1月は全然見たい作品がなく心配だった映画業界ですが、2月以降様々なジャンルで見たい作品が増えてきました。では簡単に、感想を。
夜明けのすべて
原作未読。三宅唱監督作品は「ケイコ目を澄ませて」を配信で見ただけ。配信で見たせいか「ケイコ~」はあまりはまりませんでした。
本作はよかった。何か事件が起きるわけでもないし何かが解決するわけでもない。その人の人生は少し動いた、そんな程度の出来事です。それをじんわりと優しいいい映画に仕上げるのは、監督の腕前なんでしょう。
主演の二人がとってもよかったです。松村北斗さんは初めて見るのですが、とても上手ですね。ぼそっとしゃべる感じが演技感ゼロ。なのに聞き取りやすい(録音部の功績もある)。
その他の俳優さんたちも、背景として動いているときまで皆さん素晴らしかったです。みんな生きている。
たぶん、「ケイコ~」も映画館で見たらもっといい感想だったんだろうなー。本作も配信で見たらあまり感動しなかったかもなー。やはり映画は映画館で見るべきなんだな。
アーガイル
マシュー・ヴォーン監督の最新作。お話の内容や出演者は何も知らず、監督名だけで見に行きました。
面白かったです。マシュー・ヴォーンだからこその荒唐無稽さ。リアリティや整合性を考えなくていいケレン味たっぷりの演出。彼の作品を知っている人なら楽しめる作品でした。クライマックスのスローモーションになるあの場面は、「キングスマン」の人間花火のシーンを思い出した。
名作や傑作とはいえないけど、「楽しい映画」でした!こういう70~80点の作品にももっとお客が入ってほしいなー。世界的に大コケして赤字決算らしいですが…。
今後「キック・アス」のリブートやユニバース化もあるらしいですが、先行き不安ですな。
ese.hatenablog.com
「キック・アス」「キングスマン」も大好き。しかしどちらも続編はイマイチ。
ゴールドボーイ
岡田将生が殺人を犯す場面を中学生が撮影していた。それをネタに強請ろうとする中学生。さて、どうなる。
岡田将生さんはイケメンが過ぎるので、普通の兄ちゃんをやるのが難しい。今回はサイコパスで中二病(自分に対する自信は大きくあり、他人を見下す)の婿養子。対する中学生は正に中二病の天才中学生。
予告編だけだと、中学生が岡田将生を強請るが、中学生だから逆に脅され…みたいな展開を想像していたのですが、実際は大人と天才中学生の頭脳合戦でした。「デスノート」の月vsLみたいな感じ。もっとこっち方面で宣伝した方がよかったのでは。
お話は面白かったのですが、映画的な快楽は少なかったなー。演出や構図やカット割りや編集など。
黒木華は以前は蒼井優に似ていましたが、最近全然違う感じになってきましたね。北村一輝は沖縄が舞台なのでこの濃い顔が選ばれました。松井玲奈は元トップアイドルとは思えないほど全然可愛くなかった。この役のせい?江口洋介はいい役やりすぎ。
変な家
ちょっと前にネットを開くとこのマンガの広告が毎日出てきてうざいなーと思っていたのですが、結局見に来ちゃった。単純接触効果ってあるんですね。
ミステリーだと思って見始めたら途中ホラー演出がいくつもあり、後半は因習村ものになっていく。石坂浩二の配役は横溝正史フレーバーを醸し出すための「敢えて」ですよね!
元々ありえない話なのでリアリティ・ラインへの言及はしませんが、最後で「親の愛」という着地はいかがなものか。
DJ松永の役者っぷりは思った以上によかった。
私は地方の映画館で見ているしコナンやONE PIECEなんかは見ないのでいつも劇場は空いているのですが、この日は満席に近いほど混んでいました。そんなにヒットする作品かなーと思っていたのですが、何と初登場1位!すげー。作品の出来はイマイチなのでロングランはしないでしょうが、それでも1位はすごい。「DUNE」5位だもん。
DUNE砂の惑星 part2
この作品を見るために、わざわざIMAXのある映画館まで高速道路を使って行ってきました。
正直、前作は退屈で劇場でも寝そうになったし、おさらいとして家でもう一度見たときも面白さは分からなかったのですが、本作は面白かった。活劇要素が多いのは盛り上がる。
IMAXなので縦に長い画面構成ですが、正直その良し悪しは分かりませんでした。ただ、音はとてもよかった!低音がビリビリ響いて気持ちよかった。
面白かったけど、166分はやはり長いなー。