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映画『ザ・ファブル』 感想

別に悪くないけど良くもない


映画『ザ・ファブル』を見てきました。公式サイト↓
the-fable-movie.jp
原作はヤンマガ立ち読みでちょっと読んだことがある程度。ストーリーも人間関係も分からないです。


感想は小見出しに書いたとおり、良くはないけどそこまで批判するほどでもない、半年後にすべて忘れているような作品でした。


冒頭の銃撃シーンはよい。ヤクザアホすぎるだろと思うけど、こういうときはやられ役だから別にいい。
日常パートのギャグシーンは、まあ良かったんじゃない?岡田君の間に助けられた。あと佐藤二朗さん。
異常な猫舌という設定は、Wikipedia見たら毒物等を鋭敏に感知するから猫舌になったそうですが、そうであればヨウコ(木村文乃)とその辺のやり取りをすればいいのに。私たちに何も説明がないので、この場面はスベっているように見えました。


佐藤はボスからオウムを与えられて飼うのですが、世話している描写が一切ない。前半で「命とは何か」という問いがあって「俺は今オウムを飼っている」と答えているので、命の世話と、後半に別の回答があった方がいいのになー。オウムの意味がない。


後半のアクションシーンは、もっと見せ方に工夫ができたと思うんだけどなー。お金の問題ではなくアイディアと技術の問題。立体的な場所を効果的に見せることができていませんでした。逆に分かりにくくなっていた。
あと、いくら佐藤(岡田准一)が超人的な殺人者だとしても、銃を持ったあれだけの人数と太刀打ちできると思えないのですが。いくら何でも多勢に無勢じゃない?銃なしの縛りがあればいいのに。
ついでに、「あるものを活用する」のが佐藤のポリシーだとしても、銃まで手作りできるの?しかもあんな短時間で。
アクション終わった後の大団円が長い。エンドロール後の手羽先のくだりいらない。これまでと同じギャグの天丼なだけ。わざわざここに使うネタではない。


この作品はレディー・ガガ『ボーン・ディス・ウェイ』が主題歌なのですが、これはこの曲のテーマがこの作品に合っているからなのかな?それであれば、訳詞を字幕で入れてほしかったなー。


お話についてはこの程度。続いて役者について。
岡田准一(佐藤/ファブル)
お前のその身体は何だ。もはやアイドルではない。わざと細マッチョではなくがっちりとした体型にしたんだろうけど、厚みがすごい。
アクションは、立ち回りはもちろんすごいけどこういうのは殺陣の流れがあってその通りに動けばいいので、そこまですごさは感じない。それよりも、ビルの隙間を自分の手足でよじ登っていくという、「本当に力と運動能力がすげえ」の方がすごい。これは脚本に書いてあっても普通の人はできないもん。
本作は岡田君の乳首も脇毛も全裸も見ることができるのでオススメです。尻が足りないけど。
木村文乃(ヨウコ)
根がいい人なので、こういう明るいキャラはいいですね。藤森慎吾を酔い潰すところは原作のように千鳥足でふらつき嘔吐脱糞までやってほしかった。
でも、映画そのものとしては、ヨウコ何も役に立っていないですね。武器の扱いが上手いとか方向感覚に優れているとか、何か彼女の武器がないと佐藤とバディを組んでいる意味がない。
山本美月(ミサキ)
美人でけなげで清楚ではかなくて薄幸で真面目でいい人。記号のようなキャラですな。性格が分からない。
福士蒼汰(フード)
ゲームキャラのような存在。薄っぺらい。
柳楽優弥(小島)
この作品のMVP。岡田君と柳楽君がいなければこの作品は死んでいた。
ギラギラでイケイケ。存在感バッチバチ。調べたら彼は東京出身なのね。彼の関西弁はまったく気になりませんでした。素晴らしい。『ディストラクション・ベイビーズ』を思い出しました。
ese.hatenablog.com
向井理(砂川)
悪になりきれてない。関西弁が下手。彼の演技でこの映画のランクを相当下げました。ムカイリもっとできる奴だと思っていたのに!
安田顕(海老原)
ヤスケンついに組長(若頭?)。もっと悪くて冷徹でいいのになー。普段のヤスケンを知っているからそういう目で見ちゃうのかな?


その他宮川大輔、藤森慎吾、リットン藤原の吉本勢はよかったです。吉本芸人が多く登場するのに足を引っ張っていない!


特別悪くないんだけど、もっと良くすることもできたと思うんだよなー。もったいないなー。お金のせいではなく才能のせい。


ザ・ファブル(18) (ヤンマガKCスペシャル)

ザ・ファブル(18) (ヤンマガKCスペシャル)