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やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

レキシ「Vキシ」 感想

才能あり過ぎて、愛され過ぎて、売れちゃった


レキシのNEWアルバム「Vキシ」が発売されました。5枚目なのでV。「ぶいきし」と読みます。
レキシに関しては何の心配もしていません。どうせまた「面白いと思わせつつ実はいい曲書いちゃうんでしょ」という予想。そして聴いた感想は「面白いと思わせつつ実はいい曲書いているな」でした。
捨て曲なし。全部いい曲。この打率の高さはイチローとか大谷とかダルビッシュとか全盛期の松坂とか往年の金やんとか、そのレベルです。つまりはレキシ的偉業ってこと!


では、それぞれの曲について感想を書きます。
①牛シャウト!
1曲目らしい、華やかで盛り上がる曲です。ライブもこれで始まるんだろうなー。
サビの「牛牛牛牛……牛舎」の部分、ライブで何か遊ぶんだろうなー。


②KMTR645 feat.ネコカミノカマタリ
読みは「カマタリ645」でいいのかな?「ケーエムティーアール」なのかな?
この曲はキュウソネコカミがフィーチャリングゲスト。作詞作曲にもセイヤさんの名前があるし、アレンジもキュウソだし、聴いた感想も「まんまキュウソやん!」です。
「かまたり」をもじって遊ぶ歌詞がいちいち面白い。私は「しりとり大好き えーまた『り~』!」の部分が大好き。

レキシ - 「KMTR645 feat. ネコカミノカマタリ」 Music Video+メイキング
MVでセイヤさんがイルカの着ぐるみを着ているのは蘇我入鹿のもじりです。ついでにサビの「キュッキュッキュー」はイルカの鳴き声です。歴史関係ねえ!
MVも全員がボケていてふざけていて楽しんでいる。仕切る人もツッコむ人も誰もいない。多分武道館ライブではゲストに来てくれると思うのですが、仕切りも進行も誰もいない空間は怖くもあり楽しみでもあります。


一休さんに相談だ
ここでひとやすみ。ミディアムバラードで心を落ち着かせましょう。
一休さんがテーマですが、とんちとか屏風のトラとか、一休さんネタはほぼありません。「この橋渡れなくなる」くらい。もうね、単なるいい曲。ただの名曲やないかい!


④古今to新古今
曲の頭に池ちゃんと元気出せ!遣唐使渡和久)の会話が入っています。遣唐使はライブの度に池ちゃんのムチャ振りとツッコミの千本ノックを受けてきたお人です。コント55号の欽ちゃんと二郎さんみたいな関係。欽ちゃん(池ちゃん)が二郎さん(遣唐使)を追い込んで面白さを引き出すあの手法。しかし今回は遣唐使が自らボケて池ちゃんがそれに乗っかって広げていく手法。この二人の関係性も進化しているぞ。
このトークの続きは初回盤のDVDに入っていますので、ご覧ください。音源の編集のバッサリ感がとても上手いことが分かります。
曲は、池ちゃんは「安定のゴダイゴマナー」と言っていました。
digaonline.jp
そう言われてみれば、ゴダイゴの「ビューティフルネーム」のあの感じかな。


⑤やぶさめの馬 feat.ハッピー八兵衛
ハッピー八兵衛とはアジカンのゴッチです。
サビの「君を乗せて」とサビ終わりの「その矢をうち放て」の部分、すげーアジカンっぽい!歌詞もメロディも。
この曲に限らずですが、池ちゃんはキーボードをメロディやリズムを弾く楽器ではなく、世界を塗る筆として使う使い方をします。長いトーンで弾くこの感じ。これもファンクマナーですな。
歌詞でいうと2番の「赤毛の馬が緑の中を走り抜けます ちょっと待って今の言葉誰も分からない」は山口百恵の「プレイバックPart2」ですな。


⑥SHIKIBU feat.阿波の踊り子
阿波の踊り子とはチャットモンチーの二人です。えっちゃんがなるとなでしこ、あっこちゃんがアッ古今和歌集というレキシネーム。どちらも上手い!
先行シングル(しかも半年以上前)なので、新たな感動はない。えっちゃんの声はやはり良い。

レキシ - SHIKIBU feat. 阿波の踊り子(チャットモンチー) Music Video +「Takeda' 2」 Rec映像
八嶋智人さんのレキシネームは「劇団シキブ」。上手い。



寺子屋FUNK feat.シャカッチ
シャカッチとは毎度おなじみのハナレグミ永積タカシさんです。
歌詞カードに書いてあるのは「てらこや まなべ れきし こどもたち」だけ。いいんです。ファンクは意味ではなくグルーヴなのだから。
それにしてもこの曲、まんまスーパーバタードッグですな。ファンクは気持ちいい。延々と聴いていたい。
SBDまんまとはいえ、この曲は変拍子だしホーンも入っています。なので、私はレッチリとかエクストリームをイメージしました。

Red Hot Chili Peppers - Subway To Venus [Live, VPRO Studios 1990] HD

EXTREME, Get the funk out
(あー、やっぱりエクストリーム好きだなー)ホーンが入っているファンキーチューン、大好物です。


⑧旧石器ベイベ feat.足軽先生
こちらも毎度おなじみいとうせいこうさん。せいこうさんが背中を押さなかったらレキシは本格スタートしていなかったので、せいこうさんには足を向けて寝られないわ。
今回の足軽先生はラップではなく朗読。旧石器時代のチャラいストーカーというか自信過剰な男というか。この世界観や歌詞は、聴いているときは「頭おかしい!」と思うのですが、聴いている最中にそんな野暮なツッコミをする私の方がおかしいのかなと思ってしまう足軽先生の説得力。さすがです。
「僕の旧石器 かっこいいやつ 灰色に光ってるやつ」「元カレがでしゃばってきて 自分の石のカケラを振り回したっけ ダメな旧石器だったよね 肉ボソボソだったじゃん」足軽先生、どうやってこんな歌詞を思いつくのですか。どうしてこんな世界観を納得させてしまうのですか。降参です。


⑨刀狩りは突然に
「元さや」とは一度別れた男女が元に戻ることですが、それを刀狩りの時代に使うと、どっちの意味なのか分からない!「今もあきらめられないよ」という歌いだしから「いつか忘れられるはずさ それが僕の刀狩り」というラストへ。上手いな。
曲も、シャッフルビートでサビで3連になるのも上手い。ミディアムテンポながら踊れるビート。ポップで切ない。単なるいい曲じゃねえか!


⑩最後の将軍 feat.森の石松さん
松たか子さんです。「松」しか合ってない!
アルバムのラストなので、毎度おなじみ名バラードです。この曲も3連のリズム。森の石松さんの声はいいなあー。
この曲は何ともいいようがない。いい曲だね。でおしまい。

レキシ - 「最後の将軍 feat. 森の石松さん」 Music Video+メイキング
池ちゃん、夏帆(レキシネームは「我が家の家宝」)と再婚しちゃえよ。


というわけで、全部がいい曲という名作でした。
「レキシぴあ」も買って読みました。この中でいとうせいこうBOSEハナレグミの鼎談がありまして、この3人なのでパンチラインだらけで引用もできないのですが、何となく池ちゃんのことが分かった。
池ちゃんは才能あるのに、慎重であまり極端なことをしない。しかしはしゃぎたい願望は人一倍あるので、信頼できる仲間内だとはしゃいじゃう。なのでバランスの取れた作品と、はちゃめちゃに見えて破綻しないライブができるのかな。


私は8月の武道館に行くので、これらの曲がどう遊ばれるのかを楽しみにしています。もちろん袴Tシャツと稲穂を持って!


Vキシ(CD+DVD)

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レキシぴあ (ぴあMOOK)

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