やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

「氣志團万博2014(9/13)」 に行ってきました! 感想(その4)

岡村靖幸スペシャルの巻


さあ、岡村ちゃんです!陽も落ちていい感じ!
1曲目はどの曲かな~と思っていると(予想はついているのだが)、ぶっといビートがズンズンズン!何?カッコいい!このビートに乗ってバンドメンバー登場。そして純朗さんのギターでイントロのカッティング!「愛はおしゃれじゃない」!

岡村靖幸 w 小出祐介「愛はおしゃれじゃない」 - YouTube
そういえば、私が見た5月のライブはベボベ小出君がゲストで来ていた(↑この映像のときです)ので、小出君パートを歌う岡村ちゃん、初めて見たわ。
ワンマンと同じく容赦なくマイクをこちらに向ける岡村ちゃん。そりゃ私たちは歌えるし何でも対応しますが、一見さんにはそりゃ無理だ。こんなフェスでも我が道を行く岡村ちゃん
ビシビシとステップを決めるごとに歓声が上がります。私たちは「キャー」ですが、他の人たちには、「おお、何だこのおじさん」と思われたかな。この時点では!
ご当地の地名を入れる「○○ベイベ」ですが、「木更津ベイベ」だと思ったら「氣志團ベイベ」でした。
あと、またちょっと厚みを増したように思えたのですが、これはモニターのせい?


続いて「ビバナミダ」。前回のツアーと同じく「スペースダンディ」のセリフ付バージョンです。

岡村靖幸「ビバナミダ:2 minutes version」 - YouTube
さっとスタッフが出てきて足元のカンペをはぎ取ります。いきなりカンペ頼りだったのか!
それにしてもこの曲、ほんと好き。重いビートとポップスのメロディの融合。最新の岡村ちゃんと職業作曲家の岡村靖幸の融合。10年後でも絶対に残る最新型の岡村クラシックです。
ここから男性ダンサーふたりも合流。岡村ちゃんとともにグルーヴを可視化してくれます。


以前から言っているけど、「ア・チ・チ・チ」は「あのその…、レツギョー!」が言いたくてやっているに違いないと思っているのですが、今日は「氣志團ベイベ?氣志團ベイベぇ?今日は、改めて伝えたいことがあります!………レツギョー!」でした。結論→特に伝えたいことはないようです。

岡村靖幸×筑紫哲也 【高画質】金曜深夜特急 アチチチ 聖書 2004 - YouTube
おっと、この岡村ちゃんは(今とは)別人だぜ。


そのまま「Vegetable」。メロディも崩しているし、岡村歌唱では何を言っているか分からないし、何て言っているのかを分かったところで何を言っているか分からない歌詞なので、一見さんには厳しい曲かも。

Vegetable 岡村靖幸 - YouTube
これが本来の姿です。


そしてさらに曲はメドレーで続いて「聖書(バイブル)」。

岡村靖幸 聖書 (Bible) Love φ Sex '88 DATE 【高画質Ver ...
この曲、フルで聴くと本当に天才が溢れだしてる。ファンクマナーに則ったワンフレーズの繰り返しなのにメロディはポップでキャッチー。歌詞も岡村ちゃんにしか書けない内容だし、リズムと一体化している日本語だし。さらに後半でどんどん展開していくところは岡村ちゃんが音の1音1音を司っている感じ。
この曲は途中でチャカさん(PSY's)のボーカルが入るので、この部分は客席にマイクを向ける岡村ちゃん。私、おっさんだけど歌うよ!でもこれも一見さんには歌えないよ。ワンマンもフェスも、ホームもアウェイも関係ない岡村ちゃん

City Hunter - Angel Night - YouTube
PSY'sといえばこれ。


次が何と「SUPER GIRL」!これもアニメ「シティーハンター」で使われていた曲です。

岡村靖幸 SUPER GIRL - YouTube
どうですかこのジーンズ。ダサいだろう。
この曲は岡村ちゃんとしては世間で一番知られている曲だと思う(もしくは「だいすき」)ので、何だかお客の反応もいい気がする。
この曲のパンチラインは「本当のDance Chance Romanceは自分次第だぜ」というところ。元々いいフレーズですが、復活後の岡村ちゃんが言うと説得力ありすぎ。
この日も「本当のダンスチャンスロメンスは自分次第だよ、分かってる?具体的に言うと」で煽って、ダンサーとダンス合戦。若いダンサーがキレッキレのダンスを繰り出した後、岡村ちゃんの番。えいっ!側転!
「具体的に言うと→側転」だったようです。


ここまでノンストップの岡村ちゃんはここで一旦休憩。白石さんタイムです。
氣志團万博の皆さーん、暴走してますかー?」「私、昔この辺仕事で車走らせていました」「岡村さんに千葉の印象を訊いたところ、『内房も外房も好印象』だそうです」白石さん、いつも語り部ありがとうございます。
岡村ちゃん初心者の方に説明すると、岡村ちゃんはライブでは一切MCをしないのです。なので、その代わりとしてマニピュレーターの白石さんがおしゃべりをしてくれるのです。


ここからはおなじみの流れ。
「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」はいつ聴いてもフレッシュな気持ちになります。その魔法はイントロのキラキラ感にあると思っています。

あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう 奏法【字幕付き】 - YouTube
ほうほうなるほど。岡村ちゃん特有の「ややこしいコード感とさわやかな印象」は、9フレットで開放弦ありという文字通り両立した弾き方にあったのですね。

岡村靖幸 あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう - YouTube
これが初期バージョン。

岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」 - YouTube
これが最新バージョン。
この曲の後半で「青春って123ジャンプ」というコール&レスポンスがあるのですが、本日はそれの「2」のとき、岡村ちゃんは「テュッ」って言っていました。かわいい。


そしてこの流れでラストの曲、「だいすき」!

岡村靖幸 だいすき Peach Show'89 【高画質Ver】 - YouTube
「だいすき」の映像といえばこれが最高。最初のバスローブはおいといて、ライブとは思えないピッチの良さと、子どもたちの楽しそうな演出。そしてラストのがっちがちの男の子!君のために今日は歌うよ!
氣志團万博に戻りましょう。この日のステージは前方に花道が伸びていたのですが、岡村ちゃんは全然出てきてくれないのです。もはや諦めていたのですが、ラストのこの曲でついに花道へステップ!来てくれた!そして一番前まで出てきてターン!その時汗がピッと飛び散る!何これ、スターじゃん!
名女優は上手く涙が頬を伝う。同じようにスターはターンに合わせて汗を飛ばす。まるで少女マンガのよう。
そして間奏の残り時間が少ないことに気づいた岡村ちゃん(私の想像です)、ペンギンのようにテクテク戻っていきました。かわいい。


これにて終了。今日は陽が落ちてからのステージだったので、照明とビートのシンクロがとても気持ち良かったです。
帰ろうとした岡村ちゃんはカメラマンに呼び止められ、再び舞台中央へ。客席を背にしてカメラマンが岡村ちゃんを正面から撮影。つまり背後はお客さんたちです。
この写真、見たいのですが、まだ公開されていないようです。見たいよー!


さて、岡村ちゃんの次がももクロということで、モノノフたちが前方を占領していた今回のライブですが、どうだったのでしょうか。
Twitterを見ると地蔵だったり「岡村なんて知らねーよ」「犯罪者だろ」「あと2曲?やっと終わるのか」なんて声もあったようです。
その反面、初見の岡村靖幸にやられちゃった人たちも多数いたようです。


確かに、私の周囲もモノノフだらけでしたが、ノリは良かったとは言えませんでした。
テレビに出るわけじゃないし世間的なヒット曲があるわけじゃない。ライブ中はしゃべらないし分かりやすい盛り上げをするわけじゃない。ある種不親切なライブだったと思います。
しかし、「何だか分からんけど、スゲーってことは伝わった」というお客さんも多かったようで、嬉しいです。これでCD買ってくれれば(レンタルでもいい)なお嬉しい。
あと、場所取りの件ですが、明確なルールはないにしろ、フェスはみんなが楽しむ場なので、そのアーティストを一番楽しみにしていた人たちを優先してほしいです。自分たちだってお目当てのアーティストの時に前方にファンでない人たちがたくさんいてしかも地蔵だったらがっかりするしムカムカしちゃうと思います。それと同じ。やられて嫌なことはしない。されて嬉しいことはする。


さて今回、褒め褒めの文章になっていますが、そんなに諸手を挙げて絶賛というわけではありません。いくつか気になったところを。
①セトリ同じすぎ
夏のフェスはずっとこれ。少しは工夫と驚きが欲しいな。
②ダンスの熱量減ってない?
岡村ちゃんといえばダンス、いやデンス。今回も「ダンスがすごかった」というツイートも目にしましたが、以前に比べて明らかに運動量落ちてますよね?また体重増えているからじゃないのー?
③アウェイなりのライブが見たい
ホームでもアウェイでも関係ない岡村ちゃんは偉いとも言えますが、アウェイなりの初心者にも伝わりやすいライブをやって欲しかったな。
と書きながら、いや、アウェイでも媚びることなくあのパフォーマンスをやるから初見でも「すげー」と思ってもらえるのかも、とも思ってきた。


あとパフォーマンスとは関係ないけど、いろいろ守り過ぎ。
イラストNG、TシャツNG、WOWOWの放送NG、テレビ番組で紹介されるのもNG。今の岡村ちゃんに必要なのは新規のファンの獲得でしょ。じゃあ、どんどん世間に出ていかなきゃ。本人なのか近藤さんなのか分かりませんが、過度に守るのは逆にいろいろ損をしていると思うのですが。


フェスが終わり、團長からこんな嬉しい報告がありました。




いい写真だな!
しかし、岡村ちゃんは女の子と映るときはもっといい顔になります。
正直!
あと、こんな方からも感想ツイートが。


今回、岡村ちゃんももクロで締めて次回おまけで全体感想書くつもりだったのに、岡村ちゃんだけでこの分量になってしまった。
というわけで、次回こそラスト。多分。