オシャレに見せたい
映画『コードネームU.N.C.L.E.』を見ました。公式サイト↓
wwws.warnerbros.co.jp
監督はガイ・リッチー。しかし私は彼の作品をひとつも見ていなかった。マドンナの元夫、しか情報がない。
主演の一人はヘンリー・カヴィル。『マン・オブ・スティール』のクラーク・ケントです。しかし、これも私は見ていない!
もう一人の主役はアーミー・ハマー。『ソーシャル・ネットワーク』に出ていたそうですが、記憶にない!
という、何も知らない状態で見始めました。
全体として、「オシャレに見せるぞー」というのが感じられる作品でした。構図からカット割りから別の場面に移る際に画面が割れる転換の仕方なども。オシャレだな、カッコいいな、とは思いましたが、どうも監督の「オシャレに見せるぞー」が透けて見える部分もあり、センスよりも学習でオシャレさを出している感じがしました。おしゃクソ品川さんやキンコン西野さんがいいこと言っても嫌われるような、狩野英孝や三四郎小宮がいくらダメでも愛されるような、上辺を取り繕っても本質は出ちゃうなー、という感じ。変な喩えだったな。
この作品は、スパイアクションなのですか?確かにその通りだしTSUTAYAのジャンルもアクションになっていましたが、スパイ要素やアクション要素はあまり多くなく、個人的にはコメディ映画として見ていました。東西スパイのライバル関係あれこれ、プレイボーイとカタブツの対比。特にイリヤ(アーミー・ハマー)のすぐキレる様、女性に奥手な様はよかった。
この二人はよかったのですが、もっといろいろ描けたと思うのです。イリヤのガタイの良さ(身長196㎝!)は彼のキャラ造形の一つですが、ナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)も185㎝もあるので、目立たない。ムキムキとスマートで見た目の対比がもっとあるとよかったな。
最初反目しあっていた二人が徐々に認め合って最後は協力して敵を倒すというのは古典的フォーマットですが、それがあまり活かされていないように感じました。実はあいついい奴じゃんとかつい助けてしまったとかのエピソードの積み重ねの上にラストのカタルシスが生まれるのに、その辺の組み立て(フリとオチ)があまり上手くいっていないように思いました。『スラムダンク』の桜木と流川を見てよ!
この作品のヒロイン、ギャビー役のアリシア・ヴィキャンデルも私は知りませんでした。フィルモグラフィを見てもどれも見たことがなかった。
しかし!彼女は可愛い!最初の整備士の場面では気づきませんでしたが、その後着替えるごとに可愛い!まるで三つ編みメガネの学級委員長が髪をほどいたら美女だった的な輝き!なんだろう、欧米人としての美しさもあるけど、日本人ぽい可愛らしさもあるんですよね。何が違うんだろ。輪郭?
1960年代のお話なので、スパイのハイテクマシーンは登場しません。仕方ないけどちょっと残念。フェンスを破る機械の違いのシーンは面白かったです。こういう東西の対比、ライバル心の場面もっと見たかったな。
あと、極秘任務なのに二人が会いすぎ。すぐバレちゃうぞ。そして機械など見せたら東西それぞれにバレちゃうぞ。など細かいことも思いましたが、コメディ映画なのでスルー。ツッコミは無用。
というわけで、キャラはいいのにそれが活かしきれていないなーとは思いましたが、面白かったです。同時期に公開していた『キングスマン』とだったら『キングスマン』に軍配を上げますが。でもこれも劇場で見たらまた違う評価・感想だったんだろうなー。劇場バイアスは大きい。
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