やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

私は人より10年成長が遅く、1年流行を先取りし、全て外してきた。(その2)

勝ち馬に乗れ


前回のお話。
ese.hatenablog.com
今回も自分語り。流行を先取りし、すべて外してきました。


ロボダッチ
1980年、ガンプラが発売されました。ご存じの通り全国で大ブームを巻き起こすわけですが、私はもっと早かった。
ロボダッチ」を作っていました。
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ロボダッチは、最初から色が付いていて簡単なのです。また「柿の木」「リンゴっ木」といったジオラマ付きの商品があり、これも簡単に作れて楽しい。さらに「戦艦島」「宝島」といった大きなジオラマキットは規模も値段も大きく、買うのが夢でした。結局買えなかったけど。
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その直後、ガンプラブームがやってきます。誰もロボダッチなんて作っていない。今誰かにこの話をしてもロボダッチ自体を知っている人はほとんどいません。
これが最初の外し。


セガ
1983年、ファミコンが発売されました。ご存じの通り全国で大ブームを巻き起こすわけですが、私はもっと早かった。
セガです。
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メガドライブでもセガサターンでもドリームキャストでもなく、「1000-Ⅱ(せんつー)」です。誰も知らないだろ。
今調べたら1984年発売なのね。ファミコンより遅かったのか。それでも、当時ファミコンはまだブームではなく、私もファミコンの存在を知らずにこれを買いました。
その直後、ファミコンの大ブームがやってきます。しかしセガユーザーなら分かるでしょうが、セガユーザーは意固地になってセガ固執するのです。私は後継機である「マークⅢ」も買い、雑誌はファミ通ではなくBeepを買い、セガに操を捧げていました。
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もちろんファミコンが大ブームになったからといって新たにファミコンを買ってもらえるわけもなく。つーか、親にしてみれば「それファミコンでしょ」って感じだっただろうな。


③ラジコン
私はラジコンも早かった。小学生の頃にラジコンを買ってもらい、遊んでいました。しかし箱にしまうときにアンテナを折ってしまい、すぐに使えなくなりました。
そして数年後、ミニ四駆ブームの到来です。
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もちろん今さら買ってもらえるわけもなく…(以下同文)。


④エアガン
私はエアガンも早かった。小学生だか中学生の頃、エアガンを買ってもらいました。私の買ってもらったのは前方後円墳のような弾のエアガンで、威力はあまりないものでした。
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今見ると、コンドームを装着したおちんちんみたいですね。当時はそんなこと思わなかったけど(当たり前)。
そして数年後、BB弾のエアガンが大ブームになります。もちろん今さら…(以下同文)。


自分で「これは早い!」「これは流行る!」と思って買っているわけではないのですが、なぜか少し早く、そしてなぜか少しズレる。なぜだ。世が世ならVHSではなくベータを買っていたでしょう。レーザーディスクも買っていたかも。
その後小室サウンドにも青春パンクにも馴染めずロキノン信者になったり日本語ラップを掘ったりするようになるのも必然だったのかもしれません。
さらにいえば大河ドラマはひとつも見たことないしテレビドラマ自体まったく見ない。「恋愛」という人類最大のコンテンツ(恋愛ドラマ、ラブソング、恋バナ、実際のお付き合い)に興味ないのもそういうこと?さすがに風呂敷広げすぎか。スマホiPhoneでなくAndroidなのもそういうこと?


というわけで、私が将来電気自動車を買ったらそれは主流にならないかもしれません。時代の趨勢を見て、勝ち馬に乗るようにします。それができれば人生もう少し上手くいってるはずだけど。それができないからこんな人生だけど。


私は人より10年成長が遅く、1年流行を先取りし、全部外してきた。(その1)

まだ青年


私は、人より10年成長が遅れていると思っています。しかしその反面、人より流行を1年先取りしています。とはいえ、それは全部ハズレなのですが…、というお話。今回は10年送れている話。


私は子供時代の記憶がほとんどありません。写真を見ると今とは全然違うとても可愛い子供が写っているので、たぶん子役が私の小学生時代を演じてくれたのだと思っています。
同じように中学・高校時代は自我も自意識もなく、ただご飯を食べ排泄をするだけの生き物でした。で、大学に入りようやく人生開始。
というわけで、私の子供時代は
●小学生まで:子役
●中学生:犬
●高校生:猿
●大学生:ようやく人間
です。


3歳くらいの子供って、記憶力めちゃめちゃいいですよね。世界の国旗を覚えるとか電車の種類をたくさん言えるとか。
私は人より成長が遅れていたため、小学校時代にこの能力を持ち合わせていたように思います。家で勉強したことありませんが、テストは毎回(ほぼ)満点でしたし、中学でも定期テスト前だけ勉強すれば点数取れたし。


田舎だったため高校受験は受けられる学校が限られており、地域一番の学校に行くことを当然だと思い、進学しました。地域一番の高校とはいえ全員が大学受験するようなレベルではなく、高卒で就職する人もたくさんいるような学校でした。ここでもし様々なレベルの学校があったら努力したかなー。まだ犬だから無理だったかなー。
高校に入り、さすがに子供時代の貯金は消えて、ついに予習復習が必要になりました。やっと普通の学生です。とはいえまだ猿なので男女交際などするわけもなく、帰宅部で家に帰り、犬の散歩とオナニーだけの毎日でした。
初恋っぽいこともありましたが、告白なんてできるはずもなく、何もないまま卒業を迎えました。


大学は、東京の大学に受かっていたのですが、田舎者の私は東京にビビり、結局地元の大学に行くことにしました。あそこで東京に行っていたら今とはまったく違う人生だったのだろうなーと今でも思います。どっちがよかったかは分からない。
同じ県内とはいえ通える距離ではないため、初めての一人暮らし開始。大学でようやく人間としての人生が始まり、彼女もでき童貞も卒業し、人並みな人生を送ることができました。


そして就活。私は学生時代のアルバイト関係の職種を選びましたが、周りの友達は公務員、銀行マン、デザイン事務所、大企業の開発部など、ちゃんと考えちゃんと選んだ仕事ばかり。そんな。みんな一緒にダラダラ朝まで桃鉄やってたじゃん。いつの間にそんなちゃんとした就活してたの?私、何となく流れで就職決めちゃったよ。
やはり成長が遅かったようです。


就職先は楽しく、一生懸命仕事をしていましたが、今から思えばやはり何も分かっていませんでした。税金も年金も分からず、人を指導管理する立場になってもそういったことを分からないままテキトーにやり過ごしていました。ああ、もっと理解していたら皆さんの働き方をもっとより良くしてあげられたのに。今更ですが、ごめんなさい。


そうこうしているうちに30代後半になり、気づいたら周りはみんな結婚して遊んでくれる人はいなくなりました。あれ、結婚ってどうやってするの?
何となく生きていたら何となく人生は過ぎていく。


40歳間際で転職し、高校卒業以来の地元へ。結婚するまでと思い実家に戻ったわけですが、結婚しないのでずーっと実家にいることに。実家暮らしは快適だしお金の心配もないので楽ちんですが、これでいいのか。周りは当然結婚し子供を育て家のローンを払っているのに、40過ぎて実家暮らしを満喫していていいのか。


その後結婚できたのは、やはり自分で「結婚するために行動しなきゃ」と思ったからです。モテモテでない私みたいな人間は、ちゃんと意識しないと何も変わらない。40代後半でやっと気づきました。10年前に気づけよって話ですけど。
結婚はこのタイミングでよかったしこの人でよかったと思っていますが、子供ができないのはちょっと残念だな。まだ可能性はゼロじゃないけど、10年前ならもっと可能性は高かったわけで。でもまあ、10年前ならこの人に出会えなかったんだから、これでいいのだ。


そして今になり、老後のことが不安になってきました。お金足りるの?老後生活できるの?今まで何もやってこず、ただ普通口座にお金を置いているだけ。というわけで、遅まきながらNISAやiDeCoなどを考えるようになりました。考えるだけでやってないけど。ああ、これを20代30代から始めていたら老後の資金はだいぶ違っていたはず。10年前に気づけよ。


ちょっとずついろいろ気づいてきてちょっとずついろいろ行動・改善してきているけど、やはり10年遅い。その分自分の気持ちは10年若いのだと意地を張ったところで実際に若いわけではないし髪の毛も老眼も体力もどんどん老いている方が現実だし。
ああ、真面目や意識高い系を軽く見てきたツケが今になって返ってきています。アリとキリギリス。キリギリスとして人生を楽しく過ごすためにはアリのように真面目に考えて行動しておかなきゃならないんだなあ、という現在地。


次回は「1年先取りしてすべて外している」の話です。


映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』 感想

カンフー×ドラゴンボール×キングギドラ×マーベル


MCU最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』を見てきました。公式サイト↓
marvel.disney.co.jp
MCUのフェーズ4としては『ブラック・ウィドウ』続く作品ですが、『ブラック・ウィドウ』は「ナターシャお疲れさま!最後の花道として単独主演作用意したよ!」という位置づけ(物語の時代も当然『エンド・ゲーム』より前なので、新しい展開や布石はなし)なので、実質本作品が『エンド・ゲーム』以降の第一作。そしてMCU自体も『エンド・ゲーム』で一旦終了なので、本当にこの作品から新たな時代が始まるのです。


とはいえ、私はあまり期待していませんでした。


この作品の予告編を見て、見に行くかなー。行かないだろうなー。
www.youtube.com
MCUばっかり追っているわけにはいかないんだよ。世の中には他にも面白い映画がたくさんあるんだよ。でもまあ仕方ない、MCUだから見に行こう。
と思っていたところ…
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面白かった!!


やっぱり、カンフーは面白い。アクションとして華がある。本作の武器:テン・リングスの使い方もいろいろ工夫があって面白かったし。リングを弾丸のように発射、リングをまとめて防御の盾、力を下に向ければ跳躍力のアシスト、いろいろできるね!


オープニングの「テン・リングスの歴史」もコンパクトで分かりやすかったし、その後の「スーパーカーで登場→と思ったらホテルの駐車場係」というギャグもいい。同僚のケイティの運転で目を丸くするシャンの表情もいい!渥美清か!
バス内でのアクションは、狭さやブレーキが利かないなどの条件(制限)の中でのアクションなので、工夫があってよい。そこでケイティがバスを運転するというのも伏線と回収になっているし。
さらに、このときの動画がバズって「バスボーイ」として有名になり、格闘場でのアクション、妹との再会、と上手いことつながっていく。
ここでの足場アクションもよかったなー。縦(上下)と横(左右)でずっとハラハラ。ケイティの「竹が折れちゃうよー」の部分もよかった。


「テン・リングス」は『アイアンマン』シリーズで登場していた謎の悪の組織で、これが本作とどう繋がるのかなーと思っていたら、「あのテン・リングスは我々の組織名を勝手に騙っていただけ」という説明。なるほど。確かに『アイアンマン3』では首謀者とみられていた男が単なる役者だったもんなー。矛盾はなく仕切り直す上手い説明。


で、ラストは父子対決。ここ、もう少し明確に「父を超えた!」もしくは「超えたと思ったがやはりまだ父の方が上だった」が分かるとよかったのになー。
あと、父は敵だけど「愛故に狂った」わけで、そこは正気に戻してあげたかった。で、父の愛の承継としてリングを受け継ぐ、という流れが美しいと思うのよねー。
その後の『ゴジラVSコング』のような竜の対決は正直長かった。ケイティの弓が絶体絶命の危機を救うところは、分かっていても「よし!」と思っちゃうね。ベタであってもフリとオチ、伏線と回収は大事。「今度は見捨てない」のセリフも!
このクライマックスの部分、全体的に『ドラゴンボール』感がありましたね。リングをまとめて発射すれば完全に「かめはめ波」だもんな。


とちょびっと文句をつけるところはありましたが、全体としてはとても面白かったです。ミッドクレジットでアベンジャーズの世界観に繋がるところもよい。次回はドクター・ストレンジと共演するのかな?
ついでにもうひとつ文句を。母親の死因、可哀相すぎるだろ。父親の敵に母親を男30人がかりでリンチするのかよ!せめて父を殺すつもりで間違って母が死ぬ毒殺、とかにしてやってよ。


本作はアジアが舞台なので、劇伴もずーっとアジアっぽい音階、コード、音色が使われていましたね。嫌みにならない程度なので違和感は感じませんでした。また、ター・ロー村も「アメリカ人が考えるアジア」だけどあまりヘンテコ感はないという上手いバランス。『ブラック・パンサー』のワカンダ(≒アフリカ)も同じことを感じました。
それにしても、こういう作品でアジアが取り上げられる際、もう日本はその選択肢に入ってこないんだろうなーという寂しさがありますね。『クレイジー・リッチ』を見たときにも思いましたが、もう日本はお呼びでないというか、こういうハイクラスのカルチャーのお仲間に入れてもらえない感じ。


キャストは、皆さんよかったですが、ケイティ役のオークワフィナが優勝、トニー・レオンが準優勝ですかね。オークワフィナはあの声がいいですね。昔の泉ピン子か今なら伊藤沙莉か。


ああ、もうMCUなんて追いかけるつもり薄れていたのに、また火が点いちゃったじゃないか。11月公開の『エターナルズ』はまた全然空気感が違いますが、これもこの先繋がっていくんでしょ?ケビン・ファイギ社長は既に10年先までいろいろ考えているんでしょ?楽しみじゃん。
ああ、また追いかけなくちゃ。


2021年8月ツイートまとめ

舞台『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』 感想

舞台の人、映像の人


クドカンが作・演出の舞台『大パルコ人④マジロックオペラ 愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』を見てきました。
stage.parco.jp
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会場はもちろんパルコ劇場。会場内外に本作のポスター、まったくないのね。コロナで中止になる可能性があるから作らなかったのかな?


過去の大パルコ人の感想↓
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com


クドカンの舞台だからもちろん見に来たわけですが、あとはのんさん!私、能年玲奈時代から大好きなんです。といいつつ『あまちゃん』すら見たことないのですが。えーと、『ラクスル』はいいよね!
と、期待に胸膨らませて見たのですが、のんさん、舞台の声出てないね。あと、間がよくないね。


クドカンの舞台ですから、もちろん喜劇です。コメディです。笑いは「間」ですから、これが出来ない人にコメディはできない。のんさん、あなたはできない人でした。残念。お顔は美しいしギターも上手いのに、喜劇の舞台の演技はできていませんでした。のんさんは映像の人なんだな。
その点、荒川良々さん三宅弘城さん藤井隆さんがバッチリ!さすが喜劇役者。間がいい。


お話もいまいちだったような…。クライマックスでもっと盛り上がると思ったのにな。のんさんのキャラも、どんな人(性格・目的)なのかいまいち分からないから、応援や感情移入ができない。脚本とキャラは物語の両輪なので、どちらかがいまいちだと作品全体もいまいちになっちゃう。


お話としては村上虹郎さんとのんさんが主役ですが、実際は藤井隆さんが大活躍でした。私の見た回は藤井さんの声が本調子でないように感じましたが、そりゃ毎回これだけしゃべって歌っていたら喉のコンディションも悪くなりますよね。お疲れさま。


この作品はロックオペラなので、歌が何曲も歌われます。メインテーマで「愛が世界を救います 屁が出ます 屁が出ます」の「屁が出ます」の部分、ベイシティ・ローラーズの『サタデー・ナイト』みたいだなーと思いながら聴いていました。いい曲たくさんあったし、たぶん歌詞は物語にリンクしているはずなので、舞台のセットなどに歌詞を映してくれるとよかったのになー。


というわけで、期待値を上げすぎたせいで少し残念な感想となってしまいました。
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おみやげにいただいたブーブークッション、使うことあるかな。