やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』、超面白かった(いろんな意味で)

架空会議録


ある日の会議室。
スタッフ「『ワイルド・スピード』の次回作、どうします?」
プロデューサー「ゼロヨンや普通のスピードレースはもう飽きたから、他の切り口にしようぜ」
スタッフ「ドリフトはどうですか?日本で流行っているらしいですよ」
P「それいいね!じゃあ舞台も日本にしよう」


P「日本で撮影する準備進んでいるか?」
スタッフ「それが、日本の芸能事務所が俺も出せ俺も出せってうるさいんですよ」
P「出してやるよ」
スタッフ「それが、日本の俳優は英語をしゃべれる人がいません」
P「じゃあしょうがねえ。韓国から英語しゃべれる俳優連れてこい。日本語はカタコトでいいから。どうせアジア人は同じ顔だし、誰も気づかねえよ」


P「準備進んでいるか?」
スタッフ「それが、日本の芸能事務所が俺も出せ俺も出せってうるさいんですよ」
P「英語しゃべれねえくせに何言ってやがる」
スタッフ「それでもうるさくて」
P「じゃあしょうがねえ。とりあえず顔だけ映しとけ。セリフは本筋に影響しない程度な」
スタッフ「はい。(目立つように映るけど本筋に影響しない役って何だよ…)」


P「準備進んでいるか?」
スタッフ「それが、せっかく日本を舞台にハリウッド映画撮るっていうのにロケの許可が下りないんですよ」
P「じゃあしょうがねえ。ゲリラで撮影しようぜ」
スタッフ「街中のレースシーンはどうしますか?」
P「レースはアメリカで撮って、背景だけ日本の映像に差し替えておけ」
スタッフ「はい。(無駄なカネ使わせるなよ…)」


P「日本っぽさを入れたいよな」
スタッフ「日本といえば満員電車、ダサい学生服、謎のウワバキ(上履き)ですよね」
P「いいね!あと、銭湯入れようぜ」
スタッフ「銭湯は全裸だから股間にモザイクですか?」
P「モザイクはまずいな。タオル付けとけ」
スタッフ「あの、日本の銭湯は入れ墨NGらしいですけど」
P「そんなの誰も気付かねえよ。ジャパニーズマフィアといえばタトゥーだろ」
スタッフ「はい。それにしても、どうやって銭湯のシーン入れますか?」
P「そんなの何でもいいんだよ。債権取り立てで銭湯に押しかけるとか、何とか差し込んでおけよ」
スタッフ「はい。(銭湯に大金持って行く人いないと思うけど…)」


スタッフ「日本の繁華街ってどう描けばいいですかね」
P「決まってるだろ、『ブレードランナー』だよ!あの通りにしろよ」
スタッフ「はい。(あれは実際の日本じゃないのに…)」


P「日本のヤクザってどこにいるんだ?カジノとかないの?」
スタッフ「日本にカジノはありませんが、パチンコがあります」
P「それだ」
スタッフ「でも、名目上はパチンコはギャンブルではないそうです」
P「何それ、面倒くせえ。じゃあ店の奥で何かしら悪そうなことをやっていそうな感じに映しとけ」
スタッフ「はい。(結局ヤクザは何で稼いでいるのか分からないな…)」


スタッフ「あの、ヤクザとのいざこざで、最後どうやってレースに持ち込むのか思いつきません」
P「バカヤロウ。日本には昔から最後は『叩いてかぶってジャンケンポン』とか『乳首相撲』とか、ちゃんと決着を付けるしきたりがあるんだよ。だからヤクザとのいざこざでも『レースで決着』で何も問題ねえんだよ」
スタッフ「はい。(全然意味が分からない…)」


P「ヤクザの親分はサニー千葉な」
これは大正解でした。


私は『ワイルド・スピード』シリーズをまったく見たことがなくて、最近ようやく1と2を見て、やっと3。これまではヤンキー気質・ヤンキー文化になじめず、そこまで大好きではありませんでしたが、本作は超面白かった!いろんな意味で。
まず、海外映画で日本が登場するだけでワクワクします。外国人から日本はどう見えているのかな?日本の文化をどう描くのかな?それが合っていても間違っていても面白い。どっちでもいいんです、映画の本筋に関わらないところであれば。
あと、この作品は2006年なので、当時の日本の風俗が誇張されていて楽しい。『青春アミーゴ』が2005年ですので、この作品に出てくる高校生もみんなギャル男。女子の髪型もその当時のもの。楽しい。目の周り白く塗った女子がいたけど、ガングロギャルってこの時代まだいた?


真木よう子ウィキペディアを見ると父の愛人となっていたけど、デリヘル嬢ですよね?デリヘル直後の父親と会話するの、気まずくね?なぜこんな脚本にしたのだ。真木よう子を無理やりねじ込んだからなのか。
妻夫木聡。物語と全然関係ないのね。この作品といえば妻夫木聡と思っていたのに、ここまで何も関係ない役だったとは。ねじ込みですか?エンドロールで「ハンサムガイ」と表記されていたのはよかった。うん、ハンサム。
しょこたん。エンドロールで名前見つけたけどまったく気付かなかった。一生懸命巻き戻してやっと見つけた。ほぼ顔映ってねーじゃん!単なるエキストラだろ。クレジットに名前出すレベルでもない。ねじ込み?
土屋圭市の釣り人はとてもよかった!


ストーリーはめちゃくちゃですが、超面白かったです。友達とビール飲みながら見るのにちょうどいい。