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映画「007スペクター」 感想

遅まきながら、「007スペクター」を見てきました。ようやく2015年が終わる。
私は「007」シリーズは「スカイフォール」しか見たことがなく、完全なるニワカです。今作はダニエル・クレイヴの007シリーズ全体に関わる話らしいので、「カジノ・ロワイヤル」「慰めの報酬」もDVDで一応見てから見ました。


面白かった。面白かったけど、イマイチすっきりしなかった。
これが今作の感想です。 


オープニングはめちゃめちゃ良かった!
ノーカット撮影(これ、本当にノーカットの長回しなのでしょうか?編集技術?)ももちろん素晴らしかったですが、ヘリのアクションが素晴らしかった。
ノーカットの部分もヘリの部分も、どうやって撮影しているのかな?ヘリは実際あの場所を飛んでいるの?合成?どっちにしても、すごいシーンだ。
でも、ビルが崩れるシーンはCGっぽさが気になりました。こことラストのMI6本部の爆破もCGっぽかった。その分、途中の大爆発はさすがギネス記録の迫力満点。黒い煙の量などで実際に爆発・炎上しているのがリアルに感じられました。あんな規模の爆発いらないのに爆発させる。これぞアクション映画。
毎回007シリーズはオープニングアクションが一番素晴らしいな。


そしてオープニングタイトル。今回の主題歌はサム・スミス。

Sam Smith - Writing's On The Wall (Live On The Graham Norton Show)
彼の声はいいなあー。ファルセットって裏声やかすれ声というイメージがありますが、かれのファルセットは甘い、芳醇、質量がある。こんだけ歌えたら気持ちいいな。
映像は今作の「スペクター」にかけてタコがいろいろなものに絡むのですが、女性に絡む様はエロアニメの触手のようですね。


今回はボンドガールとしてモニカ・ベルッチとレア・セドゥ。どちらもベッドシーンある(でもおっぱいは出ないのですよ。昨今の風潮はけしからん!)のですが、この展開が早すぎ!AVかよ!
007シリーズだからいいんです。お約束なんだからいいんです。


その他のアクションシーン。
スーパーカーでのカーチェイスは、車がカッコいいだけで画面が映える。ラストはもったいない!
雪原のシーンは、ボンドの策略でも作戦でもなく、結果オーライなだけだろ。雪で飛行機を走らせるのは無理がある。
列車内のアクションは、マドレーヌ(レア・セドゥ)の助けがなかったらやられていたじゃないか。
ラストの廃墟での拉致は、彼女と別れてから拉致監禁するまで早すぎない?手際よすぎない?彼女を見つける手がかりもないのに「何となく」見つかるのも都合いいな、と思いました。
いろいろ文句はありますがアクション映画はアクションがよければそれでいいので文句はありません。


しかし、スパイ映画となればストーリーがしっかりしていなければいけません。そこがちょっと不満でした。
細かいご都合主義はいいけど、肝心の動機の部分でしっくりこないのです。情報網の構築を狙っているスペクターとそれを阻止するMI6という構図は分かりますが、ボンドとオーベルハウザーの個人的な確執がよく理解できませんでした。
(私、途中寝そうだったので見逃している部分があるのかもしれません)


過去作も含めた確執や問題を全て片付けて大団円のラスト。これでダニエル・クレイヴ卒業でまったく異論ありません。よく頑張って、きれいに終わってくれました。
というわけで、十分楽しめるアクション映画でしたが、007シリーズとしては大満足とはいかない私の感想です。


スカイフォール」の感想はこちら↓
ese.hatenablog.com



12/4(金)公開『007 スペクター』予告編