この天才をもっと世に!!
今さらですが、「キス我慢選手権THE MOVIE」を見ました。言うまでもなく、テレビ東京の人気深夜番組「ゴッドタン」の人気企画です。
「キス我慢選手権」は「セクシー女優(AV女優です)からのキスの誘惑に我慢する」というのが本来の趣旨なんですが、劇団ひとりの場合はアドリブに強く、キス我慢というよりはアドリブ芝居合戦になっており、それが高じてついに映画になってしまったのです。
公式HP↓
映画「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」公式サイト
いやー、めちゃくちゃ面白かった!
元々の「みひろストーリー」「葵つかさストーリー」を知っているとより楽しめますが、知らなくてもストーリーとしては新しいので問題ないです。
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ネットを見るとこのシステムが「テレビと同じなのにこれで1800円払うのか」という感想にもつながっていましたが、でもこのシステムだからこそこの作品の面白さは伝わると思うのです。普段のテレビ番組は無料で見ているけど価値が無料ってわけじゃないんだよ。
(1800円は確かに高いかもしれない…)
とにかく、全てアドリブなんですよ。
オープニングで葵つかさが出てきても、自分がこの子とどういう関係性なのか、探りながら会話をしなければならない。
(この部分、葵つかさの股間はどうやって処理していたんだろう。CGで消していたのかな?)
次に女性の刺客が出てきたときも、すぐに倒していいのか逃げていいのか迷いますよね。そして、どっちになったとしても対応できる・しなければならない演者とスタッフたち。
ここの星野あかりはさすがの演技。吉川あいみは全然ダメ。中盤で重要な役どころなのに。
ダークネスの裏切りに対してどうするのが正解だったのかな。その後斉藤工が出てきたとき、劇団ひとりは誰なのか分かったのかな。サイドストーリーがないと渡辺いっけいの登場は全く理解できなかっただろうな。
この渡辺いっけいさんの登場シーン、彼が劇団ひとりにとって敵なのか味方なのかをすぐに分からせた演技は素晴らしかったです。
武蔵と対決しているとき、どうやって倒すつもりだったんだろう。
このアドリブの対応力とともに見ものなのが、劇団ひとりの名セリフの数々。というか、これが一番の楽しみ。
「好きになるのに、理由なんかねえよ」
「最低の作戦だけど、最高にワクワクするわ」
「悪いけど、その口封じるの、俺の仕事じゃないわ」
「おい信太郎、終わったら、一杯おごれよ」(もちろんこれがフラグになるわけです)
「愛だよ、愛」(これで武蔵に勝つんだぜ!マンガか!褒めてます!)
「あいにくこっちの子どもたちはみんな反抗期でね」
あー、楽しい。これ、全部アドリブなんだぜ。
途中からは信太郎(岩井秀人)とみひろも出てきてオールスター勢ぞろい。みひろの登場には感動しちゃった。日村さんも「鳥肌たったー」と言っていましたね。
みひろの演技がやっぱり素晴らしい!セリフ回しも上手いししゃべりながら涙も見せるし。
そして同時進行でマジドラマ部分。渡辺いっけいと斎藤工です。これで物語が締まるというかリアリティが出ますね。
敵のボスが竹内力なのはもったいない。ここでもマジな役者にしてくれればよかったのに。
と言いながら、途中はバラエティ番組。後半のアジトに乗り込む場面や赤外線センサーをかいくぐる場面などのぐだぐださ。この辺はおぎやはぎ・バナナマンのツッコミがあってよかった。
ラストはみひろと葵つかさのどちらかにキスをしなければならない決断の時。ドラクエ5のビアンカとフローラのようです。
ここは、普通に考えればここまで愛を貫いてきたつかさにするべきですが、みひろとのこれまでの歴史を考えると、みひろを捨てるわけにもいけない。
いや、みひろとの歴史は前シリーズで終わっているのでこの物語に入れ込むのは間違っていますが、それでもそれを五分の選択に持っていくみひろの演技力!素晴らしいです。
結局、両方にするという「そりゃないぜ」オチで終了。ここはどっちかにしてほしかったなあ。どのみちここで終わるんだから、決断をしてオチをつけてほしかった。
「五賢者」のオチはメタ展開でありバラエティの着地。これがいいのかどうか分からないけど、ここまでずっと面白かったのでOKです。
エンディングでサンボマスターの「孤独とランデブー」が流れるのですが、これ、めちゃめちゃいい曲だな。「ゴッドタン」だとサビの一部しか流れなかったですが、リズムがいい。
サンボマスター - 孤独とランデブー -web edit ver.- - YouTube
これが映画かと言われれば違うし、これに「インターステラー」とか「ゴーン・ガール」と同じ1800円払えと言われれば高いけど、面白かったのは間違いない。
これはひとりではなく、友だちと一緒にワイワイ見た方が面白い。自分たちも五賢者の立場で見るべし。
劇団ひとり、天才でしょ?バカリズムと同じくらい評価されてもいいのに。世間の皆さん、もっと褒めて!
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