やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

kokuaのライブに行ってきました! 感想(その1)

プロフェッショナルが楽しそうにプロの仕事を


kokuaのライブに行ってきました。会場はNHKホール。
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私、スガさんはフェスなどで何度も見ていますが、実はワンマンを見たことがないのです。10年以上前、ライブに向かう途中に高速道路でタイヤがパンクして行けなかったことがありますが…。
私の勝手な予想としてスガさんのライブはきれいなお姉さんが多いイメージだったのですが、予想以上におじさんが多い。普段のスガさんのライブでもこんなにおじさんが多いのかしら?それともNHK「プロフェッショナル」効果?


先にセトリを貼っておこう。

1.BEATOPIA
2.Progress
3.幼虫と抜け殻
4.オバケエントツ(スガシカオ
5.愛について(スガシカオ
6.1995
7.黒い靴
8.道程
9.kōkua's talk 2
10.街角
11.Stars(シンプリー・レッド
12.Every Time You Go Away (ダリル・ホール&ジョン・オーツ
13.青空ひとりきり(井上陽水
14.私たちの望むものは(岡林信康
15.Music Train ~春の魔術師~(FM802
16.Blue
17.コノユビトマレ(スガシカオ
18.午後のパレード(スガシカオ
19.夢のゴール
<アンコール>
20.砂時計
21.Progress

2016年6月4日(土)kōkua「kokua Tour 2016 Progress」福岡国際会議場 メインホール セットリスト | 日刊セットリスト(セトリ)
オープニングはスガさん以外の4人で「BEATOPIA」。今回のステージは舞台向かって左から(下手→上手)屋敷豪太さん(ドラム)、根岸孝旨さん(ベース)、スガシカオさん(ボーカル)、小倉博和さん(ギター)、武部聡志さん(キーボード)が横一列に並ぶ編成。ドラムが一番端っこなんて珍しい配置。


「BEATOPIA」が終わって聞こえてきたイントロは「Progress」!スガさんも登場。赤いシャツに黒のジャケット(白のストライプ)、ネクタイはなし。カッコイイ。相変わらずシャープな体つき。
おお、いきなりこれか!というか、この曲がこのバンドのスタートだもんな。
スガさん、声が出ている!マイクのリバーブのせいか会場の鳴りのせいかスガさんのコンディションのせいか、とにかくこの日はボーカルがとてもよかった!途中何度もCDの音源を超えていましたよ。


最初のMC。「今年1stアルバムを出した新人バンドで、1stツアーです。コンセプトの『大人のロック』で盛り上がっていきたいと思います」
「幼虫と抜け殻」に続いては「オバケエントツ」。
今回はアルバムを出してのツアーですが、アルバムだけでは曲が足りないのでその他の曲を何やるのかなーというのも楽しみのひとつだったのですが、これ、いいね!「THE LAST」の中では穏当な曲。変態性や狂気が少ないのでこのライブでも大丈夫。
続いて分からないイントロだなーと思っていたら「愛について」!最新アルバムから1stアルバムまで遡る!もちろんいい曲。


今回のアルバムはメンバーそれぞれが作曲した曲が入っているので、紹介しながら演奏。
まずは屋敷豪太さん。「もう最終日か。早いね。リハ4日やってツアー4日だもんね。しかもアルバムも4日で作ったし」えー、そんな制作日数でこのレベルを録音したのか!さすが「Progress」の1stテイクを音源にする男たち。
屋敷豪太さんの「1995」は、夏の切なさを感じます。サビの入りの部分、稲垣潤一さんの「夏のクラクション」にちょいと似てるなーと思ったのですが、いかがでしょうか。

稲垣潤一 「夏のクラクション」
あとね、この曲だけではなくライブ中ずっと、屋敷豪太さんのドラムが素晴らしくてずっとドラムに集中して聴いていました。「音が鳴っていないとき」が素晴らしい気がしたのですが、この表現合っているでしょうか。シンバルやハイハットがうるさすぎないというか、その素晴らしさは私では理解も言語化もできないのですが、素晴らしかったです。


根岸さんの「黒い靴」は大人のロック。疾走感だけではない渋さのある曲ですね。
根岸さんのベースは主張は強くないのですが、「その曲に合った演奏」が上手い。当たり前だ。私は何を言っているのだ。指弾きなのかスラップなのか。リズムを強調するのかメロディを弾くのか。上手い。当たり前だ。


小倉さんの「道程」は、作詞作曲編曲プロデュースボーカルまで小倉さん。スクリーンに歌詞が出るので分かりやすい。とてもシンプルな言葉遣いで、スガさんと違うのがまた新鮮。この曲をCDで初めて聴いたとき、小倉さんのボーカルがフライングキッズの浜崎さんに似ていると思ったのですが、いかがでしょうか。
小倉さんは桑田佳祐孤独の太陽」のイメージが強い。何でも弾ける。当たり前だ。
あと、ほぼ全曲、1曲ごとにギターを替えていました。ストラトテレキャス・SG・セミアコなどなど。レスポールは使わないのですね。そんなに替える必要ある?と思いながら見ていました。ちなみに根岸さんもほぼ全曲とっかえひっかえしていました。そんなに替える必要ある?


武部さんはアルバム全体を考えてインストを作ったそうなのですが、それにラップを乗せたスガさん。「よくこの曲にこんなテーマ乗せたね」という武部さんに対し「小倉さんと飲んだときのドキュメントです」と返すスガさん。そうなのか。
「ゆっくり座って聴いてください」という武部さんの申し出に素直に従い座る私たち。ホールはありがたい。
続いて「街角」という曲を演奏したのですが、この曲知らない!あとで調べたらシングル「Progress」のカップリングだったのか。ついでに「kōkua's talk」というのもカップリングだったのか。だから今回は「kōkua's talk 2」なのね。初めて知った。


今回のアルバムにはシンプリーレッド「Stars」のカバーが入っているのですが、この許可を取るときの話。洋楽の日本語カバーは許可を取るのが大変なので、元メンバーの屋敷豪太さんが直接ミックに電話して、「スガシカオっていうすごいミュージシャンがいて、彼は音楽の教科書に載るほどのすごい作詞家(「夜空のムコウ」ですね)なんだから、いい作品にするから頼むよ」という依頼でOKをもらったそうです。「でもメロディ崩すとミックは怒るかもしれないので注意してね」とスガさんに忠告。だから原曲に忠実な歌いまわしなのですね。

Simply Red - Stars | LIVE London Palladium 2016 June 08
私はシンプリーレッドは詳しくないですが、この曲はもちろん知っています。ブルーアイドソウルの代表曲。キラキラしていていい。最初にkokuaバージョンを聴いたときは「日本語って乗りにくい言語だな!」と思いました。やはりかくかくでこぼこしている。何度も聴いているうちに気にならなくなりましたが、「日本語でロックをやる」というのはやはり壁があるんだな。
関係ないけどこれを思い出した。

The Police - De Do Do Do, de Da Da Da (Japanese version)
当時は「日本語喋れないスティングに無理くり歌わせるなよ」と思っていましたが、そういう不自然さだけではなく、やはり日本語の乗りにくさがこの歪な感じを生み出しているんだろうな。


続いてダリル・ホール&ジョン・オーツ「Every Time You Go Away」。

Everytime You Go Away (1995) - Hall & Oates
(これは原曲からだいぶアレンジされているな…)
これもブルーアイドソウルの代表曲。でもやっぱりスガさんのボーカルはカタカナだし、スガさんはソウル向きの歌唱ではないなー。


まだライブ中盤戦ですが、結構長くなってきたので一旦切ります。

Progress

Progress