やりやすいことから少しずつ

好きだと言えないくせして子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

劇団四季「ライオンキング」を見た

演劇は自由だ!


劇団四季「ライオンキング」を見てきました。

有明四季劇場です。
劇団四季は、10年くらい前に「美女と野獣」を見たことがあるのですが、そのときはあまりハマらなかった思い出。当時「美女と野獣」を見たことがなく行ったからかな。


今回も何も知らずに行くと面白さを味わえないかなと思い、今さらながら「ライオンキング」を初めて見ました。
映画の感想。この作品、勝手にすごい昔の作品だと思っていたのですが、1994年なのね。それでも今のアニメーションの水準と比べて「だいぶ古くさいなー」という印象です。そして、物語自体も「シンバは何もしてなくない?王を背負うために何かしたわけではなく、『王の子だから自分が王』ってだけじゃない?血筋より行動で示してほしかったな」という感想でした。今のポリコレ思想から当時の作品を見ちゃうからこういう感想になってしまうのかも。


というわけで、原作映画にはあまりハマらず舞台を見に行くことになりました。

会場には本日の配役が掲示してあります。熱心に見たり写真を撮るお客さんたち。常連客になると「今日はこの配役か。ということはあの場面で化学反応が起きそうだな」とか考えるのでしょうか。


着席。

開演前は撮影してOKのルール。ありがたい。
今回は8列目下手通路側という良席をゲットし、開演を待つ。
開演前にはもちろんトイレに行く。ここは女性トイレの数がだいぶ多く、しかも一方通行になっていて人の流れもスムーズ。素晴らしい。直前に駅のトイレで女性トイレが大行列になっていたのを見たばかりだったので、余計感心しました。ここに限らず、ライブハウスやコンサートホールなど、ある時間にトイレ客が集中することが分かっている施設は男女比を2:8で作るべし。私が総理大臣になったらすぐ法律を整備します。


開演!
最前列両脇にはドラム、パーカッション、太鼓が設置してあり、生演奏で劇伴を盛り上げます。
「サークル・オブ・ライフ」で動物たちが登場。そして客席通路の後ろからも動物たちが登場。ああ、これこそ舞台!
この動物たちは、当たり前ですが人間が演じています。四つ足の動物は、着ぐるみ着て四つ足で動くのではなく、操り人形のように動物を動かします。なので、人間部分はむき出しです。それを全身ペイントすることにより「見えているけど見えてない。人間だけど動物」という演劇独自の表現方法が可能になるのです。人形浄瑠璃人形遣いや歌舞伎の黒子のように、人間の想像力と暗黙の了解により成り立つ手法。
さらに、演者は動物の操作(演技)とセリフの演技を同時に行うわけで、そうすることにより人間の演技(表情)が動物の演技に重なるわけです。多重に物語と演技を楽しめる構造になっており、それも素晴らしいなーと感じました。
また、舞台は奥側が少し斜めにせり上がったり回転したりして、とても立体的に見せることのできる作りで、ここも感心ポイントでした。


物語(お話)は映画版と同じですが、この演劇的な見せ方が素晴らしく、とっても楽しめました!演者の歌が上手いとかはもはや当然のこと。
終わりのないカーテンコール(6回くらいやったのでは?)で、これを経験しちゃうと役者稼業は辞められなくなりますよね。終演は20時を過ぎていたと思うのですが、子役の子たちは労働法的に大丈夫なのかしら?


というわけで劇団四季、素晴らしかったです。次回は他の演目で見たいな。