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好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

『人間交差点フェス2018』に行ってきました!感想(その3)

そして伝説へ


前回までのあらすじ↓
ese.hatenablog.com
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雨はもう二度と止むことはないレベルで降ってきました。そもそも夜にたくさん降るという予報だったわけで、つーことはこれからさらに強くなるのか!


17時、PUNPEE
彼はいつでも飄々としている。天才なのにカリスマにならない。ヒップホップなのにセルフボーストはしない。ユルくてテキトーな感じなのにカッコいい。ヒップホップ界の奥田民生だ。
「俺の名前はP-BOY 板橋の申し子 よく聞きな交差点のトーシロ プレッシャーでストレスがうー溜まる溜まる 俺は場違いまるで棚の上のチン毛」というフリースタイルを披露してくれました。うろ覚え。
しかし、肝心のライブは何も覚えてないな…。途中のMETEORは酔っていたからあんな感じなの?ラップは上手くないけど嫌いになれないキャラ。
あと後半で『夜をつかいはたして』のときに「雨を使い果たそう!」と言ってくれたのが嬉しかった。
ラストの『HERO』は好きな曲なのでうれしい。アルバムでもボーナストラックのような置き場所でしたが、私はあのアルバムのエンドロールにかかるエンディングテーマだと思っているので、とてもいい置き場所だと思っています。


さて、雨が笑えないレベルになってきました。私は長T+Tシャツの上に上下セパレートのウインドブレーカーを着てその上からパーカーを羽織り、手首は雨が入り込まないようにウインドブレーカーのマジックテープできつく留める。頭はキャップをかぶりウインドブレーカーとパーカーのダブルフード、首元はタオル巻き付け、と完全防備でしたが、それでも奴は徐々に侵入してくる。
この日は風があまりなかったのと気温が低くなかったので寒くてヤバいという感じにならなかったのがよかった。それでも雨と水は徐々にテンションを奪っていきます。ラフな雨装備の人たちは大丈夫だったのでしょうか。


KICK THE CAN CREW
前説はDさん、KOHEI JAPAN、KINちゃん、RYO-Z。リップのRYO-Zは毎年来るな。
RYO-Z「俺、アツいエピソード知っちゃったんですけど。裏で、Dさん全然テントの中に入らないんですよ。何でかっていったら『みんなの気持ちが分からなくなるから』だって!」
何そのいい話、泣くじゃん!


私は次のRHYMESTERに備えて隣のステージにいたのでほとんどパフォーマンスは見れませんでしたが、キックの3人が赤青黄色の3色コーデだったのがとてもよかった。RHYMESTERの『人間交差点』のあの感じ。
セトリは『千%』『地球ブルース~337~』『イツナロウバ』『TORIIIIICO!』『マルシェ』『sayonara sayonara』『アンバランス』というフェスの一見さんにも届く鉄板中の鉄板。
もちろんRHYMESTERとのコラボもあります。曲は『神輿ロッカーズ』!しかし2番目のDさんヴァースが終わったところでトラックが止まるアクシデント!サビまでアカペラで頑張りましたが復旧せず、仕切り直し。せっかく金髪のカツラをかぶってきた宇多丸さんがアホの子みたい。
ここでKREVAは「祭りすぎたかな」と逆にプラスに感じるコメントで場の空気を切らさない。こういうところにエンタテイナーの器が出るんだよ。


雨がきつくなってきたー。そういえば去年の氣志團万博でもキックの時間がいちばん雨も風もひどかったなー、なんてことを思い出しました。
しかし、もっとひどい雨はこの後でした…。


さあ、いよいよラスト!RHYMESTERです!
前説はベボベこいちゃんとTOSHI-LOWGOMAさんとPUNPEE。変な組み合わせ!皆さん初対面だそうです。うん、同じクラスだったら仲良くならないメンツですよね。
小出「初対面なので何を話せばいいのか」
TOSHI-LOW「知っている知識出しあえばいいんだよ。失踪したギター、戻ってきた?」
小出「いきなりセンシティブな話題出しますね」
TOSHI-LOW「記憶戻った?」
GOMA「…」
TOSHI-LOW「君は大江千里?」
PUNPEE「僕は学生時代BRAHMANコピーバンドやってたんですよ」
TOSHI-LOW「いい大江千里だ」
さすが鬼、ブッコむな!


JINさんの呼び込みで宇多丸さんDさん登場。赤を基調にした衣装、カッコいい!


宇多丸「1曲目は毎日日本中でかかりまくっているこの曲だ!」で『アフター6ジャンクション』!しかもフルバージョン初公開!
しかし私はラジオを聴いていないので全然分からないー。トラックもリリックももう記憶にないー。Dさんのフロウがまた新しかった、くらいの記憶。次のアルバムまで待つしかない?


『Future Is Born』の後、MC。
宇多丸「いやほんと、俺たち30年の歴史の中でも最悪の天気の中、こんなに残って盛りあがってくれてほんとありがとうございます。だって、この天気だよ。帰ってくれても全然構わないししょうがないもん」
宇多丸「さんぴんキャンプ以上の土砂降りの中、ライブしに参上!」
D「伝説って言葉で誤魔化したくないけど、伝説感出てきたね。みんなほんとありがと!」
こちらこそ!


「コラボいきますかね」とPUNPEEを呼び込んで『Kids In The Park』。残念ながら『SOMINSAI』はなし。ここ、本当はセトリにあったのかもしれません。雨のせいで短縮したのかも。
さらにゲスト。キックと一緒にやるのは『10Balls+2』。ここまでは予想通り。しかし次は『B-BOYイズム』をキックと一緒にやるという人間交差点特別バーション!
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RHYMESTERだけでなく日本語ラップのクラシックであるこの曲のMVには若きキックが映っているのです。この曲をキックの3人がラップする姿、胸アツ!
「傘もささず歩く土砂降りの中を」の歌詞がこんなに刺さる日はそうないぜ!


キックが下がってステージ上には3人のみ。本編ラストは『人間交差点』!
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宇多丸「本当はこの後一旦引っ込んでアンコールなんだけど、この状況だから、このままいきます。ステージ上にはドラムセットがありますね。最後に交差するのはスクービー・ドゥ!」
コヤマシュウ「みんなよく頑張った。みんなは音楽を愛しているしRHYMESTERを愛していると思うけど、みんなも音楽とRHYMESTERに愛されているから」いつでも彼のセリフはカッコいい。
宇多丸「それにしてもこの天気、いい加減にしろよこの野郎、天気バカヤロウ。まさに『けしからん』!」


そして本当のラスト曲は『カミングスーン』。この曲を生演奏で聴けるとは!
この曲にも「キツい日差しも土砂降りの雨もすべてムダどころか糧だったのさ」というリリックがあります。まさにその通り!Dさんも思わず「そう!」と言っていました。
歌詞が元とは違うシチュエーションで違う意味を持つのは面白い。それが音楽の力。RHYMESTERの曲では『そしてまた歌いだす』がその最たるものですね。3.11の直前に発売されたアルバムの実質1曲目で3.11の直後に放送したラジオで宇多丸さんがかけてくれた曲。
あと、この曲ではコヤマシュウさんがエクストラヴァースを書いてきてくれました。この曲は季節を巡る歌ですが、それを踏まえたリリックになっていました!覚えてないけど!
以前もRHYMESTERと対バンのときにエクストラヴァースを書いてくれたことがあるな。その1回しか歌わないのに。そろそろコラボ曲まとめてアルバムにしちゃえよ。


終わってしまいました。ライブ中は宇多丸さんDさんともステージ最前列まで出てきて一緒に濡れてくれました。宇多丸さんはマイクを後ろに置いて滝に打たれる修行僧のように全身で雨を浴びていたし、Dさんは「お前たちだけにキツい思いはさせないぜ」という優しさが十二分に伝わるびしょ濡れパフォーマンスでした。
分かった、分かったから!私たちは全員自分の意思でここにいるのです。楽しんでいるからここにいるのです。我慢も強制もないですよ!


ラストはもちろんJINさんのポンイツ締め。さすがに今回は短く締めてくれました。できるじゃん!短くできるじゃん!雨は大変だったけど、JINさんの話が短くなるなら雨も悪くないな。
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夕方以降は雨がひどすぎてスマホほとんど触れず、写真も撮れず。終演後に1枚だけ。


終わってしまいました。そりゃ雨は大変でしたけど、終わってしまえばいい思い出にしかならない。準備万端で臨んだおかげもあり、そんなにひどい状況にはなりませんでした。
さて帰ろう。フェスが終わった途端雨が弱くなったね…。青海駅はフェスのお客がたくさんいてさながら野戦病院のようでしたが、その顔は「俺たちはやったんだー!」という『働くおじさん』ばりの満足感と達成感に満ちていました。


ホテルに着いて着替えて外に出ると、雨止んでるじゃねーか!
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それでも、カンパーイ!俺たちはやったんだー!


で、翌朝目覚めると
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どピーカンじゃねーか!昨日の雨なんだったんだよ!


(総括的なことを書きたいのですが、力尽きたのでここで終わる…)


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