読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

映画「進撃の巨人 前篇」 感想

映画

大日本人」ミーツ「巨神兵東京に現る」


進撃の巨人」を見ました。原作は未読です。「巨人が攻めてきて大変だ」しか知らずに見ました。
公式HP↓
http://www.shingeki-seyo.com/index.htmlwww.shingeki-seyo.com
感想は、ツッコミどころは多々あれど、多々多々あれど、後半の少年マンガ展開に熱くなったよ、というものです。
(以下、ネタバレあります)


この作品は架空の世界のお話なので、それを成立させる説得力(どういう仕組みでこの社会が成立しているのか等)が必要ですが、それはいろいろ不足でした。まあ、ツッコんでもしょうがないし切りがないのであまり追求しませんが、そのせいでこの世界観に入るのがなかなか難しかったです。
見た後にネットを見たら、原作では登場する人気キャラが出ていなくて、それは実写化にあたり日本人が演じるから日本風の名前でないこのキャラはそぐわないからカットされた、とありましたが、本当にそんな理由?それだったらエレンだってミカサだってアルミンだって日本人の名前じゃないよ。というか、この世界で「ここは日本だ」と思いながら見る人なんていないんだから、そこは気にしなくていいと思うのです。
でも、この世界が日本じゃないとしても、日本人が演じているから嘘っぽさを感じてしまうことも多々ありました。これがハリウッド映画ならこの世界観に違和感を感じることも少なかったかなあ、と。
登場人物の「マンガかよ」と思うセリフ回しも、前半馴染めなかったです。まあ、マンガなんですけど。


さあ、巨人の登場です。
予告編で何度も見たあの巨人。いいぞ。でかいぞ。こわいぞ。と思ったら、実際人間を食べるのは中くらいの巨人なのですね。それでも十分でかいけど。
この巨人の捕食シーンがなかなかグロいと聞いていたのですが、個人的にはそんなにグロいとは感じませんでした。確かに人間は食べられますし手足も血もぼとぼと落ちてきますが、まあそれだけ。内臓がはみ出すとか生きたままちぎられる決定的瞬間とかはありませんでした。そんなシーンが見たいわけではないので、これで十分。あるブログでは「映画見たあとご飯食べられなくなった」なんて書いてあったので過剰に心配(そして期待)しちゃった。
まあ、これはPG12のレーティングなので、そのレベルに収まるように映像表現してあるわけですが、とはいえ子どもが見たらトラウマになる可能性も十分ある映像でした。それでいい。巨人は圧倒的に怖くなくてはいけない。
で、この巨人ですが、前半は異形の風体をしていましたが、途中から「単なるブサイクで裸のおじさんおばさん」になっていて、そこが不満。というか、不快。おじさんの裸は不快。もっと怪物っぽくしてよ。
原作もこんな感じなのですか?


最初のパニックシーンはよかったです。セットもCGも十分頑張っていました。
教会の中からエレン(三浦春馬)がミカサ(水原希子)を見るシーン。水原希子の「怖すぎて動けない」感じがよかった。
その後教会の中の人たちが巨人に襲われて扉の下から血が出てくる描写は、血が多すぎると思いました。果物ジュースかよ。
そして、それをなす術もなく見ているエレンですが、なぜ彼には巨人は襲ってこないんだ。まあいいけど。


2年後。兵隊になったエレンは部隊の作戦に参加しますが、この部隊、全然ダメじゃん。いくら寄せ集めの若者で作られた部隊とはいえ、規律なさすぎだろ。しかも「この作戦が失敗したら人類は終わる」ほどの重要任務でしょ。こいつらでいいのか。
ここで石原さとみ(ハンジ役)が登場するのですが、この人、何なの?Wikiを見たら調査兵団分隊長となっていました。ええ、偉い立場の人なの?武器もろくに使えないし統率力もないし、何なの?
映画見ているときはマッドサイエンティストとか武器の達人なのかな、と思っていたのですが、全然違いましたね。部隊の偉い人なのに声にも話し方にも威厳や説得力の欠片もない。いざ戦いのときも何もしないし。
なのでクライマックスで「こんなの初めて~!」と叫んだときは「いきなりどうした」と思ってしまいました。これ、原作では名セリフなのでしょうか。私には唐突に脈絡のないことを叫ぶ変な人にしか見えませんでした。
でもネット見ると絶賛が多い。ふーん。人の感想はいろいろだなあ。


部隊の作戦の途中、なぜか止まって辺りを見回します。何で止まるの?そのまま進めよ。
さらに「巨人は人間の声に反応する。叫びたいなら舌を噛み切れ」とまで言われていたのに、みんなしゃべるしゃべる。何だこの部隊、ダチョウ倶楽部かよ。
ここでミカサが生きていたと喜ぶエレンですが、ミカサは腹の傷を見せて「世界は残酷」と冷たく言い放ちます。ここのミカサの感情が分かりませんでした。エレンに見捨てられたことを恨んでいるの?誰か教えてください。
そしてシキシマ隊長によるNTR(寝取られ)プレイ。お前の好きな人は今は俺の女だよーん。いいねえ。いいシーンだ。世界は残酷。


その後ショックのあまり叫ぶエレン。おい、あんなに「声出すな」と言われていただろ。何も学習しないエレンです。
しかしヒアナ(水崎綾女)に口をふさがれすぐにだまるエレン。もういいのか、素直か。
この後戦場なのにセックスを始めようとしたカップルが巨人に襲われるシーンがありますが、これはいいんです。これはホラー映画のお約束だから。なので、エレンがヒアナに迫られるシーンもいいんです。その後ヒアナが襲われるフラグだから。
ただ、「子持ちは嫌?」と自分のおっぱいにエレンの手を持ってくる場面では「母乳出ちゃうよ」とか「お父さんになって」は「それは引いちゃうな」と思ってしまいました。これは私が汚れているからです、すみません。


ここから「立体起動装置」という武器を使って空中アクションで巨人を倒していきます。この装置の理屈は全く理解しないし納得もしないけど、そこはツッコみません。スパイダーマンばりの空中アクションは良かったです。


そしてクライマックス。何とエレンが巨大化!ここは興奮しました。巨人の口の中から手が出てきて巨人の身体を引き裂きながら巨人化エレン登場。カッコいい!デビルマンみたい!
ここから巨人を倒しまくりの大活躍で、特撮映画として気持ちよかったです。
巨人化エレンを見てすぐに「エレン?」と気づいてしまうのはあり得ないけど、これもマンガではお約束の展開。大目に見ます。しかし、その後「うなじを切開しろ」と指示を出すソウダ(ピエール瀧)は、何でそんなこと知っているの?と思いました。後編に謎解きあるのかな?


ここで前編終了。風呂敷は広げたままで何も解決していません。ワクワクしたからいいけど、これ全部後編で処理できるのかな。
エンディングテーマのセカオワは映画の雰囲気に合っていてとても良かったと思います。


それでは重箱の隅を突っつくツッコミを。
●登場人物のセリフがアフレコに聞こえます。特に前半。実際アフレコなんでしょうけど、もう少し上手く録音・はめ込みできなかったのか。
●巨人が襲ってきて壁を築いたのが100年前って、最近過ぎない?まだ覚えている人いるくらいの時代ですよ。いくら今どきの若者でもそれを「ウソなんじゃね?」と思うかな。1000年くらい前にすれば「単なる言い伝え」だと思う人もいるかもしれない。
●ロケットの水着の絵。これ、今まで誰も気づかないなんてことないだろ。
●壁の外を誰も見たことがないの?壁の外の偵察はしないの?そんな軍隊ある?この辺は「技術の進歩を良しとしない国の政策」と関係があるかもしれないので現時点では何とも言えない。
●超巨大巨人が壁を破壊して巨人が入り込んできた場面。隕石のように石がどんどん飛んできましたが、これはどこから飛んできている石?壁の破壊はそのときだけだし、そんなに飛ばないでしょ。
NTR場面でのリンゴ。立派過ぎる。農作物が足りない状況なら、もっと小さくてしなびたリンゴでいいのに。
●巨人の「傷を与えてもすぐに修復する」「でもうなじを攻撃するとすぐ死ぬ」「死んだ巨人は消えてなくなる」という設定が受け入れられない。どういう物理法則なんだ。せめて「巨人は死んだら自然発火する」くらいにしておけばいいのに。
本郷奏多桜庭ななみは全く活躍していないけど、後編で活躍するんだよね?ね?
武田梨奈の無駄遣い。せっかくのアクション女優をトラックの中だけのアクションだなんてもったいない。空飛ばせよ。


あと、全体に感じたのが巨人の「大日本人」っぽさ。

映画「R100」の公開を記念して、「大日本人」を初Blu-ray化!! - YouTube
そして「巨人が襲ってくる絶望」という点で、「巨神兵東京に現る」も思い浮かべました。
館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技
セットやCGは、日本映画としては十分頑張っていると思います。ピントを甘くしたり照度を落としたりしてごまかしているな、と思う場面もありましたが、気になるレベルではありませんでした。


もうひとつ、これは私の勝手な意見ですが、絶望を表現したいのであれば、もっと重要人物を殺すべき。
最初に巨人が襲って来たとき、最初にソウダが殺されればよかったのに。ミカサもエレンも殺されていい。部隊の隊員もどんどん殺されていい。え、この人重要な役なのに死んじゃうの!という展開がいいなあ。それこそ不条理で圧倒的な暴力による絶望です。
そうしちゃうと原作と違いすぎるので無理ですが。


さあ、後編です。もちろん見に行きます。「人間の巨人化」という少年マンガ展開と、それによる巨人そのものの謎も解けるかも。楽しみです!



映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』プロモーション映像 - YouTube

「進撃の巨人」予告 - YouTube