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映画「ダークナイト・ライジング」 感想

名作の3部作は、少年マンガとして完結


最高だった「ダークナイト」を経て、ついに「ライジング」にたどり着きました。
ダークナイト」はジョーカーが主役だったと思える程の存在感でしたが、今回の敵ベインについてはあまり周りから評判を聞かず、ちょっと不安だったのですが、まあジョーカーと比べるのが悪いので、ベインは頑張っていましたよ。
でも、ベインの見た目や単純に「肉体的に強い」感じが、「北斗の拳」みたいなイメージを持たせてしまったのも事実。
お話自体も秩序の破壊や原子力爆弾など、少年マンガのようなストーリーでした。


でも、これが駄作ということではありません。前作が良すぎたのです。これもいい映画でした。
前作でヒーローの座を追われたバットマンはデントの罪をかぶることにより「ダークナイト(暗黒の騎士)」になることを選びました。市民の支持のためでなく、自らの信念と正義のために。
それが今回は実力で負けてヒーローの座から転げ落ちます。そこから、這い上がるのです。
シリーズ1作目「ビギンズ」の冒頭、幼いブルースが枯れ井戸に落ちて父親が助けるシーンで

落ちるのは何のため?
這い上がるため!

というセリフがあります。今回もそのシーンが一瞬織り込まれ、ブルースは「奈落」から這い上がるのです!


さて、復活したバットマンは再度ベインと戦います。果たしてどうやって勝つのか?序盤の殴り合いでは互角。そして殴っている最中にベインのマスクに不具合が。これで一気にベインは弱まります。えー、簡単だな。
でもさらに黒幕が。ここはちょっとびっくり。この映画でこんなどんでん返しがあるとは。
そしてベインはバットマンではなくキャットウーマンにどーん、でやられちゃいます。こんなあっけないやられかたでいいの?
しかし結局爆弾は解除ができない。さてどうするか。まあ、少年マンガならこうするよね。鉄腕アトムでもアルマゲドンでも同じく。ここで最初からちょいちょい振ってきた「自動操縦」のキーワードが活きてきます。
エンタテイメントだもの、こうでなくちゃ。ベタですがめでたしめでたしのラストでした。
とはいえ、いくら沖で爆発させても原子力爆弾ですもの、本当は何もめでたしじゃないんですけどね。アトムやアルマゲドンのように宇宙まで持って行けよ。
爆弾をトラックで運ぶ過程やトラックから出すところなど、「原子力爆弾をそんなぞんざいに扱っていいのか」とも思いましたが、少年マンガなので突っ込まないことにします。


ベインは頑張っていましたが、でもやっぱりジョーカーに比べると見劣りしちゃいますよね。
ジョーカーは混沌と混乱を目的に、無秩序に無計画に(実際はいろいろ計画していましたが)行動するのが怖かったのですが、ベインはゴッサムの破滅のためにきちんと計画をして行動をしている点が小さく見えちゃうのかな。
ジョーカーはアナーキストでベインはテロリスト。


キャストですが、キャットウーマンを演じたアン・ハサウェイが綺麗すぎて困っちゃった。私はラブストーリーやコメディは見ないので、彼女の今までの作品(「プリティ・プリンセス」「プラダを着た悪魔」など)は見たことなかったのですが、これは美人だ。アクションはイマイチな感じがしましたが、顔もスタイルも良すぎる。良すぎるんだよ!
それに比べてもう一人のヒロインであるミランダ・テイト役のマリオン・コティヤールは、勝間和代に見えてしまい、全く感情移入ができませんでした。


あと、タイトルについて。
邦題では「ライジング」ですが、原題だと「RISES」です。つまり「立ち上がる・這い上がる」というだけでなく、「ダークナイト」の「夜明け前が一番暗い」時代を経て、「夜が明ける・日が昇る」という意味もあるのです。
というわけでようやく完結。それぞれのお話が独立していながら(でも1作目からの伏線回収もありますが)、3部作の意味もある、よい形での完結だと思います。
ちょっと贔屓目も入っていますが。



映画『ダークナイト ライジング』第3弾予告編映像
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