映画「あしたのジョー」 感想
減量スローモーション映画
ああ、何故私はこの映画をレンタルしてしまったんだろう…。
山Pの体が見たいから?自分の体と比較したいから?原作ファンだから?うん、そうだ。原作ファンだからだ。と自分を納得させる。
今作は力石徹との戦いまで。原作の半分までですな。とはいえ、それでも充分長い。それを2時間枠に収めようとすれば、そりゃ端折るエピソードもあるし、原作の流れをなぞるだけになりがち、というのも分かります。でも、あまりに淡々と進みすぎじゃないでしょうか。未来に希望を持てず自暴自棄なジョーがボクシングと出会い、やりがいを見つけて改心してゆく。宿命のライバルである力石との出会いやその後のエピソード。その辺がきちんと描かれていないので、モチベーションやカタルシスを得られない。
後は演出面。
とにかくスローモーション多用。そのおかげでPVのような「美しい肉体を映す画像」にはなっていますが、スピード感や殴り合いの迫力が全く無い。途中で飽きちゃって、力石が死んだ後どうやって映画のオチをつけるのかな、ということしか興味が持てませんでした。そしたら、死んだ後もさらに20分くらいだらだら続いて、だらだらと終わりました。
そういえば公開時、主演の二人の肉体改造・減量の話しかプロモーションでは聞かなかったな。話の内容は誰でも知っているし、演出はぐだぐだであれば、そこしか褒めるところ無いもんな。
その他気になったところ。
■山Pの声が小さい
何言っているか分かりません、聞こえません。声が小さいのか、滑舌が悪いのか。何度も巻き戻してボリューム上げて見直しました。劇場だったら聞こえたのかな?劇場で聞こえなかったらさぞかしストレスでしょう。
■子役適当すぎ
5人くらいの子役が出るのですが、女の子以外は演出適当すぎ。
オープニングの場面で、飛んでいる紙ヒコーキを子役たちが目で追うシーンがあるのですが、それすらもバラバラ。目線が全然合っていない。
以降も横断幕持って応援していてもただ持っているだけ。表情ゼロ。
ラストでジョーが帰ってきたのを見つけて飛び出すシーンも、ただ立ち上がり走り出すだけ。表情ゼロ。
特に坊主の男の子がひどかった。ちゃんとオーディションしたのかな。適当すぎて、逆にその坊主を気にしながら見ちゃった。
■香里奈はかわいい
かわいいね。
結論。
宇多丸の「シネマハスラー」でリスナーが言っていた「減量スローモーション映画」。
これがぴったり。
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