私、有川浩さんは初めてです。「図書館戦争」も「阪急電車」も「県庁おもてなし課」も読んだことがありません。
面白かった!
すごいトリックやどんでん返しがあるわけではありません。切れ者の刑事や憎っくき犯人も出てきません。出てくるのは、タイトルの通り三匹のおっさんと、その家族たちだけ(とそれにまつわる人たち)です。
お話も、勧善懲悪で分かりやすい。タイトルから分かるように、時代劇のテイストを現代劇として書いたものです。
こんなに「特別なことは何もない話」なのに読ませるのは、会話のリアリティです。嫁姑の諍いが起きるきっかけや夫婦の会話など。
このお話は中学生からお母さん、そして「おっさん」の世代まで、皆さんが読んで楽しめる本だと思います。ただ、私のような「ひねくれおっさん」はちょっとおめでたすぎないか、と思うこともありますが。
主人公の孫祐希がイマドキの子にしては素直ないい子過ぎ。性欲もないし。この辺は女性作家だからかな。
でも、このお話はこれでいいのです。時代劇だもの。
これはなぜドラマにならないのでしょう。今のテレビのメイン視聴者は中高年です。そこでこの主人公、分かりやすいお話、憎めない登場人物。とてもテレビ向けだと思うのですが。
続編も出たし、テレビ局は動いているのかな。

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