ほぼ忘れているので「この本読んだぜ」という記録として
本は、ほとんど高速バスの移動中に読んでいます。家で読むとすぐ眠くなってしまうし家にいるなら予約したテレビ番組を消化しなければと思ってしまうので、結果読むのは移動中(パソコンやテレビのない環境)になっています。
さらに、高速バスに乗るということは舞台やライブを見に東京に行くということで、そうなるとついでに他のイベントや博物館などに行くので、帰ってきた後にブログに書くのはそちらが優先になってしまうのです。
で、帰ってきてしばらく時間が空くと、もうすべて忘れている。というか、読んでいる最中はなるほどなるほどと思いながら読んでいるのですが、読み終わった直後にすべて忘れるのです。
なので、ブログに書けない。でも、年末なので、読んだ本を供養するという意味でも感想だけでも書いておこうと思い、エントリを立てます。上に書いたようにすべて忘れているので独立したエントリにはなりませんが、「読んだぞ記録」として残しておきます。なお、本当に何も覚えていない本は除く。
- 作者: 適菜収
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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もう少し具体的にいうと「構造改革に肯定的でかつIQが低い層」「具体的なことはよくわからないが小泉純一郎のキャラクターを指示する層」です。
この本はこの「分かったつもりで何も分かっていないB層」に焦点を当てて現在の日本(発行は2012年)のダメ出しをする本で、内容はその通りなのですが、いかんせん言葉遣いが攻撃的であり上から目線なので、読んでいて嫌な気分になります。
本書では小沢一郎と橋下徹が槍玉にあがっていますが、彼らを批判する人間性や言葉遣いは、そのまま本書の批判に当たります。「バカ」と言う人に「お前の方がバカ」という反論は、生産性がない。
- 作者: 適菜収
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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しかし、本書はこのC層はこんなにすごいんだ、C層に期待だ、という内容ではなく、前作と同じく厳しい言葉を使いながら現代日本を批判している内容でした。
言いたいことは分かるけど、そんな言い方では誰もついてこないよ、その手法はあなたの嫌っている橋下徹と同じですよ、という感想でした。
- 作者: 平川克美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: 新書
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人口減少が始まり、物質的な豊かさは満たされた現代に更なる経済成長は必要なのか?という内容で、読んだ直後はその通り!と思ったのですが、今は当時とは変わり、「経済成長は必要、現代の経済成長とは大量生産大量消費のことではなく、体験消費も含んだお金の使い方のこと」と思っています。
経済とはお金の流通のことで、モノを買ってお金が無くなった・モノを売ってお金を儲けたという「売買そのものの部分」のみではありません。「お金を回す」ことが大事なので、そういう意味では人口減少が始まったって経済成長はできるし、成長すべきなのです。そうでないと現在のインフラや公共サービスが維持できなくなるのだから。
- 作者: 高橋秀実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/09/25
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- 作者: みうらじゅん
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/11/24
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「一人電通」なんて書いていますが、一人で電通をするのは好きと自由だけでは成り立たず、努力も計算も必要なのね。
- 作者: 菅賢治
- 出版社/メーカー: ワニブックス
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このタイミングで書かれた本なので、「あの頃は大変だったけど楽しかったなあ。ハッハッハ」くらいのゆるやかな好々爺テンションで書かれています。
これが、私にはちょい不満。もっとギラギラした内容の本を読みたかったのです。ダウンタウンが全国区になり天下を取ろうとしていたあの時代、「ガキの使い」では何が起こっていたのか、日本テレビがフジテレビから視聴率1位を奪った当時のテレビ業界の話など。
でも、退職された今からの目線だと優しくて、当時のギラギラ感やドキュメント感がない。その辺を読みたかったのに。
- 作者: 宇野維正
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/01/15
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当時読むよりも今読んだ方が熱い。これ、今のことじゃん!と思いながら読めます。本書ラストの「終わりの始まり」について、震えて読め。
- 作者: 西寺郷太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/09/17
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プリンスは、インタビューにも応じず徹底的にプライベートを隠すことにより自己ブランディングを高めていった人です。それをわずかな肉声や近しい人たちの証言を元にプリンスというミュージシャンの人間性にも迫った本です。ストーンズの前座でお客にヤジられて泣いちゃった話や「ウィーアーザワールド」ドタキャン事件などを知ると、そういうコンプレックスから自分を守るためのガードとしての神秘性だったのでしょう。
しかし、それ以上に音楽的な分析が素晴らしい。西寺さんも現役ミュージシャンですからね。「ビートに抱かれて」にはベースが入っていないというのは、本書を読むまで気が付きませんでした。確かに初期は音がスカスカしているのですが、こんな荒業を使っていたとは!
その他、ヒットさせるために曲調やテンポや歌唱法も変えていたとは。プリンスを知らない人には入門解説として、知っている人にはより深い音楽談義として読むことができます。
【プリンス】世界的歌手のプリンス生前の曲3選
大人のコミュニケーション術?渡る世間は罠だらけ? (光文社新書)
- 作者: 辛酸なめ子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/10/21
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あと、辛酸なめ子さんはスピリチュアルな人だったことを忘れていて、この両面で私は苦手でした。同じコミュ障がテーマで女性でも、光浦靖子さんだったら違う内容だっただろうなー。
- 作者: レイザーラモンRG
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2016/10/03
- メディア: 単行本
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ポジティブで何でも「やってみる」が彼のハートを鍛えた。ラストはあるある教の教祖になっていました。
私はRGについては数年前のテレ東の年越し番組で、それまで大人気だったHGが一発屋として落ちてきて、その当時はHGのバーターであり嫌われ者だったRGがこの番組で大活躍したことで司会の東野幸治が「人生すごろくやー!」と言ったのがとても印象的だったので、その話を入れてほしかったなーという気持ちもあります。
以上、記憶のある限り書きました。来年は読んですぐ書こう。そして小説(フィクション)をもっと読もう。
映画やテレビは勝手に映像を映してくれるのでこちらは見るだけ、Twitterはわずか140文字の短文。しかし本は自分で読まなければ進まないし短文ではないのでトータルで文意を掴む必要がある。なので、本を読むというのはとても能動的で頭を使うエンタメなのです。2017年はもっと本を読むようにしよう。