やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

急に老後が不安になってきた

老いは必ずやってくる


若い頃って、「老い」「老後」はリアルじゃないですよね。自分のおじいちゃんおばあちゃんを見ても、これが将来の自分だとは思えない。自分がこうなるなんて思えない。
それが、中年になるにつれて、リアルに思えてきます。だって自分も老眼が進み体力は衰え集中力は続かず新しいものへの情熱は燃えず、生物として弱ってきていることを実感するからです。年上の言っていることは本当だったんだ。この先自分は必ず老い、必ず老後は来る。


で、そうなってくると、急に現実が不安になります。仕事を続けていても老後のお金は大丈夫なのだろうか。そもそも定年まで仕事続けられるのか?突然事故に遭ったり病気になったりしたらどうしよう。自分は大丈夫でも奥さんがそうなったらどうしよう。
まあここは「何とかなるだろう」と思うしかありません。未来は分からないのだから。
しかし、もう少し老後の生活を解像度を上げて想像してみると、やっぱり厳しいのではないとかと思うのです。


私には子供がいないので、老後の生活も夫婦二人っきりのみ。最後に残った者が死んだら、お葬式やお墓はどうすればいいの?その前に墓じまいとかすればいいのかもしれませんが、老人になってそういう手続きをちゃんとできるかしら。
それ以前に、日常のあれこれをきちんとできる気がしません。毎日市役所には「市役所からこういう書類が来たんだけどどうすればいい」と老人がやってきます。読めば書いてあるとおりで何も面倒な手続きではないのですが、老人には難しい。役所の文体が堅苦しいせいもあるけど。
こういう、日常のあれこれをきちんとできる気がしません。理解できずに手続きしないか、悪徳業者に騙されるか、そういう未来しか見えない。
さらに、今でもスマホのあれこれは理解していないのに、この先はもっと技術革新によって新しい「何か」が生まれてくるわけで、そうなったらもうまったく付いていけません。そんなとき、訊ける子供や孫もいません。
詰んだ。


お金がもし十分あっても、肉体が健康であっても、「老い」そのものには勝てません。心身ともに衰退していく中、助けてくれる家族もいません。
ああ、老後が不安だ。