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桑田佳祐ライブツアー2017「がらくた」at新潟朱鷺メッセ に行ってきました!感想

私もあなたも歳を取る


(セトリ等ネタバレありますのでこれからツアーに行く人はまだ読まない方がいいです)


桑田佳祐ライブツアー2017「がらくた」の初日、朱鷺メッセ公演に行ってきました!
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15時前に会場入りしたら、既にグッズ売り場長蛇の列!何と会場の外まで続いていました。
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お花はビジネス関係ばかりですな。ミュージシャン関係のお花を期待していたのに。
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ファンの有志からのお花は立派だった!
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グッズ売り場は長蛇の列でしたが、このように販売窓口も多く用意してあるので、そんなに待たずに買うことが出来ました。私何も買ってないけど。
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まだ開場まで時間があるので会場内をうろうろ。ここには展望台があり、新潟の海と街を一望できます。『バラッド3』みたいな夕日を期待していたのに、ちょうど太陽の部分にだけ雲が!残念。


さて、いよいよ入場。サザン・桑田さんのライブではここで初めて座席の場所が分かるのです。ドキドキ…。結果、42列目でした。うーん、真ん中。
朱鷺メッセコンベンションセンターなので、ライブメインの会場ではありません。なので床はコンクリでパイプ椅子が並べてあるだけ。奥の3割ほどに傾斜の席があります。なので、42列目はフラットな42列目なのです。前に背の高い人が来たらアウト。ライブハウスと違い、ポジションチェンジもできない。


さあ、開演です!オンタイムで客電が落ち、ドキドキの1曲目は…『しゃあない節』!おお!これは意外だ!
サザン・桑田さんのライブでは、1曲目はミドルテンポの曲が選ばれます。これは会場をいきなり興奮させないため(長丁場のライブではいきなりフルスロットルはお客も疲れる)と、音のバランスを微調整するためだと勝手に思っています。
続いて男たちの挽歌』『MY LITTLE HOMETOWN』。左右のモニターには歌詞が出て、舞台後ろの大きなモニターには演出の映像が映ります。結局目の前は背の高い男性が来てしまったので、モニターを眺める私。
それにしても、桑田さん3曲ずっとマイクスタンドで全く動かず歌っているのですが、これは年齢のせい?もっと動いてほしいよー。


ここで最初のMC。「新潟に戻ってきました。ツアーの初日に相応しい済み切った空で迎えられてうれしいです。初日なんでアガっちゃって。演出も何がウケるかさっぱり分かりません。長い時間になりますが最後までよろしく」と優等生なMCでした。
『愛のプレリュード』『愛のささくれ』『大河の一滴』『簪/かんざし』『百万本の赤い薔薇』『あなたの夢を見ています』と『がらくた』からの曲を連発。今回のアルバムは打ち込みビートが多かったので、それをライブではどうするのかなと思っていたのですが、全部生ドラムでした。カースケさんなので問題ないのですが、打ち込みビートがとてもよかったのでそちらで聴きたかったな、というのも正直な感想です。でもそうするとライブの音のバランスがおかしくなっちゃうから仕方ないか。
大河の一滴』の途中のセリフ部分はコーラスのタイガーさんと。「覚えてる?」「やったよね?」「下手だったw」というやり取り!面白い!


『サイテーのワル』ではまずタイガーさんの素晴らしいスキャットコーラスから斎藤誠さんのギターがうなる!この曲てっきりレスポールで弾いていると思ったのですが、ストラトなのね。
ツアーには金原千恵子さんがいるので、音源では入っていないバイオリンがいろいろな曲に入っていて面白かったです。でもどの曲が違っていたかはもう覚えてない。


このツアーは『がらくた』ツアーなので、このアルバムからの曲を多く演奏するのは当然。では、それ以外の曲は何をやるのかなー、というのも楽しみの一つ。
『古の風吹く社』『悲しみよこんにちは』『Dear Boys!おお、こうきたか!特に『Dear Boys』はレアですね!
あと、桑田さんはオリジナルに忠実なアレンジと歌い方をしてくれますが、一部前奏の前に新しい伴奏を付けてくれたりするのもライブならでは楽しい。オリジナルに忠実なのは「お客さんが聴きたいのはCDのあの曲」という思いがあるのでしょう。でもライブでは「あれ?この曲何だろう」と思ってもらうのも楽しいので、少しのアレンジを混ぜているのかな?全てはお客のために。人身御供のエンタテイナー、桑田佳祐でございます。


『東京』では金原さんのバイオリンに続いて桑田さんのエレキのみの伴奏でスタートし、徐々にバックの演奏が盛りあがっていく構成。この曲はピアノとドラムが主役だと思っているので、このアレンジはいいようなそうでもないような。
あと、桑田さんのボーカルがちょっと弱くなっているように感じました。声は出ているのですが、中低音が鳴っていない(音程の低い部分ということではなく、同じ音の中の倍音成分の中低域のこと)ので、コクや深みが足りない。会場の音響のせいなのかな?
でも、いろいろな曲の途中に何度か足を振り上げるアクションをしたのですが、相変わらず足上がるなー!体調不良とかではないようです。


ここで恋人も濡れる街角を新潟バージョンの替え歌にしてちょっとだけ歌ってくれました!でも歌詞を全然覚えていない!


『Yin Yang』ではおなじみエバトバンシングチームのセクシーなダンス。彼女たちはエロいのに下品ではない。セクシーでカッコいい決めポーズをビシビシと披露してくれます。ああ、もっと近くで見たい!モニターとステージを交互に見る私。
この曲では桑田さんに迫る赤い衣装の女性が二人登場するのですが、どちらもステキ!ミニスカートもチャイナスリットも素晴らしい。そして、このうちの一人に見覚えが。曲の終わりで桑田さんが「ヨシ子さん?」と言っていましたねー。佐藤郁実さんです。
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こういうお顔、好き。成瀬心美さんとか。


ここで一旦休憩。モニターで映像を楽しみましょう。映像では稲川ジェーン(稲川淳二さんのパロディ)が登場し、桑田佳祐を語る。最近の桑田さんは落語が好きなので、一人語りも上手くなっている。
稲川ジェーンなのでお話は怪談で、ラストにヨシ子さんが登場したので「え?さっき郁実さん出ていたのにもうヨシ子さんできるの?」と思ったら『君への手紙』でした。じゃあこのミスリード、意味なくない?


『君への手紙』に続いては『若い広場』。MVと同じ大勢の若者と肩組んで歌う。まあ、ここはそうするしかないか。
『ほととぎす/杜鵑草』でしっとり泣かせた後は、後半の盛りあがりゾーン!
『過ぎ去りし日々』『オアシスと果樹園』ときて、『悲しい気持ち』!!桑田さんのソロ30周年とかソロの最初の曲とかそういうの関係なしに、この曲は素晴らしい。イントロからAメロからサビからブリッジまで全部いいメロディ。どうなっとる!
さらに波乗りジョニー!!この曲はサザンとソロの垣根を壊した曲で、メロディも伴奏もあまりにサザンマターなので諸手を上げて大絶賛の曲ではないのですが、ライブで歌われたら盛り上がらざるを得ない。


そして『ヨシ子さん』!!カオスなアレンジでありきたりでないメロディなのに名曲とはこれ如何に。テレビでの演出と同じくダンサー総出演でフンガフンガ!曲終わりでヨシ子さんが「これにて本編終了。この後アンコール」とアナウンス。ちょっと野暮だな。


アンコールもさほど待たずに皆さん登場。もっとゆっくりしていてもいいんですよ。桑田さん他バンドメンバーはピンクのツアーTシャツを着用。「まだやってもいいですか?」いいに決まってますよ!
で、『スキップビート』!!うおー、そうかー!KUWATABANDを忘れていたー!スッケベースッケベースッケベースッケベー!


お次は『明日へのマーチ』。盛りあがり一辺倒ではないのですね。そして今回はドラム入りバージョン。原曲のほのぼの感は薄まっちゃった。
でもその次は白い恋人たちだったー!このツアーは年末に向けて進んでいくので、季節が冬になったり雪が降ったりしたらより盛りあがるなー。いいなー。
この曲は、サビで十分名曲なのに「ただ逢いたくて~」でさらに盛り上げ、ラストの「涙」でダメ押し。いったいどれだけ貪欲なんだ!


『祭りのあと』は私は「普通の名曲」だと思っているのですが、でもライブで歌われると盛り上がるし歌詞が沁みる。「野暮でイナたい人生を照れることなく語ろう 悪さしながら男なら粋で優しい馬鹿でいろ」ですよ!
あと、今の桑田さんなら「秋風のShadow」「月明かりのWindow」という歌詞は書かないのかな、なんてことも思いました。


ラストは明日晴れるかな。前回のツアー(2012年)と同じく、Aメロはアカペラで。前回は「3時間歌ってきて、まだアカペラで感動させる声量が出るのか!」と号泣卒倒射精滂沱の涙だったのですが、その免疫があるとはいえ、今回はそれほどの感動がありませんでした。これも桑田さんの声の艶の差。ツアー初日だからか、会場の音響のせいなのか分かりませんが、どうももの足りない感じでした。


終了時刻は21:10。あら、3時間切ったのね。おかげでラストまで見れて新幹線にも間に合ってよかったです。でも、思ったより短かったな。
しかし、曲数を数えると28曲!ちょっとだけの曲も含めれば30曲!2012年のツアーはメドレーや『声に出して歌いたい日本文学』(20分近くある)があったとはいえ25曲。それを考えれば短いなんてとんでもない!映像や寸劇がない分、桑田さん歌いっぱなしの2時間40分でした!


今回のライブではちょいちょいもの足りないと感じた瞬間がありました。ダンサーの登場や炎の噴き上げ・金テープ発射など、派手だけどおなじみの演出に心躍らない贅沢な私がいました。5,000点を期待していたら4,500点だったようながっかり感。おい、100点を優に超えているんだからがっかりするなよ!人間は贅沢すぎる。
それよりも、上に何度か書きましたが桑田さんのボーカルが弱くなっているように感じたのがいちばんの心配事です。ステージでの動きも以前に比べれば少なくなり、ちょっとパワー不足を感じました。
これだって還暦を超えた人を相手に言うことではないのですが、そう感じてしまったのは正直なところです。


桑田佳祐はデビューからずっとステージ上では「元気な道化」を演じてきました。自分の都合ではなく、あくまでお客さんに向けたエンタテイナーとしてのパフォーマンス。どうもそれが金属疲労を起こしているのではないかと思うのです。
当たり前ですが、還暦を過ぎて20代30代と同じパフォーマンスができるわけはありません。そこでどのように軌道修正していくか。山下達郎さんや小田和正さんは元々派手なパフォーマンスをする人ではない(小田さんのステージ上を駆け回るのもすごいけど)のでその点は安心ですが、桑田佳祐はその点が難しい。サザンも含め、今後のパフォーマンスのやり方を考えなきゃいけないなーと舞台監督でもないのに考えてしまいました。


もうひとつ思ったのは「やはりサザンはすげえ」ということ。私はあまりサザンと桑田ソロについて差を感じないのですが、ライブを考えると盛り上がる曲の強さはやはりサザンが圧倒的に強い。ソロはどうしても私小説や社会風刺や独白的な曲が多くなるので、音源ではとてもいい曲でもライブでの盛り上げ機能としてサザンには及ばない。2012年のツアーはベスト盤ツアーだったのでさすがに満漢全席なセトリで大満足だったのですが、今回はそこが少し弱かったなーと思いました。もっと初期の曲も聴きたかったしKUWATABANDの曲も聴きたかったし『ダーリン』も聴きたかった。前回のツアーとなるたけ被らない選曲にしたからなのでしょうが、いろいろ聴きたかったなー。


とはいえ、それも「5,000点を望んで4,500点」だったので、いいライブだったのは間違いない。曲のつなぎの中途半端な無音の間などもこれからのツアーで改善されていくでしょうから、これから行く人はもっと楽しめると思いますよ!


終演後いただいた三ツ矢サイダー。おお、このシルエットは!
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これ、全会場でお客全員に配るのか。三ツ矢サイダーさん、太っ腹!
そして、2018年はサザン活動するのね!楽しみ!


セトリはこれを見ながら記憶を掘り起こし、書きました。
桑田佳祐 @ 朱鷺メッセ (新潟県) (2017.10.17) | ライブ・セットリスト情報サービス【 LiveFans (ライブファンズ) 】