冒険活劇ど真ん中
映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を見てきました。2D字幕にて。
公式HP↓
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー｜映画｜マーベル｜Marvel
私、アメコミは苦手なんです。ノーラン監督の「バットマン」シリーズと「アイアンマン」1作目くらいしか見たことがない。「スパイダーマン」「X-MEN」ですら未見です。なのでもちろん「アベンジャーズ」も未見。
そんな私がなぜ見たかというと、何だか評判がいいからです。自分、簡単だな。
というわけで感想ですが、良かった！
物語としては本当にベタでど真ん中で王道です。少女マンガなら遅刻しそうな主人公が口にトーストを咥えていると角で男の子にぶつかってその子は転校生で、っていうくらいベタ。少年マンガなら河原で殴り合って友情を深めるくらいに王道。
今まで5000回くらいこすられてきた王道ストーリーを、大勢の大人がめちゃくちゃ金かけて作ってるんだぜ。最高じゃねーか！
オープニングで主人公のキャラクターと世界観を紹介。ふむふむ、ここは宇宙で主人公は結構軽い感じのキャラだけどあのウォークマンは離せないのだな。
そして最初のアクションで掴みます。教科書通り！
その後の主要キャラの出会いのシーンもいい。アクションで魅せるけど、誰も死なないいい世界。
関係ないけど、この星や街、セガの「ファンタシースター」を思い出しながら見ていました。
私がゲームしていたのはメガドライブ時代だから、こんなんじゃないけど。
こんなの。
その後もいちいち王道のツボを押してくるんです。みんなが集合するシーンでは、主人公がひとりで宇宙船の中を歩いていると、順番にその他のキャラが登場して、全員集合しても決して画面上では立ち位置は被らない。ベタすぎるやろ。
敵役も、「いかにも！」な敵役フォルムと声と行動。「トッキュウジャー」かな？なんて思いましたが。
まさかアライグマと木（そう、木です）に泣かされるとは思わなかった。
クライマックスの主人公のダンスもいい！あんなマンガ的展開が活きるのは、マンガ的映画だからだな。
ラストも、あの石のアレで主人公がアレにならなかったのは父親がアレだからなんて、「幽遊白書」みたい。これも少年マンガではベタな設定ですね。
そして、この設定が多分続編に活きてくるんだろうな。
起承転結のメリハリのある分かりやすいストーリー、それぞれのキャラ立ち（主人公たちも敵役も周辺のキャラも）、
この映画の魅力のもう一つは主人公の持っているウォークマンに入っている「最強ミックスVol.1」に収められている70年代の名曲の数々。
第125回：‘70sロック名曲がいっぱい！映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のサントラ盤11選 | DrillSpin Column（ドリルスピン・コラム）
こちらをご覧ください。動画もあるのでぜひ。
私みたいなおっさんはほとんどの曲を知っているので、そのノスタルジックな感情も含めて映画を盛り上げてくれました。
そして、このサントラは何と全米No.1になったそうです。こんな古い曲、今じゃYouTubeでいくらでも聴けるし見られるのに、わざわざCDを買う、ダウンロードする人がこれだけいるという事実。
その辺はこちらで詳しく考察されています。
音楽の「コピーできない体験」はライヴだけじゃない、という話 - 日々の音色とことば
音楽そのものは複製できるけど、それに付随する「経験」や、もっと細かくいうと「時間」「関係」は複製できないよ、ということ。
この作品は、既に続編が決まっています。ということは、ゆくゆくは「アベンジャーズ」シリーズにも参戦するのかな。人数増えすぎると収拾つかなくなりそうだけど。
と、褒め褒めの本作ですが、私は心がひねくれいているので、この「ベタさ」が受け入れない瞬間もいくつかありました。途中「これはこういう世界観なんだからツッコまないで」と何度か自分に鞭打って見ていました。上記の敵役についても。
あと、上映前に「エンディング後も映像あるので見てね」なんて注意喚起のあったラストの映像ですが、よく分かりませんでした。あの人が次の敵役になるのかな？他のマーベル作品知らないのですが、何か関連あるのかな？
とはいえ、大人は往年のヒット曲で、子どもは王道の世界観で、それぞれ大満足するでしょう。血もエロスもほぼないので、レーティング対策もばっちり。
ニコニコと、見た人全員がいい気分になる、いい映画でした。
最後に。
エンドロールで「ロブ・ゾンビ」の名前を見つけたのですが、何の役だったのでしょうか。知っている人がいたら教えてください！
