「監督・脚本・主演・武術指導:ジャッキー・チェン」ってすごいよね
年々マンガを読むことは減ってきていますが、それでもいくつか読んでいます。
そして映画を見るたびに「この俳優はカッコイイ」「CGがすげー」「脚本上手いなあ」「音楽良すぎ」などを思うのですが、最近ふと、そういえばマンガ家ってこれ一人でやっているんだなと思うと、マンガ家って大変だなと思ったので今回のエントリを書きます。
映画だと「脚本」「構図」「セリフ」「CG」「美術」「俳優」「衣装」「編集」など、あらゆる部分が分業になっています。取りまとめるのは監督だとしても、それぞれの分野で一流のプロが専門的な能力を発揮して映画は作られています。
それに引き換え、マンガ家は全て自分です。編集者やアシスタントはいたとしても、映画に比べれば自分ひとりにかかる分量はめちゃくちゃ大きいです。
どんな話にしようか、構図は、セリフは、キャラの造形は、何着せる?何持たせる?などなど。
映画であればイケメンが必要であればイケメンをキャスティングさせればいいですが、マンガ家は自分で描かなければいけません。カッコいいセリフもそれを言う時の表情もその際のアングルも、全て自分です。服装にしても建物にしても乗り物にしても、全て自分で調べて描かなければいけません。マシンや兵器が好きな作者なら描くのは楽しいかもしれませんが、服装について無頓着であっても、何かしら着せなければなりません。美術のスタッフはいませんので、そこでも自分です。
逆に俳優は、感動的なセリフは脚本に用意されているし、それが感動的に見えるようにメイクも照明もアングルも音楽も全て周りが用意してくれています。
もちろんそこで感動的な演技が求められますが、自分の労力と、それに引き換えで得られるリターンは非常に「お得」に感じてしまいます。
さらにいい役をやればいい人に思ってもらえるという、副作用もあります(それによりプライベートが制限され、それが必ずしもプラスになるとは限りませんが)。
しかも、連載マンガとなれば、何年も机にこもりっきりです。最近は手塚治虫のような徹夜・カンヅメというのは減ってきているように思いますが、それでもずーっと机に向かわなくてはならない。お金もらってもなかなか遊びにも行けない(ように見えます)。
何ヶ月か撮影をしておしまいの俳優とは拘束時間は段違いですよね。
同じく、ミュージシャンもアルバム1枚作るのはマンガ家よりも時間短いですよね。それ1枚・それ1曲で一生食べていける場合もあるし。
まあ、マンガでしか成し得ない表現もたくさんあるし、マンガ家本人は自分が好きでやっているので、私のような部外者がとやかく言う必要は全くないのですが、「大変だなあ」と「それに引き換え、俳優は得してるな」と思ったので書きました。