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映画「ジャージー・ボーイズ」 感想

クリント・イーストウッド監督作品「ジャージー・ボーイズ」を見てきました。
公式HP↓

映画『ジャージー・ボーイズ』オフィシャルサイト


私はミュージカルは苦手ですが、音楽ものの映画は好きです。音楽が主役の映画はほぼハズレが無い。「すべてをあなたに」「エンパイアレコード」「スクール・オブ・ロック」「ブルース・ブラザーズ」「ドリーム・ガールズ」「天使にラブソングを」などなど。
さらに今回はクリント・イーストウッド監督作品ということで、これは傑作間違いなしの安牌とみていいですよね?


傑作でした。


バンドの結成、売れるまでの苦悩、ブレイクのきっかけ、成功がもたらす功罪、バンド内の軋轢、その後の苦労、そして時間が解決するハッピーエンド。
王道の筋運びですが、ベタでありきたりだとは思わず、「うん、そうそう!」といちいち納得しながら見ていました。


しかし、私は自分で思った以上にフォーシーズンズのこともフランキー・ヴァリのことも知らないんだな、とも思いました。
「君の瞳に恋している」はもちろん知っていますが、私も世間もこの曲はボーイズ・タウン・ギャングのバージョンで知りました。

Boys Town Gang - Can't take my eyes off you ...
この曲はフォーシーズンズがオリジナルということも知っていましたが、正確にはフォーシーズンズのボーカルだったフランキー・ヴァリのソロがオリジナルなのですね。この辺の細かいところは知らなかった。

君の瞳に恋してる - フランキー・ヴァリ - YouTube
あと、フォーシーズンズのコンポーザーであるボブ・ゴーディオは、フォーシーズンズに加入する前に「ショーツショーツ」を作っているなど、名作曲家だということも知りませんでした。

タモリ倶楽部Short Shorts - The Royal Teens.mp4 - YouTube
そうです、タモリ倶楽部です。


クライマックスで「君の瞳に恋している」を歌い観客のスタンディングオベーションを受ける場面は、私も劇場で立ち上がって拍手したくなりました。世間に初披露し、そのメロディーと歌声で当時の観客を魅了したこの曲は、現代の私たちも同じように魅了しているのです。本当に「名曲は時代を超える」のです。


また、ラストで年齢を重ねたメンバーたちが久しぶりに全員集合して歌う場面。歌いだすとあの当時のビジュアルに戻る演出も良かった。
そしてミュージカル風に歌い踊るエンディングもこの映画全体の印象をハッピーにしてくれて、とても良かったです。


と、「さすがクリント・イーストウッド監督!」の名作なのですが、ひとつだけ気になった点を。
主人公の「奇跡の歌声」が、最初は「いい声」だと受け入れられなかったです。何だか高くて受け付けない。
でも、実際の歌声を聴くと確かにこんな声ですね。

The 4 Seasons - Sherry - YouTube
まあこれも途中から気にならなくなるので問題ないのですが。


というわけで、名作でした。私が見た回は40代以上のお客さんばかりだったのですが、若者が見ても面白いと思うので、ぜひ。

映画「ジャージー・ボーイズ」予告編 クリント・イーストウッド監督作品 - YouTube