やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

学生時代の「あの感じ」は大人になっても消えない

三つ子の魂百まで


前回、「スイートプールサイド」についてのエントリを書きましたが、あれを書きながら思ったことを。
映画「スイートプールサイド」 感想 - やりやすいことから少しずつ
私はもう大人で、さらに言えばおっさんです。なのに、まだああいう映画を見て「ぐわー」と胸をかきむしられる思いをするのです。「モテキ」「桐島、部活やめるってよ」「ボーイズオンザラン」などでも同様に。
そう、私は体育会系でもないし、ガリガリの非モテだったのです。だったのですというか、なのです(現在進行形)。


当時はまだケータイもないし「スクールカースト」なんて言葉もなかったので、今の同じ立場の人たちよりは生きやすかったと思うのですが、クラスの中心ではありませんでした。
とはいえ、いじめられていたわけでもないし、「底辺感」を感じながらの学生生活というわけでもありません。暗黒時代とも思っていません。当時は楽しく生きていた気がします。
「桐島~」でいうともちろん前田(神木隆之介)ですが、勉強はできたので菊池(東出昌大)の部分もあります。


これが大学生になり、こんな私にも彼女ができて童貞も卒業し、就職してからも彼女がいることも何度かありました。もう、普通です。まあ、モテかどうかと問われれば非モテですが。


なのに、いまだに学生時代の「あの感じ」が消えないのです。
何でだろう。上記のように、そんな苛烈な学生時代を送ってきたわけではないのに。モテなかったというのも、「キモい」などの「積極的なヘイト」ではなく、単純に当時は子ども過ぎただけだと思っています。
なのに。


恋愛映画は見れないし、カップルの学生がいれば悔しいし、タンクトップの若者がはしゃいでいるのを見れば煩わしいし。
さすがに年齢を重ねるごとにやさしい目で見ることができるようになってきましたが、それでもまだ火種は心の中にあります。彼女がいる時期であっても同様です。


やっぱり、三つ子の魂百までなんですよね。もう変わらない。「そういう人間」に育ってしまったのです。
ベボベ小出さんとかライムスター宇多丸さんとか星野源さんとか、今こんなに輝いていてモテているのに、いまだにこじらせているじゃないですか。現在どれだけモテようと、心の持ちようはもう変わらないのでしょう。


なので、とんねるずのお二人とか藤井フミヤとかキンコン西野とか、ずっとクラスの中心でそのままスターになった人たちには、才能はすごいなと思っても、憧れにはなりません。自分とは違いすぎて、ロールモデルには成り得ないのです。


あと、こういう問題には「非モテ」と別に「コミュ障」という側面もあります。
私は高校を卒業してからずっと地元にいなかったので、地元の友達が一人もいません。昨年久しぶりに地元に戻ってきましたが、誰とも遊んでいません。誰の連絡先も知りません。
他人とコミュニケーションを気軽に取れる人だったら、こんなこじらせになっていないと思います。この辺はコミュ障とこじらせはどっちが鶏でどっちが卵か、という話にもなりますが。


私と初対面の人は、みんな私のことを「コミュ障」だなんて思わないはずです。
例えば研修などでは、私はとても気さくでフレンドリーです。しかし、その後に飲みに行こうかなんて話は自分からは絶対にしないし、もし誘われても困ってしまいます。
これは、その場限りの関係性だからこそ社交性を発揮させることができるのです。2度目に会ったときなどは、もうダメです。初対面以上の関係性になることはなかなかできません。仕事上の話ならできますが、プライベートのお付き合いになることはありえません。
以前、研修で一緒だった人たちがいて、私はその場限りの社交性で乗り切りましたが、後日同僚が「あのときの人たちとバーベキューしに行ってきた」なんて話を聞いてびっくりした覚えがあります。
研修でたまたま一緒になった「だけ」(私はそう思っています)の人たちと、その後も連絡を取り合い(ということは、LINEの交換などもしたということですよね)、プライベートで遊びに行く。
私にはできない。これが本当の社交性です。


今回のエントリはオチも結論もありません。
この歳になっても、いまだに学生時代の「あの感じ」が喉奥からせり上がってきて「ぐわー」となってしまうけど、これはもうどうしようもないよなあ、というだけのお話。


こじらせ系の映画エントリ
「モテキ」テレビドラマ版 感想 - やりやすいことから少しずつ
「モテキ」映画版 感想 - やりやすいことから少しずつ
「モテキ」その後 - やりやすいことから少しずつ
映画「中学生円山」 感想 - やりやすいことから少しずつ
映画「桐島、部活やめるってよ」 感想 - やりやすいことから少しずつ
「ボーイズオンザラン」のエントリはありませんが、これもいいので是非見てほしいです。