やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

最近見た映画ひと言感想(2023年その2)

本当は1本1本じっくり感想を書きたいのですが、時間がなくて書けない。なのでこうやってまとめて書く、というシリーズです。全部ネタバレありで書きます。
今回は4月から6月前半までに見た映画。


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ese.hatenablog.com
前作がとても面白かったので期待して見た続編。
うーむ、前作の方がよかったな。そもそも、続編といってもお話は全然つながっておらず、「PC・スマホの画面のみで構成されるミステリー」という映画の枠組みのみが共通なだけ。その手法の新しさ・面白さは本作ではないため、物語の部分で楽しませてもらわなければならない。そこが前作より足りなかったかなーという印象。
若い子のITスキルはすごいな。おかげで途中ついていけなくなりました。だから面白さを拾えていないのかもしれない。おじさんだから。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3

世間は大好きGOG。しかし私はそこまでファンではない。そんな私でも、本作は面白かったです。
銀河のならず者・はみ出し者たちがチームを組んで銀河を救う。ヘンテコは個性、ダメでもチームなら何とかなる、居場所は自分で作る、といったテーマが通底している本シリーズですが、本作ではそれをさらに突き詰めて「ありのままでいい vs ヘンテコは矯正が必要」という対立軸になっています。
ロケットとその友達の過去パートは見ていて辛いけど、その重いフリを十分に利かせてクライマックスで爆発してくれます。ラストの新生ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンツもいい!
あと、多人数が入り乱れてのアクションシーンをノーカットで映す手法もよい!「アベンジャーズ」のよかった頃を思い出した。
ネビュラがいい人になっているのはシリーズの流れなので自然としても、本作ではマンティスが強い自我・意思を持つようになっていてよかった。ドラックスも「こいつ、何もいいことしないな」という私の印象を覆すいい役柄でした。
ああ、ジェームズ・ガンは本作でMCU離れるのか。残念。
MCUは本作のように本編は単独作品として面白く作り、ミッドクレジットでMCU全体のつながりを示す、くらいのバランスでいいのでは。広がりすぎたMCU世界が今後どうなっていくのか、全然予想できないし、今のところ期待もしていない。(でも見るけど)
次は11月の「マーベルズ」か。ということは、それまでに「ミズ・マーベル」は見なきゃならないし、その他のドラマシリーズも何かに関わってくることを考えれば見なきゃならない。あのー、私、マーベル以外にも見たい作品あるんで、そんなに全部見ていられないんですけど。面白い作品だけに絞ってくれないかな。


TAR/ター

映画評論家の大絶賛により、普段見ないタイプの作品を見てきました。
うーむ、私は頭が悪いから理解できなかった。キャンセルカルチャーの作品なのですが、それを「面白い作品」として受け取れなかったです。映画的技法や省略があるから、受け手が理解しながら見ていかないと面白がれない作品なのでしょうが、私にはその能力がなかった。


最後まで行く

各国でリメイクされているということはお話の面白さは保証付きなわけでして、当然、面白かった!エンタテイメント!
最初の「死体を自分の車のトランクに入れる」といういちばん難度の高い問題も、大雨という環境とひっきりなしに鳴る電話(夫婦問題・親の危篤と死去・仕事上のトラブル)により「アリ」にしているのが上手い。
その後追い込まれていく岡田君のリアクションが面白い。コメディの才能あるぜ、ひらパー園長。
綾野剛のキャラの振り幅もよかった。そして、綾野剛の上司の嫌な顔がとてもよかった!調べたら千葉哲也さんという俳優でした。千原兄弟せいじのような嫌な顔がとてもよかった!(とてもよかったので2回書く)
見ている途中は「最後まで行く」ってどういうこと?と思っていましたが、ラストまで見ると完全に「最後まで行く」でしたな。トムとジェリー、仲良くケンカしな。


クリード 過去の逆襲

これはダメでした。はまらなかった。
詳しい感想と、ぼくのかんがえたさいきょうのクリード3はこちら。
ese.hatenablog.com


ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

ただただ楽しい映画。見た後何も残らない。こういう映画はあっていい。もっと荒唐無稽、もっと勧善懲悪でもよかったくらい。
途中、クッパのピアノ弾き語りの場面は、完全に岡村靖幸のライブの弾き語りでしたな。あそこ、本編に直接関係していないのだから入れる必要ないわけです。それでも入れて、そしてあんなノウホウフェイクも入れて、完全に岡村ちゃんに仕上げているということは、イルミネーションもしくは任天堂の社員に岡村ちゃんファン(ベイベ)がいて、しれっとああいう演出にしちゃったというのはさすがにベイベの妄想か。


怪物

いろいろ語り口のある作品ですが、まずは素直に「面白かった」です。
この作品は、予告編だと「子供がいじめられた。先生はその事実を認めようとしないし学校は事なかれ主義」という構図で見せてくるのですが、これは完全にミスリード。見ている私たちも「是枝作品だからそのままのわけはないよな」と思っていたけど。  
とはいえ、1幕目の安藤サクラの目線からはひどい先生・ひどい学校にしか見えない。それが2幕目になると、先生側の視点で見えてくる事実は変わってくる。そして3幕目。
「怪物だ~れだ」というコピーは、見る人は「学校だよね・大人だよね」ということを想像すると思いますが、最初のウソをついたのは子供であり、誰もが怪物(=加害者)の要素を持っているという見方もできます。明示されてないけど放火の犯人も。
ラストの描写は見る人により解釈は分かれると思いますが、私はあの二人は亡くなっていると思っています。安藤サクラ永山瑛太が廃電車のドアを開けたとき、ポンチョがありました。また、ラストの線路は、その前に封鎖されている描写があったのにこのときは柵がない。だから現実世界ではないのだ、というのが私の見立てです。違う解釈があったら教えてください。
視点によって見えてくる事実は違う、というのはその通りだと思うのですが、そうだとしても、1幕目の永山瑛太安藤サクラへの言動は腑に落ちない。あんな言い方して途中で飴を舐めるような先生が、2幕目では熱心でいい人でした、とはならないと思うけどなー。ミスリードのしすぎでは。
公開前にカンヌで箔を付けて公開という宣伝方法は正しいし、脚本賞を獲ったのでこれは大成功でしたが、クイア・パルム賞を獲ったのは余計だった。これのせいでまだ見てないのにあれこれ言うひとがTwitterに現れ、またこの賞のせいで核心部分の想像ができてしまった。何も知らずに見たかったなー。その方はより衝撃的だったしより面白く感じたはず。
是枝作品はオープンエンドが多く、見た後すっきりしないため批判する人が多くいますが、語り甲斐のある作品とも言えます。私はそれを歓迎するし、肯定します。しかし、語る相手はいません…。
あと、是枝作品を批判する人は「是枝作品が嫌い」ではなく「是枝監督が嫌い」のパターンが多いので注意。作品の批評は自由ですが、個人攻撃が目的の人とは会話する必要ありません。


渇水

全体的に今一歩、という印象でした。キネ旬の映画評だと3人とも高評価だったのに。
www.kinenote.com
脚本(セリフ)に少しずつの違和感。人はそんなこと言うかな、そんな言い回しするかな、そういった積み重ねが映画に対する集中から少しずつ遠のかせていきました。
生田斗真くんは市役所職員なら、ネグレクトの心配のある家庭があったら福祉につなげてください。親がいないことが分かっているのに給水停止するなよ。
「先輩はどうしてこの仕事に?」「流れで」というやりとりがありましたが、二人とも市役所職員ですよね。じゃあ、単なる人事異動の結果では。
「10代半ばから親元を離れて仕事を転々としてここに流れ着いた」なんて言っていましたが、中卒で仕事してたの?そうだと公務員試験の受験資格ないのでは。
これまで自分の意志はあまりなく流れで生きてきたけど、逆らってみたくなった。ということを描きたいなら、市役所職員はミスマッチ。入るには勉強が必要で、そこには自分の意志が必要。で、入ってしまえば配属先は自分の意志は反映されない。「流れ」もくそもない。
せめて「親元を離れたくて、でも一応親を安心させたくて、地元から離れたここの公務員試験を受けた」くらいの言い訳は必要かと。
ネグレクトの姉妹が、汚れてない。服も毎回違うし。特に給水停止以降は風呂にも入れないし洗濯もできないから、いつも同じ服でもっと汚れていい。「誰も知らない」を参考にしろ。
ラストの息子からの電話。なぜあの電話が来たのか、分からない。息子や妻との関係性がよくなった描写はないのに。
うーん、悪くないんだけど、はまりませんでした。


以上、4月から6月前半までで8本見ました。金と時間に余裕があればもっと見たい作品はあるのですが、金と時間に余裕がないのでこれが限界。
冒頭で「本当は1本1本じっくり感想を書きたいのですが、時間がなくて書けない」と書きましたが、あれはウソです。こうやってコンパクトな感想ならTwitterと同じ感じで書けるけど、1本の感想を数千字で書く力が私にはもうありません。きちんと構築する力がないし、細かなニュアンスを表現する語彙がない。やはり小説を読んだり、自分でも書き続けるといったインプットアウトプットの両方が必要なんですよね。あとは時間と心の余裕。
これから「ザ・フラッシュ」「スパイダーバース」「ミッション・インポッシブル」といったハリウッド超大作が目白押し。楽しみです!