やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

2023年、私の映画ベスト10

面白がれる才能不足


今年映画館で見た作品は34本。去年より10本くらい増えました。コロナのあれこれが明けたので、ようやく劇場も映画界も通常営業が戻ってきたようです。
でも、年末に見たい作品がない。「愛にイナズマ」はあっという間に公開期間が終わって見ることができず(ムビチケ買っていたのに!)、「市子」は私も最寄りの劇場では公開していない。選択肢の多い都会はいいなーと改めて思うぜ。


今年は例年以上に「評価は高いが自分はその良さを分からなかった」が多かった1年でした。理解力も感受性も年々衰えているんだろうなー。というわけで、「ベタでも面白かった!」が上位にくる順位になっています。
それでは、私の映画ベスト10です。


10位 春に散る

ボクシング映画に外れなし。物語としてはいろいろツッコミどころもあるのですが、横浜流星のギラギラ感と佐藤浩市の程よい枯れ感により面白く見ることができました。


9位 月

かわいそうとか自分に関係ない話とか、部外者として見ることを許さない作品。あなたはどう思う?あなただってそう思うだろ?建前はいいんだ、本音はどうなんだ?
うるさい。大人は建前で生きるのだ。それが社会で生きるということなのだ。子供の屁理屈に付き合う必要なんてないのだ。
でも、でもやっぱり重く突きつけられる作品でした。


8位 BAD LANDS

犯罪者が主人公なのでなかなか感情移入しにくい作りですが、安藤サクラ力(りょく)によりその辺のもやもやもアリにしてくれています。原田眞人監督作品の「クセ」によりリアリティ・ラインが絶妙に下がっているのもプラスに働いています。
そして、こういう作品なのにハッピーエンド(あくまで作品終わりの瞬間は)で終わったのもとてもよかった。無事逃げ切れ!


7位 怪物

怪物だーれだ。見る人により真実は変わる。確実な正解なんてないし純粋な悪い人なんていない。Twitterでは単純な善悪二元論で語る人が多いですが、世の中も人間もそんな単純ではない。是枝監督はずーとそういうことを描いてきたし、何が家族を家族たらしめているのかということを描いてきました。
安藤サクラの母親はいい人だけではないし、永山瑛太の先生は悪いだけでない。子供は純粋な善ではないしピュアだけではない。子供だって親に言えないことはあるし自分を守るためにウソをつくこともある。
そういう重層的で勧善懲悪ではない話を、「面白い映画」として描いてくれた是枝監督は素晴らしい。


6位 ミッション・インポッシブル:デッド・レコニングpart1

ハリウッドの底力。トム映画の極北。お話は何も進んでいないしストーリーが面白いわけではないけどアクションがずーっと面白いので面白いという極端な力業の作品です。それでも、面白かったのだから仕方ない。
それにしても、「トップガン・マーベリック」はあんなにヒットしたのに本作はイマイチだったのは何が違うんだろ。作品のブランド力はどちらもあるし、どちらもトム映画なのに。本作は世界でもまあまあヒットしたけど制作費がかかりすぎていてトータルでは赤字らしい。ハリウッド映画はやはりギャンブルだなー。ストがなくてトムがプロモーションに来日していたらもう少し上乗せできたのかな?
さらにpart2もストの影響でこれから撮影らしいです。ちょっと心配な雲行きですが、トムの力業により大ヒットになってほしいです。


5位 スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

前作は「誰でもヒーローになれる」という「スター・ウォーズ」などに代表される血筋の話を否定する現代らしいお話でした。そしてスパイダーマンなので「大いなる力には大いなる責任が伴う」ということも描いていました。
で、本作ではこの「運命を受け入れろ」というスパイダーマンの運命を、「自分の運命は自分で決める」というお話で描いていました。
めちゃめちゃいいところで「次回に続く」になってしまったので、続きが早く見たいよー。これもストの影響で公開日はまだ決まっていません。サブタイトルが「ビヨンド・ザ・スパイダーバース」、つまりスパイダーバースを超えろ!ということ。楽しみです!


4位 BLUE GIANT
bluegiant-movie.jp
原作未読で何も情報のないまま見に行ったのですが、めちゃめちゃ面白かった!
お話はベタだしありえない展開もありますが、主人公の前向きさと熱さでアリにしてくれています。演奏シーンはモーションキャプチャーを使っているのでしょうが、技術的に上手くなく、作画崩壊に見える場面もありました。でも、演奏の熱さでその違和感を薄めてくれました(ゼロにはならない)。
後半の展開は、そりゃ泣くって。
本作はジャズバンドなので、一生同じメンツでやっていくぜというロックバンドの青春性ではなく、それぞれが今のバンドを踏み台にしてステップアップしていくというのが前提なので、その辺の儚さもいい。
いい作品を教えてくれて、Twitterのみんな、ありがとう!


3位 最後まで行く

エンタテイメントとしてとても面白かったです。完全にマンガ。それも「魁!!男塾」レベルのリアリティ・ライン。だからこそ、次々に起こるイベントを楽しむことができました。ラストは「トムとジェリー」ですもんね。
面白いは正義。


2位 ジョン・ウィック:コンセクエンス

「ミッション・インポッシブル」とは別のベクトルでのアクション映画の極北。過剰であることが面白さにつながっていくとは。どんだけ戦い続けるんだ、どんだけ車に撥ねられるんだ、どんだけ階段から落ちるんだ、どんだけ撃たれても大丈夫なあのスーツは何なんだ。
リアリティ・ラインは低いけど、絵面や世界観がきちんと作り込まれているのでとても面白く見ることができました。
個人的にはこれでおしまいでいいんだけど、ジョン・ウィックの世界はまだまだ広がるんだよねー。


1位 ゴジラ-1.0

これもエンタメ超大作としてとても面白かった。繰り返すけど、面白いは正義。
評論家は絶対にこの作品を1位に選ばないけど、私は面白かったのだからそれでいいのだ。だって私のランキングだもの。


というわけで、私のベスト10でした。
その他、「ザ・フラッシュ」「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」「フェイブルマンズ」なども面白かったです。
合わなかったのは「リボルバー・リリー」「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」「アントマンアンドワスプ:クアントマニア」「クリード3」など。本当に面白くなかったのと、私が分からなかったのと、両方があります。


2024年も楽しみですが、作品がない。公開予定作品を見ても、見たい作品がない。皆さん、オススメの作品があったら教えてくださいね。年齢を重ねてどんどん興味の幅が狭くなっている私に、新たな刺激を与えてください。
それでは、来年もよいお年を。

最近見た映画ひと言感想(その5)

年齢のせいかメンタルのせいか、最近いろいろ面倒くさくなってブログ更新していませんでした。でもさすがに年末になってしまったので今年の分は今年のうちに書いておこうと思い、重い腰を上げて書きます。


ゴジラ-1.0

私は山崎貴監督はあまり評価していないのですが、本作は面白かった!
ゴジラ映画に求める「ゴジラ怖えぇ!」「ゴジラ強えぇ!」が十分に描かれており、人間ドラマもばっちり。クライマックスの盛り上げやラストの大団円までばっちり。分かりやすく、面白い。
分かりやすすぎて考察の余地がないとも言えますが、エンタメ超大作としてしっかり面白かったです。北米で大ヒットしているのもこういう理由なんだろうな。
あと、CGが本当に素晴らしくて、見ていてずっと感動していました。山崎貴監督の過去作ではあからさまなCGで白ける場面もありましたが、本作はこれまでの集大成として素晴らしい映像を作ってくれました。
なので、個人的には100億円クラスのヒットになってもいいと思っているのですが、そこまで盛り上がってないですね。やはり分かりやすすぎるから再見・再考の必要がないからか。熱いファンのリピートを呼べる作品ではないからなー。でも、家族連れでも楽しめるので、小学生に最初のゴジラ体験をさせるにはとてもいい作品だと思います。そういう点では「シン・ゴジラ」よりこちらに軍配。
まだ上映中なので、未見の人はぜひ。誰もが面白いと思える作品です。


マーベルズ

失速続きのMCU最新作。一応本作のために「ミズ・マーベル」は見ておきましたが、全然面白くありませんでした。主人公カマラが全然魅力的じゃない。
キャプテン・マーベルアベンジャーズのメンバーの中でも最強のヒーローです。カマラとモニカは全然強くない。この3人をどうやってチームにするか。答えは「攻撃するごとにメンバーが入れ替わる」です。会議室でひらめいたときは面白いけど、実際物語に入れ込むと、ウザい。見ていてイライラする。
お話としては、普通。ここまでヒットしないほどの駄作ではありませんが、MCU自体が飽きられているから仕方ない。そして、MCUフェーズ5として何も進展してない。ミッドクレジットで新キャラを出すばかり。こんなのでまとまるの?風呂敷広げすぎじゃない?
一応まだ追いかけるつもりではありますが、ドラマシリーズまでは無理だ。そして私もどこかで脱落するかも。それくらい今のMCUには求心力がありません。義務感のみのコアファンがいつまでついてきてくれるか。私もそろそろ怪しいです。


正欲

多様性や性的嗜好のマイノリティを描いた作品ということで見たのですが、乗れませんでした。
マイノリティだから生きづらいということですが、その性的対象が水とは。そんなの、別に生きづらくなくない?小児性愛カニバリズムだったらそりゃ言えないけどさ。まあ、そんなの映画にできないけど。
性的嗜好っていろいろありますが、「誰かがそのことをしている」ことに興奮するんじゃない?スカトロ好きの人だって、道ばたに落ちているウンコに興奮するわけではなく、美しい女性がそういうことをしていることに興奮するんでしょ?ストッキングに興奮するのではなく、ストッキングを穿いている女性に興奮するんでしょ?
誰かが噴水で遊んでいたとして、水にだけ興奮して、濡れているその人には興奮しないの?水に対して勃起するの?よく分からん。そして、そういう性的嗜好で繋がっているのなら、二人でそういうプレイすればいいじゃん。
性的嗜好がマイノリティだから人を好きになれないんじゃなくて、人を好きになれないから生きづらいんじゃないの?
というところがずーっと引っかかって、乗れませんでした。


ウィッシュ

ディズニー100周年記念作品。うーむ、イマイチだった。
100周年に相応しい王道の作品を作ろう、音楽でも盛り上がれるようミュージカル仕立てにしよう、多様性を考慮して主人公の造形を考えよう、など外側の要求が先にあって、それを受けて物語を作るからこういうことになっちゃったのかなー。
スター(星)は何を目的にアーシャに星の粉を振りかけたのか。なぜアーシャ側について敵味方を判断しているのか。しゃべれるようになった犬は物語上何も機能していない。
いろいろ引っかかるところが多かったです。外側の要請よりも、「面白い作品」が最優先であるべき。ディズニーがこれまで100年間続いてきたのは面白い作品を生み出し続けてきたからでしょう。それなら、100周年に相応しい作品とはガワの問題ではなく物語そのものが100年間でいちばん面白い作品であるべき。それが結果的に100周年に相応しい作品になるのです。
あと、関係ない感想を。3DCGがドラクエ8みたいだなーと思いながら見ていました。また、福山雅治はどうやっても福山雅治


というわけで今年の劇場映画はおしまい。年末年始もいろいろ見たいのに、見たい作品がない。年明け以降もあまりそそられる作品がない。これは作品のせいなのか私の興味が下がっているせいなのか。

RHYMESTER「KING OF STAGE Vol.15」@GORILLA HALL OSAKAに行ってきました!感想

スキルとアゲ曲


ゲネプロのチッタ川崎、新潟に続いてこのツアー3本目の大阪に行ってきました。


今年出来たばかりの新しいハコ、ゴリラホールです。

会場の外にもコインロッカーがあってありがたい。早めに荷物は入れて、身軽にて入場を待つ。
しかし、これからの季節は「外は寒いが中は暑い」なので待っている時間が大変ですよねー。今回はシャツをロッカーに入れ、Tシャツとパーカーで入場待ちをして、中でパーカーを腰に巻くというやり方にしました。

ゴリラホールは2階席がコの字になっていて、横側から見れば相当近そう。2階席、アリやな。
今回は整理番号が370番台だったので、下手(Dさん側)6列目あたりをキープ。


今回もほぼオンタイムで開始。スモークが焚かれますが、ゲネプロのチッタ川崎のときのように演者を隠すほどの量ではなく、幻想的かつレーザーをカッコよく見せるためのスモーク演出でした。


流れは前回とほぼ同じなので、違った部分だけ書きますね。
2曲目の「My Runway」では早くも本日のゲストReiさんが登場!白のワンピースに銀のブーツ、髪の毛もショートボブになっていてとてもカワイイ。そして、ギターが上手い!
このときはこの1曲だけでいったん退場。


最初のMC。
宇多丸「ゴリラホール、新しくていいよね。バックステージでうどんとか蕎麦が出るの。美味しかった」
Mummy-D「僕は肉吸いを食べました」
宇「最初に言っておきます。今日のお客さんはラッキーです」という匂わせに続いて「たとえ万博がどういうことになっても気落ちしないでください」という落とし。


マクガフィン」は、これまででいちばん二人のラップが素晴らしかった!
その後のMCで「ベイベの皆さんに岡村ちゃん情報を」と宇多丸さんが言うので私が大きく手を上げると、宇多丸さんはわざわざ私の目の前まで来てお話をしてくれました。
岡村ちゃんは我々の武道館に出ていただくことが決まっているんですけど、『RHYMESTERとコントをやりたい』って。『いやいや、そんな時間ないですよ。そもそもあなた自分のライブではMCも一切しないくせに』って言ったら『自分のライブではカリスマ性を…』とか言うんですよ」
ということで、一旦持ち帰りになりました。つーことは、武道館でコント、あるかもよ(多分ない)。


過去曲をまとめてやる「季節の3種盛り」は、今回から冬バージョン。「お ぼ え て い な い」「サイレント・ナイト」「Diamonds」の3曲。特に前半2曲はライブでなかなか聴けないのでうれしい!「お ぼ え て い な い」は二人ともリリックが素晴らしく、落語のようなよくできた噺です。
この日、Dさんは左手の甲にマジックで何やらカンペを書いていたのですが、どうやらこの3曲のリリック(の忘れやすいポイント?)らしかったです。しかし、その後のMCで「俺、左手でマイク持つから左手に書くと見えないんだよね」と言っていました。


JINさんのMCコーナー。
「大阪はDJで何度も来ていて絆があると感じていて、そんなこともDJ JINと大阪の太いつながりのせいなんですけど」
会場の皆さん「(せいって…)」とザワつく。
そして「私は横浜出身なんですけど、父親が大阪生まれなんですよ。ということで、大阪よろしくー!」
中身ゼロ!!!!


「2000なんちゃら」では、ついにDさんが2ヴァース目の数字だらけパートを完全に覚えていて感動した。やればできる。


再びReiさん登場。
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ファンキーなギターがカッコいい。Reiさんは、やっぱりブルースが根底にあるのが分かるギタープレイでした。
で、この曲にRHYMESTERのラップが乗る!それも「ゆめのしま」!!!
いやー、これは想像していなかった。てっきりReiさんのソロと、RHYMESTERの曲をギターで伴奏するくらいだと思っていました。まさかのマッシュアップ!いやー、いいもん見た。
宇多丸さんによるReiさんの新譜紹介。

宇「こんなカッコいいReiさんなので、このまま帰すのはもったいない。というわけで、今度はRHYMESTERの曲にReiさんが乗ってもらいます。どの曲やろうかなー。あの曲かなー。『サウナ』かなー。『サウナ』かもなー」
D「なんでサウナ一択なんだよ」
というフリから始まったのは「K.U.F.U.」!!!
www.youtube.com
これのギターリフをReiさんが弾くのです。
この曲は、最近のライブではDさんヴァースで「廻シ蹴リ」のトラックになってさらにカッコいいのですが、今回は途中であえてラップを止め、「いつも通りラップしてもいいんだけど、ここでさらにムチャぶりをします。Reiちゃんにラップをしてもらいます!」というまさにムチャぶり!
この瞬間、確かにこのヴァースは表打ちのラップなので素人でも(私でも)できるなーと思ったのですが、Reiさんのラップはまさかのオリジナル!しかも上手い!
ラストはもう一度Dさんがキレキレなラップをかまして大爆発の中エンド。いやー、いいもん見た。


Reiさんがいたまま「Open The Window」。そしてここでサプライズゲスト、JQ登場!


フック(サビ)だけのために大阪まで来てくれるとは。ありがたいですな。いやー、いいもん見た。


ゲスト二人が退場し、再びステージにはRHYMESTERの3人のみ。ここでJINさんのスクラッチ宇多丸さんDさんの掛け合いラップで「Rで始まりRで終わる」のアレ(曲名あるのかしら?)。このアカペララップ大好き。
そして「Forever Young」。この曲はBOSEパートを宇多丸さんが、ANIパートをDさんがラップするのですが、DさんはいつもANIパートはやる気ゼロ&ラップ覚えてこないという体たらくだったのが、今回は「似せるためあえてのダラダララップ&歌詞はちゃんと覚えてきた」になっていました。やればできる。


最後の宇多丸ブートキャンプで声出しをして、本編ラスト「待ってろ今から本気出す」!


アンコールは「アトロク2」のテーマ曲。ライブで披露したのもラジオで流れているのと同じもの。この曲はまだここまでしかできていないそうです。
アンコールは毎回グッズの紹介。宇「グッズをお買い求めいただくと助かるんじゃなくて、うちは弱小事務所なんで、お買い求めいただかないと助からないんです!」そこで「助けてください!」とセカチューの小芝居をする宇多丸さん。
この後「B-BOYイズム」「ONCE AGAIN」で終了。


今回は「ゆめのしま」「K.U.F.U.」のアゲ曲があって盛り上がった。アンコールの2曲もいい。そして、この日は二人ともラップがキレキレだった。特にDさん。当たり前だけど、スキルがあるとカッコいい。カッコいいラップを聴けるとライブは盛り上がる。結果、今回のツアーでいちばんよかった回になりました。
あ、ハイパヨちゃんがいなかったので「なめんなよ1989」はやりませんでした。残念。


ギリ自分を発見!


出待ちもする予定だったのですが、メンバーの皆さんはすぐに翌日のライブ地、広島へ出発しなければならないため出待ちできず。残念。でも、入り待ちしちゃったもんねー。



夜は居酒屋で串カツ!大阪だもの。

最近見た映画ひと言感想(その4)

最近結構映画に行っていて、このひと言感想も早く書かなきゃなーと思いながらサボっていたのですが、ようやく重い腰を上げて書く。その代わり、いつも以上にざっくり感想で。
今回は9月・10月に見た作品。ネタバレもありで書きます。


ジョン・ウィック:コンセクエンス

過去3作は配信で見ました。回を重ねるごとに世界観は広がりリアリティ・ラインは下がっていく。ヤンジャンのような世界で命の価値はあまりに軽い。ゲームのように敵を倒していく。
で、本作。
面白かった!リアリティラインは低いがきちんと作りこまれた世界観。アクションシーンは、リアリティはありつつ、過剰!あんなに階段落ちする必要ないしあんなに高いところから落ちる必要ないのにやっちゃう。スーツの防弾性能高すぎで、頭に当たらなければセーフという世界。ゲームか。「ミッション・インポッシブル」とは違うベクトルのアクション映画の極北。
各アクションシーンは必要以上に長いけど、過剰だから見ていられる。お話も長いけどずーっと面白い。真田広之ドニー・イェンもリナ・サワヤマもみんなよかった!ラスボスであるビル・スカルスガルドの憎らしさとカッコよさの両立。だからこそ引き立つラストの決着。
いやー、素晴らしかった。ラストでジョンは死んだように見えますが、本作がこれほど大ヒットしてスピンオフも作られているので、まだ続編やるんだろうなー。いいラストだったのでこれで終わりでいいんだけどなー。


沈黙の艦隊

あの長い作品をどうやってまとめるのか、そして国際政治、何より核を扱う作品としてどう描かれるのかという点がとても心配で、まったく期待していなかったのですが、面白かったです。
映像と音は素晴らしかったです。深海で音だけが頼りの世界。そこを利用して位置情報を攪乱し、ミサイルを一発も撃たずアメリカ軍を退ける。原作の序盤の興奮がそのまま描かれていました。
しかし、そこまで。政治との絡み(国内・世界とも)も核の扱いも何も描かれないままおしまい。何も解決してない!
そもそも、やまと独立の理由も語られていない。これでは、原作を知らずに見た人は消化不良すぎるでしょう。Amazon製作なので、今後配信オリジナルでやるのかな。それを今から宣伝しちゃうと逆効果になるからまだ黙っているのかな。沈黙だけに。


BAD LANDS

面白かった!原田眞人監督作品はリアリティ・ラインが絶妙に低いので、変な登場人物や出来事もいろいろ「アリ」にしてくれる。
いくら大変な境遇だったとしても現在詐欺行為をしている主人公はなかなか応援しづらいものですが、安藤サクラ力(りょく)によりこれもアリにしてくれている。さすが安藤サクラ
役者さんは皆さん素晴らしかったですが、中盤の岡田准一にびっくりした!友情出演ありがとう!山田涼介さんのおしりが見られるので、ファンにはたまらないですね。
こういう作品にしては珍しくラストがハッピーエンドなのもよい。いいエンディングでした。


アンダーカレント

今泉力哉監督は好きな監督なので、少し甘めの採点になってしまいますが、本作もよかったです。他の監督ならもっとドラマチックに作っただろうけど、今泉作品なのでさらっと、あっさりと、自然に描かれる演出と場面転換。
人を分かるとはどういうことか。人に見えている部分は見せている部分で、その下には見えない部分がある。それが底流。
ラストも完全に解決したわけでもないしすべてが明らかになったわけでもない。それでも日々は続いていく。たまたまこの映画の2時間分だけ私たちが見ているだけで、この前後にも彼らの日々はあるのです。そう思わせてくれるラストカットでした。




予告編で分かっていたけど、本当にあの事件なのね。きれい事はいらない。本心はどうなんだ。彼の理屈も分かるけど、ちゃんと「それは違う」という作りになっていてよかったです。とはいえ、本作は宮沢りえの子供が障害を持っていてその子が亡くなっているという背景があるので、少し下駄履いている部分はありますけどね。
私も現在福祉の仕事をしているので、実際はこういうことを思うことはあります、正直。でもね、大人は建前で生きるのだ。子供の屁理屈に付き合う必要なんてないのだ。
どんな人でも、この作品を見たら考えさせられると思います。それくらい突きつけられる重く強い作品でした。


キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

スコセッシ、最近長すぎるよ。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は179分(でもめちゃめちゃ面白かった!)、「沈黙-サイレンス-」は159分(見てない)、「アイリッシュマン」は210分!(映画館で見たのですが、途中寝てしまった)、で本作も206分。長いよ!
本作は、面白かったけどやっぱり長いよなー。デ・ニーロは、いい人なんだけど自分の利益のためには悪さもやってしまう。差別や略奪の意識なんてないから。そして彼に動かされるディカプリオはアホ。
でも、こんなの今の時代でもありますよね。それが怖かった。


ザ・クリエイター/創造者

世間では評判いいようですが、私はあまりはまらなかったです。ちゃんと理解できなかった。たぶんもう1回見たら感想変わるんだろうけど。配信に来たら見てみようっと。


ドミノ

「ゲーム」みたいな作品かと思っていたら、「インセプション」みたいな作品のようで、結果全然違う単なる駄作でした。
この作品は催眠術でいろいろやるよって話なのですが、催眠術で何でもできちゃったらもう何でもアリじゃないですか。ルールや枷がないと何が何だか分からない。見ている私たちは何を見ればいいのか。うーむ、残念。


ふう、何とか書いたぞ。今年はあと「ゴジラ-1.0」(実はもう見た。めっちゃ面白かった!)、「正欲」、「マーベルズ」、「ウィッシュ」くらいかなー。楽しみ。


地球温暖化は人間の思い上がり

地球はでかい


私、「地球温暖化」に懐疑的なのです。地球温暖化自体は事実ですが、それは人間のせいなのか?人間がCO2排出量を減らせば地球温暖化は食い止められるのか?
人間の影響力って、そんなにありますか?CO2排出量を「これ以上増やさない」や「ちょっと減らす」にしたところで、温暖化を止められるのですか?


相手は地球ですよ。「私たち人類の愚かな行いのために聖なるガイアを汚している」なんて、思い上がりも甚だしい。
それは人間が住みにくくなっているだけで、地球にとっては痛くもかゆくもないのでは。
地球は誕生して46億年。灼熱の時代もあったし、恐竜の時代は今よりずっと高温多湿でした。さらに全球凍結時代もありました。全球凍結ですよ。地球全体が凍っているのですよ。
それに比べれば、気温が数度上がっていることなんて誤差の範囲内です。地球にとっては異常でも何でもない。
今の時代は、ほんの数百年だけ気温がほぼ一定だった、という話なんじゃないの?


地球の気温上昇は、人間のせいなのでしょうか。人間の活動の影響はもちろんあるでしょうか、それが原因のすべてなのでようか。地球が通常の活動の範囲内で微々たる変動をしているだけという可能性はないでしょうか。
実際は両方なのでしょうが、あまりに人間の影響力を過大評価しているのではないでしょうか。


海水面の上昇問題ってありますよね。地球温暖化により氷が溶け、海水面が上昇し、海抜の低い地域では生活に支障が出ている、っていうやつです。
私はこれがよく分からないのです。地球の表面積の7割は海。その海の海面を1センチ上昇させる水の量っていかほど?
また、北極海の氷がいくら溶けようとも、海に浮いている氷なのですから、海面水位はまったく変化しません。コップの水に浮かべた氷が溶けても水量変わらないのと同じです。小学校の理科で習いましたよね?
となると、南極やグリーンランドなど陸地の氷が溶けてという話になりますが、先ほど書いたように地球全体の海水面を上昇させるほど溶けているか?となるとやはり疑問に思います。
もうひとつ。気温上昇による海面膨張の可能性もあります。これも小学校の理科で習いましたね。水を温めると体積は増える(さらに温め続けると蒸発するので体積は減っていく)。
これも、気温が数度上がっただけで地球全体が目に見えるほど海水面が膨張するなんてこと、あるの?
うーむ、どういうことなのかしら。誰か教えてください。
ツバルやベネツィアなど海水面の上昇困っている地域は、海水面の上昇ではなく地盤沈下が原因なんじゃないの?


CO2の排出が地球温暖化の原因になるのは間違いありません。排出量を減らそうという取り組みは正しいです。それが地球温暖化をどれくらい抑えるのかについては、私は世間よりだいぶ低く見積もっていますけど。
で、CO2排出量を抑えるために「これ以上の豊かさはいらない」とか言っている人がいますが、ちゃんちゃらおかしいですね。金持ちの戯言ですね。王子が「庶民の生活をしてみたい」と言っているよう。
CO2の排出を抑えるために産業革命前の生活に戻るなんて無理です。人間の欲望は戻ること不可能です。
本当にCO2の排出量を抑えるなら、今よりもさらに産業を発展させて、CO2排出を抑える技術を生み出すしかない。今よりもさらに科学の発展にアクセルを踏み込むことが最善だと思うのです。
人間、頑張れ。


↓こういう本は全く読んでいません。