やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

「モテキ」映画版 感想

テレビドラマ版をようやく見たので、映画版にも手を出しました。
2時間で4人の女性とどう絡むのかと思いましたが、仲里依紗真木よう子は本編には関係なく、麻生久美子も途中で退場し、結局長澤まさみとのお話でした。
テレビドラマ版の感想はこちら→「モテキ」テレビドラマ版 感想 - やりやすいことから少しずつ


私は恋愛にも恋愛ドラマにも免疫がないので、こういう恋愛ものは苦手です。途中何度も奇声を発しながら一時停止を押しながら見ていました。


長澤まさみはこの映画でまた復活したように世間では言われていますが、確かに可愛い。可愛いすぎる。あれでは誰でも惚れちゃう。
でも、映画の中の役どころでは彼氏がいて、その彼氏と住んでいて、しかもその彼氏には奥さんがいる、という設定。それなのに初対面で簡単にキスしたり男の家に泊まったり胸揉まれたりして、その後毎日会って簡単に部屋に泊めたりするなんて、悪女すぎる。
ドラマ版の小宮山夏樹は分かりやすいビッチでしたが、こちらは高性能すぎる。幸世でなくても見破れず、騙されちゃう。


麻生久美子は、私にしても重くて怖いな…。結婚しちゃえばいい奥さんになるのかな?でも無理だな…。
幸世は彼女とやる前に「本当に好きでもない女とやっていいのか」と迷っていましたが、お前はセックスに意味を持たせすぎ。この場面に限らず、ドラマ版も含めて何度もチャンスがあったのに、変な理屈で逃したりして。アホか。やれるときはやれよ。つーか、やらないと収まらないでしょ。チンコが。


途中で長澤まさみの彼氏(金子ノブアキ)に奥さんがいることが判明しますが、これは彼氏の優位性を弱めるためと長澤まさみの立場(視聴者目線で)を良くするためなのかな?不倫という立場が不満だったので外でも遊んでいました、という言い訳のため?それでも私は許せんけどな。
そしてその後幸世は長澤まさみの部屋へ行くのですが、これも何で?きちんと告白するため?
ここで長澤まさみの言う「幸世君とじゃ成長できない」というのは大きなセリフですね。彼女は幸世のように「自分と同じ目線で楽しい」男じゃダメなのね。そこできちんと振られたのにまだごちょごちょ言っている幸世は本当にヘタレのクズだ。


なのにラストが納得いかなーい!
なので、そこでの場面の描写と私の心情を交互に書いていきます。

フェスで久しぶりに再会し、彼氏と一緒のところを見てその場から逃げようとする幸世。しかし幸世はいろいろ思い返し、逃げずに二人の方へ向き直す。
ここはよい。ドラマ版第1話と同じシチュエーションですが、逃げないことで成長を描写。思わず逃げる長澤まさみ
そりゃそうだよね。それを追いかける幸世。
止めて!キモい!それを見て呆れながらも応援するように「走れー」という真木よう子
何で?もう無理だし彼氏は目の前だし今仕事中だしストーカーっぽくてキモいので止めてあげて。ひたすら追いかけて、やっと追いついたら泥の河へ二人ともドボン。
ここもドラマ版第1話と同じシチュエーションですが、今回は二人になっている部分が違う。
でも、もう振られているし、単なる水ではなくて泥だよ。女がキレてもしょうがない場面だと思うのですが。彼氏が追いつく。
殴られろ。殴られるべき。長澤まさみを抱きかかえて無理やりキス。
最初は抵抗していた長澤まさみもだんだん受け入れて、最後には二人で笑い合う。
何でだよ!殴られろってば!殴られるべき!最初は無理やりでもだんだん気持ちよくなるってか。AVの「おはズボ」か!

何でこうなるのか全然分かりません。
ストーカーで猥褻行為を働いた藤本幸世は逮捕されてもおかしくないレベルだと思うのですが。男目線のファンタジーで長澤まさみを描いてない?
あと、ドラマ版も含めて基本幸世に自分を重ねて見ているのですが、幸世ほど自分はひどくないな、と思いました。


というわけで、途中あんなにはしゃいでいたのにラストにがっかりしてしまい、ちょっと尻すぼみな私の感情。
そういえばこの文章、役者と役名がごっちゃですね。すみません。


関係ないけど気になった部分いくつか。
森山未來のダンスのキレが素晴らしい。
■やっぱりツイッターの意味が分からない。


<追記>
日宇多丸のシネマハスラーを聞きました。
長澤まさみが不倫をしているのも、恋愛というのは「正しいか間違ってるか」の二元論ではないということ。だからこそ、最後の最後で幸世が大逆転を果たすのも、人は正しさのみに生きているわけではないということ。
なるほど。理屈は分かった。でも、納得できなーい。
不倫で先の見えない辛い恋よりも、自分が自然体でいられる同じ目線の男の方がよいということ?スペックや将来性は金子ノブアキだけど、それでも自分が好きなのは幸世、ということ?そういう、「恋愛は理屈じゃない」という理屈が成り立つのも分かる。
でも。でも、「幸世君とじゃ成長できない」んでしょ?このセリフはどう頑張っても幸世に可能性がない、絶望的に大きなセリフだと思うのですが。


その他の「主人公が好きじゃない」「最後も仕事をほっぽらかして逃げているのは全然成長していない」などは非常に共感。さすが宇多さん。


<さらに追記>
後日この私の感想を知り合いの女性に言ったら、「お前は女性の心理が全然分かってない」と言われました。
くわしくはこちら。
「モテキ」その後 - やりやすいことから少しずつ

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