CD音源と同じことをライブでやる人
Creepy Nutsのメジャーデビューシングル『高校デビュー、大学デビュー、全部失敗したけどメジャーデビュー』発売記念のツアーに行ってきました。
会場はNEXS新潟。
会場の外観撮るのを忘れた。
今回のツアーは各会場対バン相手がいて、新潟は岡崎体育です。
普段私がライブレポを書くときはネットを漁ってセトリを探し出し、そこから記憶をたどって書くのですが、今回は見つけられず、おぼろげな記憶で書きます。不完全ですみません。レポというより感想です。
先攻は岡崎体育。事前にアルバム2枚予習してきたのですが、この日はそこに入っていない曲を多くやったので余計記憶がない。
岡崎体育はライブは口パクの曲があって、そういう意味では音源と同じことをやるのですが、ライブではそれをフリにして、音源と少し違うことを入れたりして、そのライブならではの面白さを出します。
この日もCreepy Nutsのことを曲中に入れたりして、ライブごとに手を加えていて事前準備が大変だなーと思いました。
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岡崎体育を聴いていつも思うのは、「このオモシロは手段か目的か」ということです。いい曲にオモシロ要素を入れているのか(手段)、曲を使って面白いことをやるのか(目的)。
私は後者だと思っています。本人は否定するでしょうが。『MUSIC VIDEO』はMVありきの曲で、曲単体で聴いたら分からない部分があります(「何のメッセージ性?もったいない」とかの部分)。『家族構成』もそう。
『Natural Lips』は「英語っぽく歌っているけど日本語」というのが面白さですが、それって桑田佳祐を始めとしてミュージシャンが普通にやっていることで何も新しくも面白くもない。
それでも『鴨川等間隔』等ちゃんといい曲もあるので、今の彼に必要なのは『いとしのエリー』なんだろうなーと思いながら見ていました。
ついでに余計なことを書くと、「事前に音源を用意しておいてCDと同じことをやる、もしくはそれをずらして面白くする」という彼の芸風は、「実際ライブでラップしているのに音源と全く同じ」というCreepy Nutsと真逆であり、そういう意味では食い合わせが悪いかもしれないなーなんてことも思いました。
曲は悪くなかったしMCも面白かったのにあまり盛り上がらなかったのは、上記の食い合わせのせいか新潟のお客さんのシャイさのせいか。
50分ほどで岡崎体育終了。転換は20分ほど。
後攻Creepy Nutsは『メジャーデビュー指南』からスタート。冒頭の落語パートもバッチリ音源通り、と思いきや途中に「岡崎体育」を韻踏みながら入れ込んできた(どんな韻だったかは覚えていない)!
で、肝心のラップは本当に音源通り!リズムバッチリ滑舌バッチリグルーヴバッチリ。すげー。
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続いて『助演男優賞』。おお、これをこんな序盤でやるのか。
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最初のMCで「松永の分も代弁して言います。新潟ただいまー!」とR-指定。しかし松永さんはあまり乗ってない。「新潟と長岡は結構離れているからね」。分かります。新潟県ではありますが、長岡市とはまた別もの。
『みんなちがってみんないい』は何度ライブで聴いても「これ、声の加工なしで生でラップしてんのか」と驚いてしまいます。何種類の声出せるの!
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お楽しみの聖徳太子ラップは「朱鷺のたまご」「上杉謙信」「サーカス・メロディー」「ダ・フーリッシュ」「今井華」「スクランブル交差点」の6つ。私も手を上げたけど採用されなかった。くそう。
で、これが本当に上手い、すごい。きちんとリズムキープしながらラップして、言葉も滑舌もきちんと聞こえて意味も通して韻も踏んでこのお題を入れ込んでいく。すごいすごいすごい。何度見ても感心と感動しかしない。なのに何も覚えていないしこの日だけで表には出ない。これ、ちゃんと録音しておいて今後何かに使ってください。シングルのカップリングとか。
『合法的トビ方ノススメ』はいまだに彼らの一番の武器だしクラシックですね。今後これに並ぶ・超える曲をいくつも作っていかなきゃいかないけど、RHYMESTERの『B-BOYイズム』のようにクラシックとしてずっと残っていく、ライブでのキメ曲になるんだろうなー、なんてことをもみくちゃになりながら考えていました。
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『朝焼け』『未来予想図』で一旦落ち着かせて、本編ラストは『だが、それでいい』。R-指定は具体的なエピソードや固有名詞の入れ方が上手い。分かるぞ、同じことしていなくても、分かるぞー。曲中の「分かるでー」は私の相槌でもあります。
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アンコールは1分ほどで出てきた!早い!
R「フルアルバムができまして、やっと曲数が貯まったのでワンマンツアーやります。新潟はないけど」松永「次のツアーは今まで行ったことない場所を選んだんで」そうか。でも残念。
『トレンチコートマフィア』の後、やっと出る1stフルアルバムから『スポットライト』。この曲、結構激し目の曲でしたが、調べたらアルバムラストの曲なのね。どういう構成になっているか楽しみだな!
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↑これ、公式MVではないのですが、ハマりすぎ!『桐島』と併せたらルサンチマンが溢れちゃう!
終わってしまいました。アンコール入れて1時間20分くらいかな。やっとR-指定のベロが温まってきた頃なのに。やっと私たちのバイブスも上がってきた頃なのに。足りない!やはりワンマンツアーに行かなきゃかな。
R-指定はラップが上手すぎて、音楽を聴いているというより上海雑技団とかマジシャンのすごい技術を見ているような感覚になるときがあります。KREVAでもなる。歌の上手いミュージシャンだと「世界遺産の絶景を見る」とかに近い感動なのに、何だか感動の種類が違う。
あと、ラップは韻を踏むところをお客さんが被せても気にならない(逆に盛り上がる)けど、歌ものだとお客さんが歌うとイラっとしますよね。そういう点でも歌とラップは別ものだなーと思いました。
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