やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

「ポイント」って何?

使ってナンボです


前回の続き。
私たちが無意識で行っている「得になるようで得していない」ことを止めて、「損していない」ことをしてお店や企業に利益をもたらし、結果として消費者の利益を増やそう、という話。
今回はそういう消費行動の中でも私が非常に気になっている「なぜポイント使わないの?」について書きます。
これは、「自分が明らかに得するのに、なぜかその得を見送る」という消費者心理の不思議についての私の疑問と考察です。


ポイント。
現在いろんなお店が採用していますが、その中でも「Tポイント」と「ポンタ」が2大勢力ですね。
キャンペーンなどで変動はありますが、「100円につき1ポイント。1ポイント=1円で値引きができる」という基本ルールです。
どこで貯まるか使えるかは各自検索のこと。
Tサイト[Tポイント/Tカード]
共通ポイント Ponta [ポンタ]


そういうお店でレジ待ちをしていると、目の前のお客さんが「ポイントでお値引きできますが」「いや、いいです」というやり取りをよく聞きます。私はポイントはあったら全部使ってもらうので、「ポイントを使わない」という支払い方法にいつも疑問を抱いているのです。
そこで、私なりの推論を書きますので、「ポイント貯める派」の方はコメントなり反論なりをいただきたいです。


<ポイントを貯める意味がない理由>
①利子はつかない
これが最大の理由。100ポイント貯めても10万ポイント貯めても一緒です。10万ポイント貯めたら12万円分の値引きになるわけじゃないよ。


②そのお店でしか使えないお金
例えばTポイントならTSUTAYA・ファミマ・ガストなどでしか使えません。GEOやローソンやサイゼリヤでは使えません。
しかし、「Tポイントを使う=その分の現金と交換」なので、現金はどこでも使えます。Tポイントを使って、その分使わなかった現金を他のお店で使いましょうよ。


③普段把握していない自分のお金
自分のTポイントやポンタポイントが、今いくら分貯まっているか答えられる人はどれくらいいるでしょうか。ほとんどいないはず。つまり、自分でも把握していないお金が市場にたくさんあるのです。それって、もったいなくないですか?


④たくさん貯めてドカンと使う(高いものを買う)
これは貯めている人がよく言う台詞ですね。しかし①で書いたように、こまめに使ってもたくさん貯めても、トータルは一緒です。こまめに使った人には貯めたポイントと同じ金額が財布や口座にあるのです。10万ポイント貯めた人は10万円分のお買い物ができますが、日々使った人にも10万円分の現金があるのです。
ポイント使って無料でPS3買った!とかは何も得になっていませんよ。


⑤もし財布に現金が無かった時の備え、なんてことはない
これもよく言う台詞。しかし、長い自分の人生で、そんなこと何回ありました?ほとんどゼロの可能性のためにお金をプールしておくのはもったいなくないですか?
もし、本当に現金が足りないときはカードで決済すればいいじゃない。本稿とは主旨がずれるので書きませんが、クレジット払いを嫌がる人も私は理解ができません。


⑥とりあえず、安くなるんだから
そのレジでのやり取りでよく聞くセリフ。
「ポイントで全額支払い可能ですよ」「端数の87円分だけでも使えますよ」→「いや、いいです」と言って現金で支払う。
なぜなのでしょうか?普段はあんなに安売り大好き・値引き大好きな皆さんが、「無料で買えますよ」「値引きできますよ」に対して「NO」。
いや、全然理解できない。
多分、「考えるのが面倒だから」「店員の言ったことが理解できなかったのでとりあえず」→「いや、いいです」というパターンも多いと思いますが、それ以外で断る理由があったら教えていただきたいです。安い方がいいんでしょ?


企業にとってはポイントは顧客の囲い込みの手段であり、ポイントの利用は店の値引きになります(最終的な経理処理は企業ごとに違います)。ですので、ポイントなんて使わずに失効してもらうのが一番いいのです。
※ただ、Tポイントなどの他企業・他業種とで行っている共通ポイントは、他企業が付与したポイントを自店で使ってもらうことにより、自腹は傷まず値引きを行えるやり方もありますので、一概には言えませんが。
それでも、自分にとってお得になることをあえて拒否するのが理解できないのです。私にはない「コレクション魂」がひたすら貯めさせるのか?


本当に、「経済は心理学」ですね。