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Mummy-D「"Bars of My Life" Release Tour 2024–2025」 at 横浜Reny betaに行ってきました!感想

54歳の新人ライブ


RHYMESTERのマイクロフォンNo.2、Mummy-Dがソロアルバムを2024年3月に出しまして、ライブはないのかなーとずっと待っていたら12月からようやくツアーを開始し、2月の横浜でファイナルということで行ってきました。
(実際は途中Dさんがインフルに罹患し、延期の振り替え公演があと2回あります)


今回は整理番号70番だったので、4列目を確保。十分近い。
このライブハウスはキャパ400で、完全ソールドアウトだったようで何度も「もう一歩前にお詰めくださーい」とアナウンスがありました。いや既に動けませんけど。


定刻をちょい押してスタート。今回のツアーはDJ兼マニピュレーターのDJ DAISHIZENとキーボードタケウチカズタケさんの3人編成。KREVAの言うところの「半生バンド」ってやつです。


カズタケさんが「虹色」のインストを薄ーく弾いているところにMummy-D登場!1曲目はもちろん「O.G.」!何とマイクスタンドにマイクを付けてラップするDさん。ロックスターじゃん!
続いて「マイク持つ者よ」「Bars Of My Life」。音源どおりというか音源以上のキレキレのラップ。


3曲終わって最初のMC。
「ラップ上手っ!」自分で言っちゃうDさん。客席とステージが近いので野次が多い!拾ったりいなしたり、優しいDさん。
「本当はここがファイナルだったので大横浜祭りでお送りします!」


「同じ月を見ていた」はピアノのみでDヴァースのみのバージョン。これも沁みる。
「Hardcore Hip Hop Star Part 3」は音源どおり。このシリーズ毎回好き。ステージであんなに輝いていたスターも、ホテルに帰ればひとりでユニットバスに浸かり、制作中はもがいてあがいて作品を生み出している。


再びMC。Dさんの横浜愛語り。内容は忘れた。
「バックミラーの中の街」に続いて、70年代R&Bの名曲(曲名忘れた!誰か教えてください)の生演奏トラックに乗せて「肉体関係」のDヴァース。これは横浜出身クレイジーケンバンド横山剣さんつながりですね。それにしても、BPMがだいぶゆっくりで何だか変だった。
※これを書いたあと、ナタリーでライブレポの記事が出ました。それを見たら書いてありました!アイズレーブラザーズ「Between the Sheets」でした!あー、すっきり。
natalie.mu
横浜祭りはまだまだ終わらない。さらに続いてKOHEI JAPANを呼び込んでマボロシの「DEAR MY HOME GROUND」とRHYMESTER「ブラザーズ」!!
その後コーヘイジャパンがMCしたけどぐだぐだ過ぎて何も覚えていない。


コーヘイジャパンがはけて、マボロシ時代の「泥棒」「SLOW DOWN」を披露。そうか、今回のDさんのアルバムは1枚しかないしアゲ曲が少ないのでこういうところで盛り上げパートを入れなきゃいれないんだな。


ここでDJ DAISHIZENのトーク。20代の頃、Dさんに「30代ってどうですか?」と訊いたら「20代の頃より楽しいよ」と言われ、30代で「40代はどうですか?」と訊いたら「今の方がさらに楽しい」と言われた、だから今でも頑張れているといういい話を聞かせてもらえました。


「Spread Love」の後半でミッキー吉野さんを呼び込み、エンディングのスローテンポになる部分を一緒に演奏。
ミッキー吉野ですよ。私が生まれて初めて買ったレコードはゴダイゴの「銀河鉄道999」でした。「西遊記」も好きだったので「モンキーマジック」「ガンダーラ」も大好きだったし「ビューティフルネーム」なども大好きでした。私の音楽の原体験。
ここで演奏するのは「歓喜の歌」。そう、ベートーベンのあの曲をアレンジした曲なのです。
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D「今やった曲は、俺とミッキーさんとベートーベンで作った曲です。ベートーベンのデモに俺らがアレンジしたのよ」
Dさんの昔話。子供の頃、ミッキーさんが近所に住んでいるらしいと聞いてサインをもらいにいく同級生が多数いて、Dさんはそれをたしなめる側だったのに、コーヘイに言ったら「俺、もらいに行ったよ。いなかったけど」ということがあったそうです。
タケウチカズタケさんもゴダイゴ愛を語り、リハでレコードに何枚もサインをもらった話を披露。


続いてアルバムではミッキーさんがキーボードで参加している「Be Alright」。Nulbarich・JQのボーカル部分はタケウチカズタケさんが歌ったのですが、出だしから感極まって歌えなくなってしまいました。
そうだよなー。子供の頃からのレジェンドと同じステージで演奏できているんだもんな。見ている私も泣いちゃいました。Dさんも泣きそうだったけどプロなので堪えてた。
さらにそのままの流れで「銀河鉄道999」をDさんの歌唱で!Dさんがメロディを歌っている!


ミッキー吉野さんとのレジェンド感動感涙タイムはおしまいにして、ここからアゲタイム。
「5th Element」から「Free」。
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この曲のサビ、どうしても「炭治郎」に聞こえちゃうんだよなー。
本編ラストは「Kiss Your Life」。さかいゆうのメロディ部分は音源を使用。


アンコール。Dさんが何をしゃべったか覚えてないけど、「横浜っぽい人を」という流れでCHOZEN LEE(FIRE BALL)を呼び込み。
Andante」。私はレゲエはあまり好みではないですが、この曲は気持ちいい。
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せっかくCHOZEN LEEが来てくれたので「ちょい反則だけど」と言いつつRHYMESTER「Heat Island」!イントロの口上も完璧にやってくれました。


本当のラストの曲は「虹色」。
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この曲のサビ「Red, Orange, Yellow Green, Blue and Purple 赤、橙色、黄色 緑、青、紫色」の部分、「Yellow」と「黄色」「紫色」で韻を踏んでいるのが本当に素晴らしい。


終わってしまいました。50歳を過ぎてソロデビューし、スキルはいまだに最新が最高であるラッパー。先達がいないこの世界でマジで生き字引となっているレジェンドが、名実ともにカッコいい背中を見せ続けてくれるなんて本当にありがたいことですよ。
今回のアルバムが自身の人生を総括する内容だったためアゲ曲は少なかったのは仕方ないけど、もっと弾けたかった。いちばん盛り上がったのは「Heat Island」だったもんな。Dさんソロの新作とRHYMESTERの新作の両方を待ちましょう!
ありがとう、Mummy-D