やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

あいみょんの良さが分からない

言葉にできない


日本の1億人が思っている通り、あいみょん『瞬間的シックスセンス』は素晴らしいアルバムでした。
そこで、このアルバムの素晴らしさを、あいみょんのすごさを書きたいのですが、言葉が出てこない。素晴らしいのは分かるけど、どこがどう素晴らしいのか、きちんと言語化できないのです。
彼女のインタビューを読んでも分からない。特別すごい人生を送ってきたわけでもない。使命感や野望があるわけでもない。曲を通じて訴えたいメッセージがあるわけでもない。アルバムに込めたコンセプトがあるわけでもない。インタビューでも見出しに使いたくなるような強いパンチラインは出てこない。


分からない。こんなに素晴らしいシンガーソングライターなのに、語る言葉が出てこない。
それでも、何か書こう。彼女の素晴らしさの一部でも、私の文章で言語化できたらそれで十分です。


あいみょんは歌詞も曲も声も歌唱力もビジュアルもキャラも言動もそれらを打ち出すアートワークもどれも素晴らしいわけですが、なんといっても「曲・メロディ」ですよね。
なぜ彼女の作り出すメロディは素晴らしいのだろう。使っているコードは簡単だしコード進行も王道そのもの。名曲『マリーゴールド』で使われているコードはたったの5つ。それも「C・G・Am・Em7・F」(カポ2で)という、ギター初めて1週間で弾けるコードばかりです。こんな誰もが思いつく、誰もが弾ける、誰もが使い古しだと思っているコード進行で、誰も思いつかないのにみんながいいと思うメロディを生み出しているのです。
※この辺の秘密には『カセットテープ・ミュージック』でスージー鈴木さんやマキタスポーツさんがよく言っている「ソ#」「ミファミレド」などがあるのかなあ。この番組は80年代縛りだけど、いつかあいみょんの秘密を紐解いていただきたいです。


人間の歌えるメロディ展開には限りがあるし気持ちいいと思うコード進行も限られている。そしていいメロディは過去からどんどん発見されていき、もう「新しいメロディ」なんてない。
だから最近はリズムを強化したり転調を多用したりコード進行に工夫を凝らしたりして「新しいメロディ(っぽいもの)」を生み出そうとしています。
その結果EDMやボカロや最近のアニメ・アイドル楽曲等が生み出されたりブームになってきたわけですが、結局あいみょんのような天才の前にはそんな小細工は簡単に吹っ飛んでしまうのです。


身も蓋もない言い方ですが、天才の前には凡人の工夫なんて足下にも及ばないのです。


『関ジャム』や『亀田音楽専門学校』などで紹介されてきたプロデューサーの技の数々は、凡人の60点を70点に、70点を75点にするだけの技で、あいみょんは最初から95点100点120点の才能なのです。勝てない。
そもそも、『瞬間的シックスセンス』というアルバムやここに収められている曲は、アレンジの洗練と豪華さや歌詞の変化(年齢が変わるので書く内容も変わるのは当然)はあるものの、曲そのものの良さはインディーズ1枚目から変わってなくないですか?天才は最初から天才だ。


あいみょんはよく「90年代っぽい」と言われていますが、私はそうは思いません。「普遍の才能」だと思っています。彼女の登場が90年代だったとしても2010年だったとしても2025年だったとしても、いつの時代でも世間のど真ん中に届き、売れたと思っています。それはリズムやアレンジに関係なく、メロディそのものがよいから。
だから、今の若者にもおっさんにも受けたのだと思っています。


もうひとつ、あいみょんがヒットしたのは「日本らしさ」があるからではないかということ。70年代歌謡曲から浜田省吾などの80年代日本のロック、そしてスピッツandymoriなどの90年代以降の音楽に連なる「洋楽を咀嚼した日本のメロディ」の継承者であると思うのです。
同じように現在ブレイクしている星野源や米津玄師は最新の洋楽にもアンテナを張って、それを自分の音楽に還元していますが、あいみょんから洋楽の話を聞いたことがない。まったく聴いていないとは思いませんが、彼女のアウトプットに直接影響を及ぼしているほど割合は大きくないようです。
だからこそ時代・年代を問わず日本でヒットしているのではないかと。


しかし、こんな簡単なコードやコード進行ばかりだと、そのうちネタ切れしてしまうのではないか?と思いましたが、そんな心配は不要です。草野マサムネ甲本ヒロト真島昌利長渕剛中島みゆき等々、天才は簡単なコードで何十年にも渡り名曲を生み出してきました。そんな凡人の心配はご無用です。


こんなに書いてきて、何も書いてない。なぜ彼女の作るメロディは世間のど真ん中に届くのか、何も分からない。どなたか、解明して。


続いて、歌詞の話。
あいみょんの歌詞が素晴らしいのは「具体的に書きすぎないところ」です。最近のJ-POPは「青空は青い」「りんごは赤い」みたいな、「そのまま」の歌詞が多い。解釈のしようがない。行間を読むことをさせてくれない。これだと想像の余地がないしその状況や主人公以外の人は共感もしにくい。
もうひとつは「翼広げて」「扉開いて」「歩きだそう」「そのままのキミでいて」みたいな、「何か言っているようで何も言ってない歌詞」も多いです。こういう手癖と手垢にまみれた歌詞で誰が感動するのか。あいみょんにはそういう歌詞がない。
※と思っていたのに、今作『あした世界が終わるとしても』では「翼広げて」が登場してた!悔しい!


「歌詞表現」とはりんごを「りんご」と書かずにそう理解させることだと思っていて、俳句なんてまさにその極み。17音しかないので余計な言葉は削ぎ落とし、語らずとも理解させる・感じさせるのが良い俳句。ポップソングの歌詞だってメロディに対して割り当てられた言葉数はあまりにも少ない。そうしたら「書くべき言葉」だけで書かなければ、描ける世界や内容はとても狭くなってしまう。
※そういう意味で、ポップソングの歌詞とラップのリリックは別物であることが分かる。
そこで比喩表現や抽象化が必要なのですが、あいみょんはそれがとても上手い。こういうのは本をたくさん読んできたからなんだろうなー。そのものズバリを書かずとも分からせる比喩表現や抽象化することにより誰にも当てはまる(自分の歌だ!と思わせる)曲に仕立てる。
※「抽象化」は「具体化」の反対語なので「ぼんやりする」と思っている人がいますが、違います。「本質化する」という意味で、「具体化」だとその1例にしか当てはまらないが、「抽象化」することにより幅広い物事に当てはめることが出来るようになるのです。
そういう抽象化をしつつ、キラーフレーズを入れるコピーライターの才能もある。すごい。


あと、彼女の歌詞は「あいみょんの思うあれこれ」「あいみょんの主張」でないことも大きい。ストーリーテラーとして歌詞の物語を紡いでいるので、歌詞の主人公には聴いているあなたがなることができる。もちろん長渕剛の「オレの生き様」だって尾崎豊の「俺の苦悩」も素晴らしい表現で、だからこそ彼らはカリスマになったわけですが、あいみょんはそうではない。これは現代に合っている歌詞のあり方であり、ミュージシャンの立ち位置ですね。


ビジュアルについては大きなお世話ですが、「美人過ぎない」のがいい。美人・可愛いが過ぎるとアイドルっぽいファンの付き方にもなるので、こういう才能のあるミュージシャンにとってその評価は邪魔です。しかしこれもまた失礼な言い方ですが、ブス過ぎてもダメなわけで、そういう意味で「ちょうどいい」。ああ、何だかとっても失礼な感じがする。ごめんなさい。
※個人名は出しませんが、あいつイケメンなだけだろとかあの人もっとイケメンならもっと売れたのに、と思う人(男女問わず)はたくさんいます。仕方ないけど、歌の世界でも外見は大事な要素なんだなー。
そして、基本ロングストレート(細かい変化はある)であり常にパンツスタイルという一貫したビジュアルコンセプトなのもいい。オシャレさをキープしつつ、認知もされやすい。


というわけで3,500字以上書いてきましたが、何も解明できませんでした。圧倒的な才能の前には凡人の考えなんて及ばないんだ。あいみょん、あなたはすごい。


あいみょん過去エントリと関連エントリ(右のカテゴリからも見てください)
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com
ese.hatenablog.com


瞬間的シックスセンス

瞬間的シックスセンス

青春のエキサイトメント

青春のエキサイトメント

憎まれっ子世に憚る

憎まれっ子世に憚る

tamago

tamago

映画『アクアマン』 感想

バカ少年マンガ


映画『アクアマン』を見てきました。公式サイト↓
wwws.warnerbros.co.jp
私、アメコミものはほとんど見ていなくて、特にDCは全然見ていません。なので、アクアマンが『ジャスティス・リーグ』に既に登場していることも知りませんでした。見てないから。


全体的な感想。「アクションの撮り方新しい!面白い!」「CGすげー」「CGっぽーい」「お話はしょぼーい」です。


オープニングのアトランティス王女アトランナと彼女を追うアトランティスの兵士との戦いで、カメラがぐるんぐるん回ります。私はカメラぐるんぐるんは好きではないのですが、これはアトランナを中心に撮っているのでとても見やすい。そしてカメラが縦横無尽に動き回るので、とても立体的にアクションが展開されていて楽しい!
ただ、若干CGのぎこちなさは感じました。あと、敵の兵士のコスチュームが仮面ライダー戦隊ものっぽい(洗練されていない。もっといえば若干ダサい)のも気になりました。


本作は海の中がメインなので、ほぼCGです。普通の会話シーンも髪の毛は水でゆらゆら。うわー、撮影も加工も大変だー。それに加えて上に書いたような自由自在なカメラアングルでのアクションがあるわけです。どうやって撮ったんだろ。
「CGのぎこちなさ」と書きましたが、それはほんの些細な引っかかりで、全体としてはCG満漢全席のような圧倒的な映像でした。どうやって撮ったんだろ。


映像はすごいしアクションはすごいしアーサー(アクアマン)は魅力的ですが、お話はしょぼい。王位の争いとか対外的な戦いをさせないための内戦とか、物語のアウトラインは『ブラックパンサー』に似ていますが、現代アメコミが描く「ヒーローとしての苦悩」はほぼゼロ。単純明快、王道な筋運びです。
これでいい。最近のアメコミは辛気くさい。悩みすぎ。現代のポリコレや政治情勢を入れ込みすぎ。強くて魅力的なヒーローが悪を倒す!でいいのだ。『ダークナイト』は傑作だけど、2018年にこういうことをやろうとするともう一つ二つ苦悩要素を乗っけたりメタ的な表現になったりとより面倒くさい感じになるので、これでいいのだ。
これは少年マンガなのだ。イメージは『聖闘士星矢』ポセイドン編?


とはいえ、トライデント(三叉槍)を取りに行く際「危ないからやめな」から「行ってらっしゃい」までほんの数十秒で変わったりメラとキスするとってつけの場面とかは「テキトーだな!簡単だな!」とツッコミながら見ていましたが。
ラストの戦いも「結局武器の差?」と思ってしまいました。


ヒーロー映画は、敵役も大事。本作のオーム王とブラックマンタは、ちょっと魅力が弱かったなあ。オーム王の大義が私には納得できるものではなかったし、強さも悪さも十分に描かれていなかった。
ブラックマンタは単なる逆恨みですが、それは十分動機になる。アトランティスから武器の提供を受けて、それを自分なりにカスタマイズ。『アイアンマン』のトニー・スタークか!
そして完成したブラックマンタですが、土偶みたいなデザイン、カッコ悪い…。本人は作りながら「これはマンタだな。黒く塗ってブラックマンタという名前にしよう」と考えながらスプレーしていたのかな。中二か。


アクアマンを演じたジェイソン・モモアを始めとしてキャストは皆さんよかったですが、個人的にはニコール・キッドマン。美魔女でキュートな人間離れした(人間ではないわけですが)キャラがはまっていました。奥様は魔女ならぬ人魚。
そして、ネレウス王がドルフ・ラングレンだったのですが、私全然気がつかなかった。エンドロールでびっくりしちゃった。役者としては特に何も感じなかったな。
もうひとつ関係ない話ですが、シチリアパートはメラが地上界の楽しさを知るパートで、ここ、どう見ても『ローマの休日』ですよね。世間知らずのお嬢様が俗世間の楽しさを知り、男性との距離が近づいていく。ベタだけどそれでいいのだ。


というわけで、映画館の大画面でわっはっはと笑いながら見る分には楽しい映画でした。テーマや脚本も含めた作品トータルで見ると「大傑作!」とは言えませんが、男の子なら楽しめると思います。聖闘士星矢だし仮面ライダーだし戦隊ヒーローだし。


【映画パンフレット】アクアマン

【映画パンフレット】アクアマン

DIAMOND SELECT TOYS DC Movie Gallery: Aquaman PVC Diorama Figure

DIAMOND SELECT TOYS DC Movie Gallery: Aquaman PVC Diorama Figure

真心ブラザーズ中野サンプラザ公演2019に行ってきました! 感想

楽しく遊ぼう


毎年恒例真心ブラザーズ中野サンプラザ公演に行ってきました。
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毎回来るたびに中野サンプラザっていつまであるの?と思うのですが、2024年くらいに立て替えが始まるそうです。まだしばらく来れそうですな。


定刻を過ぎ、客電が落ちる。MB'sが登場して演奏開始。知らない曲だなーと思っていたら、『サマーヌード』のイントロになった!ここでYO-KING登場。この曲が1曲目とは!しかも「エンドレス」でない方。
私、ここでYO-KINGと目が合いましたよー。サングラスしてたって分かるの。目が合ったの。本当なの。
続いて『All I want to say to you』。この曲のサビの言葉の詰め詰め、好き。ちなみにこのサビの部分は母音が同じなのです。「バラ色の微笑みを忘れたりしないのさ」「ただ一言の意味をたぐれば君がいた」ほらね。桜井さん、すごいじゃない。


『放課後ギター』の後、最初のMC。
YO-KING「1年ぶりのMB'sでーす!平均年齢は言わないようにします。ドンブリ(勘定)で言うと二人で100歳だと思ってください。ビバさん(須貝)今年で60歳ですから!」
MCはもう忘れているので、こちらから引用しながら書く。
www.excite.co.jp
今日のYO-KINGは黒のZZ TOPのTシャツに黒のレザージャケット。
桜井「それにしてもYO-KINGさん、今日も素敵なお召し物で。なかなか着れませんよ、レザージャケット」
YO-KING「8,000万円の。日本だと皇族くらいしか着れない」
皇族はレザージャケット着ないだろ!w
桜井さんはアロハっぽいシャツ。それに対しYO-KING
「桜井さんもいいじゃないですか。なぎらさん(なぎら健壱)っぽいですよね」褒めてない!


time goes on』は、最初ギターのアルペジオとキーボードだけで、徐々に他の楽器が足されていくアレンジがとてもよかった!この曲のサビで歌われている「Someday」って佐野元春さんのサムデイ?
続いて『バンドワゴン』。この曲、NEWアルバムの中でも好きな曲なのでうれしい。ラッパ(この曲はトランペット)が入っている曲好きなの。
トーキングソング』『Z』。この辺でYO-KINGもエレキを持つのですが、音が小さい!聞こえないよー。『情熱と衝動』ではアコギ。うむ、こっちは聞こえるし上手いぞ。



YO-KING「おかげさまで真心ブラザーズ30周年です。30周年イヤーにかこつけて、今年はたくさん遊んでいきたいと思いますので、みなさんよろしくおねがいします」「たくさん遊んで」ってとこがYO-KINGだなあ。
スタッフが作ってくれたフレディタイプのマイクスタンド(あの短いやつ)を手に、桜井さんによる『悪口』。私、このオリジナル知らないのですが、若い頃の曲だなー。今の二人なら絶対書かない。途中、ポケットからメモを取り出して今の世を憂う叫び。「他人の下半身ほっといて」「○○ハラスメント、一通り身に覚えがあります」
続いて『きいてる奴らがバカだから』。こちらはYO-KINGの若気の至りソング。そういやYO-KINGも毒舌ソングたくさんあるけど、いつの間にか他人の悪口言わなくなったな。これが成長。



ライダースオンナ』からMCがあって(何も覚えていない)、『どか~ん』。この曲は絶対に誰でも知っているし、絶対に盛り上がる鉄板中の鉄板曲ですな。
ノーメル賞ブギ』『うきうき』があって、『JUMP』!この曲はビバさんのドラムが好き。ハイハットハーフオープンの部分が好き。あと、この日はホーンアレンジも少し変わっていてこれもカッコよかったです。詳しくは覚えていないけど。
さあ、ラストの盛り上げゾーンですよ。『突風』は暗めで緑っぽい照明もカッコいい!そして『消えない絵』があって『新しい夜明け』!
この日は『拝啓、ジョンレノン』はやりませんでしたが、それでもラストの盛り上げにふさわしい曲をいくつも持っているのが彼らの強み。


ここで本編終了。アンコールがあるのは分かっているけど手拍子はする。だってその方が演者も楽しく出てこれるでしょ。
アンコール1曲目は『メロディー』。あー、そういえばこの曲やってなかったな。『INNER GROOVE』1曲目でリード曲。字余りフォークを歌わせたら吉田拓郎と双璧をなすYO-KINGですもの、これもいい。創作ソングというか作詞講座というかの歌詞が、どんどんでかくなってしまう世界観もいい。
続いて『COSMOS』!これも好き!ポエトリーリーディングのような言葉の畳かけが宇宙に広がるのだ!
空にまいあがれ』はこのブログ名になっている歌詞が入っているわけですから、大好きに決まってんだろ!


ここでバンドメンバーは退場し、真心の二人だけに。
YO-KING「30周年イヤー、遊んでください。よろしくお願いします」で、『うみ』。この曲ももちろん好きなんですが、何でこれがデビュー曲だったんだろ。もっとぱっと明るく華やかな曲の方がよかったんじゃないか?結果オーライだからいいけど。
そして、ここでも「遊んで」という言葉を発するYO-KINGは軸がぶれてなくてよい。


終わりました。17:30開始で20時前に終了。この時間だと私のような地方民も日帰りできるのでありがたい。他のミュージシャンもよろしく。17時開演でもいいぜ。
さて、本日のライブはもちろん楽しく大満足でしたが、何となくバンドアンサンブルがイマイチだったような気がしました。グルーヴがないというか、キメの部分がしっかり決まらないというか。MB'sでのライブが少ないからグルーヴが出ないのかなあ。
そして、安心安全安定のライブではあるのですが、「その上」がない。YO-KINGが1回でもジャンプしてくれれば盛り上がるし最新曲がヒット曲ならまた新しい盛り上がりもあるんだろうけど(『メロディー』大好きだけど!)。YO-KINGが一瞬でもがむしゃらになってもいいんだぜ。岡村ちゃんのように、宮本浩次のように。


30周年、おめでとうございます。セルフカバーアルバムも楽しみです。今後とも健康で名曲を生み出してください。


この日のセトリ。


GOODDEST

GOODDEST

映画『ファースト・マン』 感想

見てないのだから感想なんて


映画『ファースト・マン』を見てきました。公式サイト↓
firstman.jp
こういう作品なのでIMAXで見ようと思いTOHOシネマズ新宿のチケットを取ったのですが、さすが都会、前日予約でも席はほとんど埋まっており、だいぶ前方の相当端っこの席しかありませんでした。
この距離この角度で見るにはIMAXはデカすぎる!


で、感想なのですが、私、寝てしまった…!がっつり寝たわけではなく瞬間的にコックリしただけ(しかし何度も)ですが、それでも字幕のいくつかは見逃しているし演出の部分も堪能できていません。なのでこの感想はちゃんと見てない奴の断片的な記憶の結果ということをご承知の上、お読みください。ネタバレありです。


全体的な感想としては「アップ多過ぎ」「手持ちカメラ多過ぎ」です。
狭い船内の圧迫感を出すためにアップを使うのはいい。重力と衝撃の緊迫感を伝えるためにブレまくるカメラもいい。しかし、普通のドラマパートの部分でもアップ多過ぎ手持ちカメラ多過ぎは見ていて疲れる。揺らすな、動かすな。IMAXでかつ近すぎる席というのもここではマイナスだったなー。失敗。


物語は、いろいろ悲劇は起きつつもアポロ計画は進んでいき、最終的に見事月に到達する。この辺、私が寝ていたのもありますが、ニール(ライアン・ゴズリング)が淡々としている(ように見える)キャラなので、「いろいろあったけど淡々と進む」に見えてしまいました。政府としての決定とかニール自身の葛藤→決意とかがもう少しドラマティックに描かれていたら印象違ったのかな。息子たちとの対話部分も、割とあっさりとした印象でした。寝ていたからかもしれませんが。


クライマックス。いざ月へ。いざ人類の偉大なる一歩へ。ここはIMAX撮影なので、映像がきれい!宇宙の永遠の漆黒、月の表面の詳細な凹凸、砂の一粒まで、精細に映し出します。すげえ。
そしてニールは亡くなった娘のブレスレット(でしたっけ?)をクレーターに落とします。これ、事実?月に私物置いてきていいの?


ラスト、月から戻ったばかりでまだ衛生隔離されているニールの元を訪れる妻ジャネット。ここでニールは笑顔を見せないのですが、何で?「無事戻ってきたよ!」「君に会えて嬉しいよ!」とかはないのかな。投げキッスをアクリル板に付けるニールとそれを受け取るジャネットでラストカットでしたが、そんな控えめな愛情表現でいいのか。宇宙から帰ってきたんだぞ。こんな小津映画みたいな演出でいいのか。「静かな感動」かもしれませんが、やり遂げた事実との差が大きすぎてしっくりこない。


そうだ、妻ジャネットはクレア・フォイが演じているのですが、彼女は『蜘蛛の巣を払う女』のリスベットじゃないか!全然違う!俳優ってすげえ。個人的にはこちらの柔らかいフォイさんの方が合っていると思います。彼女のリスベットは強さが足りない。
ese.hatenablog.com


チャゼル監督は映像を撮るのは上手いけど、ドラマを撮るのは上手くないのかな。『セッション』『ラ・ラ・ランド』も批判する人はそこを指摘していましたね。私も若干思っていましたが、それ以上の映像の魅力(魔力か?)にやられてしまい陶酔していたのですが、メッキがはがれたか?
まあ、チャゼル監督はまだ若いので、これからどんどんよくなっていくでしょう。才能があるのは間違いないので。


チャゼル監督作品の感想
ese.hatenablog.com
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ここからは映画本編とは関係ない私の意見です。
本作でも、月に行くための道のりは厳しく険しく、重大な事故は何度も起きてきました。打ち上げであれだけの設備を作り気温から風速まで詳細に計測し大勢の人の働きがあってようやく打ち上げることができるのに、帰還は宇宙飛行士だけでできるものなの?
着陸する地面は平らなところを選んで着陸できる余裕と技術はあるの?着陸した後、帰還用ロケットだけで再打ち上げできるの?打ち上げのときにロケットを支えているいろんなパーツなくても大丈夫なの?いくら重力が少なくても、角度間違ったらアウトだと思うけど、大丈夫なの?
本作でも帰還はさらっと描かれていましたが、そこにドラマはないんか。エレベーターで帰るのとは違うんだぞ。
私はいつもこれが気になってしまいます。だって、1969年ですよ。その当時の科学技術でそんなことできるのかなー。コンピュータだってまだだいぶアホですよ。『テトリス』だって作れないレベルのはず。
本当にできるの?


そこで私が思ってしまうのは、「本当は月に行ってないんじゃないか説」です。
当時のアメリカはどうしてもソ連に勝ちたかった。そこで月に到達するというアポロ計画をぶち上げたが、なかなか上手くいかない。その間にソ連は有人宇宙飛行や宇宙遊泳を成し遂げる。ケネディ大統領が宣言した「10年以内」はまもなく来てしまう。そこで、フェイクニュースを作ったのではないか、という疑惑です。
カプリコン1』という映画がそういうお話で、私はこっち派なんですよねー。昔から「アメリカ国旗がはためくのは」「影の方向が」という疑惑の目はありましたが、私はそういう映像解析疑惑よりも、「そもそも月から帰ってくるなんて無理だろ」と思っているのです。
ZOZOの前澤社長が月に行くと話題になりましたが、あれも「月の周回」であって着陸ではないのです。あれから50年経って、今の技術でも月への到達(というか地球への帰還)は難しいのです。じゃあ、さあ…。


どうなんですかね。信じるか信じないかはあなた次第ですって話ですけど。


<2/24追記>
と書きましたが、いろいろ調べたら、月、行ってるわ。陰謀説は取り下げます。「何十兆円かけて行くほど意味・価値がないから行かない」が正解のようです。


ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)

車の運転は「どう見えているか」「どう見せているか」だ

俯瞰しろ


私は地方住みなので、車が欠かせません。で、毎日運転していると「何でこんな運転するかなあ」と思うことがよくあるので、そんな愚痴を書きます。


煽り運転意味なし
前を走る車に車間距離を詰めて走る車。意味がない。ギリギリの車間距離とゆったりの車間距離。どちらも同じスピードですよ。知ってた?
また、車間距離を詰めて走ると、前の車が減速したらすぐにこちらも対応しないといけないので、集中力もいるし危険。疲れて危険で何もいいことないですよ。何でやるの?


●ライトを点けよう
夕闇迫る時刻、周りの車はライトを点けているのに点けていない車。危ないよ。暗くなってきたなあとか周りの車はライト点けているなあとか点けていない車とすれ違うときに危ないなあとか思わないのかな。
同じように、大雪のときや濃霧のときも同様。点けていない車とすれ違うと、見えにくくて危ないなあとか思わない?あと、トンネル。思わない?
ライトは、自分が見えているかどうかではなく、自分がここにいることを示すものなので、他者・他車のために点けましょう。
ちなみに、私はトンネルなどでライトを点けない車を見るとオートライトもない貧乏人の車だな、と思いながら走っています。


●ウインカーは早めに
交差点で止まっているときはウインカー点けずに、青になってからウインカーを出す車が結構ありますが、何で?車の運転は常に次に起きることを予測してそれに対応しながら行動するので、何事も早めに合図を出してくれるとありがたいです。
同じく、お店に入るとか道を曲がるときも、「ブレーキを踏む前にウインカー」を徹底して欲しいです。そもそもウインカーは「私はこれから左折しますよー」ということを周りの車や歩行者などに示すためのものなので、「左折するからブレーキ踏むよ」という合図のはずです。それが逆では意味がない。ブレーキが先だと、「普通の道で急にブレーキ踏むこの車はどうした?」と思ってしまいます。


どのパターンも、自分の運転が周りにどう見えているのかを考えたらそのようにすると思うんだけどなー。「どう見えているか」という受動的な考えもそうだし、「どう見せているか」という能動的な考えもそう。車の運転は街の中・社会の中で周りの車や歩行者と連動して行うものなので、そういう「大勢の中の自分」という意識があれば変な運転しないと思うんだけどなー。
まあ、そういうことを思わないから車間距離詰めてライトは点けずウインカーも直前なんだろうけど。そしてこれらの運転は「あえて・意識的に」しているわけではなく、「何も考えていないだけ」だろうから改善は難しい。だって、何も考えていないんだもの。


車の運転、楽しく正しく意識的に行いましょうね。


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