は取り下げます。「何十兆円かけて行くほど意味・価値がないから行かない」が正解のようです。


ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)