スピンオフとは
『スター・ウォーズ』のスピンオフ『ハン・ソロ』を見てきました。
私は『スター・ウォーズ』は一応全部見ていますが、「ファン」と言えるほどの熱量はなく、このスピンオフも「乗りかかった舟だし、義務感で見るか」くらいの熱量で見ました。
面白かったです。でも。
本作は、アメリカではヒットしていないのです。その理由はいろいろ語られていてどれもその通りだなと思うので私から追加することはありません。
「作りすぎ問題」「製作の統率がとれてない問題」「全然似てない問題」「画面暗すぎ問題」「ジェダイやフォースといった概念、まったく関係なくなっちゃった問題」「実は『最後のジェダイ』から失速は始まっていた問題」全部頷く。→ https://t.co/YKMmZtzNA3 @realsound_mさんから
— エセ (@ese19731107) 2018年7月5日
普通のSFアクション映画としてはものすごく上出来で面白い作品でした。でも、これは単なるSFアクション映画ではありません。スター・ウォーズのスピンオフなのです。だからこそ潤沢な製作資金があるのだし、贅沢なスタッフが作るのです。
そう思うと、ちょっと物足りない。
でも、私はニワカなのであまり深い言及はできないし、細かいリンクについても気づけなかったことが多いと思うので、正直語る言葉をあまり持ち合わせていません。
なので、このエントリは「この映画見たぞ」という記録としての文章で、映画の評論にはなっていません。
そもそも、「ハン・ソロの若い頃の話知りたい人ゼロ人説」なんですけど、どうですかね。空白はファンが勝手に仮説と妄想で埋めるので「言わずが花」だと思うのですが。
オールデン・エアエンライクがハリソン・フォードに全然似てないのは彼のせいではありません。選んだスタッフ側の責任です。彼の演技がどうだったのか私には分かりません。彼がハン・ソロでないと批判する人は、彼の演技だけでなく脚本や演出も含めて批判しているのでしょうから、彼だけを槍玉にあげるわけにはいきません。
銃を構えるあのポーズは良かったよね!
私がこの作品にいまいち乗り切れないのは、「これ、『スター・ウォーズ』じゃないじゃん」「これ、『スター・ウォーズ』関係ないじゃん」と思ったからです。
『ローグ・ワン』はエピソード4に直結するストーリーだったので盛りあがりましたが(そして主要キャラが全員死ぬなんてスピンオフでないとありえない!)、今回はその辺がないので、「はあ、そうですか」くらいの感じなのです。
それでも十分面白かったのですが、これ、『スター・ウォーズ』なのかと。
フォースもジェダイもライトセーバーもない。そりゃそうですが、でもこれらのない映画で『スター・ウォーズ』と言われても「それはアリなのか?」と思ってしまいます。流川だけで『スラムダンク』にならないでしょう、夜神月の中学生時代を描いても『デスノート』にはならないでしょう。いくらスピンオフとはいえ、本編と直接のリンクがない話はコミケ二次創作みたいなもんです。
もちろんファンにはうれしい目くばせはあります。ランドとの出会いとかケッセル・ランを12パーセクで突破したとか。でも、やはり本作の目玉は「チューバッカとの出会い」「ミレニアム・ファルコンとの出会い」だと思うのです。そこが、弱い。
これはあくまで私の個人的な意見ですが、チューバッカが最初に登場した場面、盛り上がりましたか?カメラなのかカットなのか音楽なのか間なのか、もっと上手く「出たー!」を見せられなかったのかしら。「獣のエサ」という時点で見ている私たちはもう分かっちゃっているから仕方ないのかな。
同じく、ミレニアム・ファルコン号を最初に映したショットはよかったのですが、最初に飛び立つ場面では引きのショットであっさり飛び立ってしまったのでちょっともったいない感じがしました。あそこはハン・ソロが飛び立つ瞬間をワクワクしながら見ていてもらいたかったです。「この宇宙船は別格だ!」と思うような、この号に惚れこむショットがほしかったなー。
列車強盗のエピソードはとても面白かったのですが、しばらくは彼らが何をしたいのか分かりませんでした。ハン・ソロは見ている私たちと同じ新参者なので、彼に説明する体(てい)で私たちにコアクシアム強奪作戦を語ってくれたら、今彼らが何をしようとしているのか分かったのに。
ラストでダース・モールが出てきますが、あれ、どういうこと?あいつ死んでないの?あんなビッグネームを登場させるくらいだからちゃんと整合性のある理屈があるのでしょうが、どういうことなのかな。本作では何も説明ないけど。もしこの作品がヒットしたら『ハン・ソロ』の続編作ってそこでダース・モールをちゃんと殺すつもりだったのかな?
というわけで、面白かったけど『スター・ウォーズ』としてはどうかな、というのが本作の感想です。あとは「腹ペコの方がご飯は美味しい」わけで、やはり連続公開による食傷気味は否めないところ。本編は5年に1本でいいし、スピンオフはその合間の2年おきでいい。飽きるまで語って、飢餓感を覚えた頃に新作投下の方が長い目で見たらシリーズ全体としてはプラスなのでは?監督交代のゴタゴタも避けられそうなのに。
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