やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

最近見た映画ひと言感想(その5)

年齢のせいかメンタルのせいか、最近いろいろ面倒くさくなってブログ更新していませんでした。でもさすがに年末になってしまったので今年の分は今年のうちに書いておこうと思い、重い腰を上げて書きます。


ゴジラ-1.0

私は山崎貴監督はあまり評価していないのですが、本作は面白かった!
ゴジラ映画に求める「ゴジラ怖えぇ!」「ゴジラ強えぇ!」が十分に描かれており、人間ドラマもばっちり。クライマックスの盛り上げやラストの大団円までばっちり。分かりやすく、面白い。
分かりやすすぎて考察の余地がないとも言えますが、エンタメ超大作としてしっかり面白かったです。北米で大ヒットしているのもこういう理由なんだろうな。
あと、CGが本当に素晴らしくて、見ていてずっと感動していました。山崎貴監督の過去作ではあからさまなCGで白ける場面もありましたが、本作はこれまでの集大成として素晴らしい映像を作ってくれました。
なので、個人的には100億円クラスのヒットになってもいいと思っているのですが、そこまで盛り上がってないですね。やはり分かりやすすぎるから再見・再考の必要がないからか。熱いファンのリピートを呼べる作品ではないからなー。でも、家族連れでも楽しめるので、小学生に最初のゴジラ体験をさせるにはとてもいい作品だと思います。そういう点では「シン・ゴジラ」よりこちらに軍配。
まだ上映中なので、未見の人はぜひ。誰もが面白いと思える作品です。


マーベルズ

失速続きのMCU最新作。一応本作のために「ミズ・マーベル」は見ておきましたが、全然面白くありませんでした。主人公カマラが全然魅力的じゃない。
キャプテン・マーベルアベンジャーズのメンバーの中でも最強のヒーローです。カマラとモニカは全然強くない。この3人をどうやってチームにするか。答えは「攻撃するごとにメンバーが入れ替わる」です。会議室でひらめいたときは面白いけど、実際物語に入れ込むと、ウザい。見ていてイライラする。
お話としては、普通。ここまでヒットしないほどの駄作ではありませんが、MCU自体が飽きられているから仕方ない。そして、MCUフェーズ5として何も進展してない。ミッドクレジットで新キャラを出すばかり。こんなのでまとまるの?風呂敷広げすぎじゃない?
一応まだ追いかけるつもりではありますが、ドラマシリーズまでは無理だ。そして私もどこかで脱落するかも。それくらい今のMCUには求心力がありません。義務感のみのコアファンがいつまでついてきてくれるか。私もそろそろ怪しいです。


正欲

多様性や性的嗜好のマイノリティを描いた作品ということで見たのですが、乗れませんでした。
マイノリティだから生きづらいということですが、その性的対象が水とは。そんなの、別に生きづらくなくない?小児性愛カニバリズムだったらそりゃ言えないけどさ。まあ、そんなの映画にできないけど。
性的嗜好っていろいろありますが、「誰かがそのことをしている」ことに興奮するんじゃない?スカトロ好きの人だって、道ばたに落ちているウンコに興奮するわけではなく、美しい女性がそういうことをしていることに興奮するんでしょ?ストッキングに興奮するのではなく、ストッキングを穿いている女性に興奮するんでしょ?
誰かが噴水で遊んでいたとして、水にだけ興奮して、濡れているその人には興奮しないの?水に対して勃起するの?よく分からん。そして、そういう性的嗜好で繋がっているのなら、二人でそういうプレイすればいいじゃん。
性的嗜好がマイノリティだから人を好きになれないんじゃなくて、人を好きになれないから生きづらいんじゃないの?
というところがずーっと引っかかって、乗れませんでした。


ウィッシュ

ディズニー100周年記念作品。うーむ、イマイチだった。
100周年に相応しい王道の作品を作ろう、音楽でも盛り上がれるようミュージカル仕立てにしよう、多様性を考慮して主人公の造形を考えよう、など外側の要求が先にあって、それを受けて物語を作るからこういうことになっちゃったのかなー。
スター(星)は何を目的にアーシャに星の粉を振りかけたのか。なぜアーシャ側について敵味方を判断しているのか。しゃべれるようになった犬は物語上何も機能していない。
いろいろ引っかかるところが多かったです。外側の要請よりも、「面白い作品」が最優先であるべき。ディズニーがこれまで100年間続いてきたのは面白い作品を生み出し続けてきたからでしょう。それなら、100周年に相応しい作品とはガワの問題ではなく物語そのものが100年間でいちばん面白い作品であるべき。それが結果的に100周年に相応しい作品になるのです。
あと、関係ない感想を。3DCGがドラクエ8みたいだなーと思いながら見ていました。また、福山雅治はどうやっても福山雅治


というわけで今年の劇場映画はおしまい。年末年始もいろいろ見たいのに、見たい作品がない。年明け以降もあまりそそられる作品がない。これは作品のせいなのか私の興味が下がっているせいなのか。